明けない夜を待つ二人

「お前さ、俺のこと好きなの」


あの夏の日、お前は俺にそう言った。


「んだよ急に、どした?暑くて頭やられた?」

「いや、割と真剣に」

「は、はは、な訳ねぇだろ。やっぱ頭イカれた?冷やした方がいいんじゃね?」

「……あっそう、けっこー当たってたと思ったんだけど」

「そーそー、お前お得意の勘違い!ほら学校行くぞ!遅れちまう」


最初はビビった。バレてんじゃないかと思って。でもあいつがバカでよかったななんて、一瞬でも安堵して。いつもと少しでも違う反応を見せてたら、こんなことにはならなかったかもしれなくて


「なぁ、お前今日放課後残んの?」

「あぁ、委員会残ってっから」

「あっそー、じゃあ俺一人で帰ろー」

「………」

「なに、急に黙り込んで。どったの?おーい」

「いや、何でもない」

「はぁ?なんだよ、わかんねー奴」


あの日、お前の帰りを待っておけば
俺は今も、お前の隣で笑えてたのかな。