初めに聞こえたのは、ザッザッと土の擦れるような音。
穴を掘っている…?
徐々に意識が浮上し、それが穴を掘る音ではなく行進する複数の足音だと分かったのは、どうやら自分が運ばれていると気づいたからだ。
なぜか視点はいつもより低く、中腰になったくらいの位置から動かせない。しかし足音に合わせて揺れる視界から自分が運ばれているのだろうと推測する。
周囲はオレンジ色の鈍い灯りに照らされて、視界に入る限りどこか洞窟…いや、これが先輩の言っていた手掘りのトンネルだろうか。
徐々に他の感覚も蘇ってくる。
岩と土と湿った匂い。
それから鈍いオレンジ色の光源は左側に感じる熱から、何かランタンのような物だろうか。
体を動かそうとするもやはり動かない。
いや、そもそも。
スクスク育ち高2にして182cmある俺は、もう成長期の終わりを感じていたが、
誰かが1人で、それも胸元に抱えられるような身長ではない。
酷くコンパクトに運ばれているのだろうか…?
視線は正面。膝裏を抱えられて運ばれている自分を想像する。
人としての尊厳は死んだのか?
この状況に物申すよ俺は…と決意した途端、視界が暗転する。
一転して白い人工的な光が目を焼く。
光に慣れた先に広がっていたのは、整然と並ぶ喪服を着てすすり泣く人々。
俺の意思とは関係なく視界が別の光景を映し出す。
喪服を着て座る人々の背後から見えたのは。
祭壇の上に置かれた俺の遺影だった。
穴を掘っている…?
徐々に意識が浮上し、それが穴を掘る音ではなく行進する複数の足音だと分かったのは、どうやら自分が運ばれていると気づいたからだ。
なぜか視点はいつもより低く、中腰になったくらいの位置から動かせない。しかし足音に合わせて揺れる視界から自分が運ばれているのだろうと推測する。
周囲はオレンジ色の鈍い灯りに照らされて、視界に入る限りどこか洞窟…いや、これが先輩の言っていた手掘りのトンネルだろうか。
徐々に他の感覚も蘇ってくる。
岩と土と湿った匂い。
それから鈍いオレンジ色の光源は左側に感じる熱から、何かランタンのような物だろうか。
体を動かそうとするもやはり動かない。
いや、そもそも。
スクスク育ち高2にして182cmある俺は、もう成長期の終わりを感じていたが、
誰かが1人で、それも胸元に抱えられるような身長ではない。
酷くコンパクトに運ばれているのだろうか…?
視線は正面。膝裏を抱えられて運ばれている自分を想像する。
人としての尊厳は死んだのか?
この状況に物申すよ俺は…と決意した途端、視界が暗転する。
一転して白い人工的な光が目を焼く。
光に慣れた先に広がっていたのは、整然と並ぶ喪服を着てすすり泣く人々。
俺の意思とは関係なく視界が別の光景を映し出す。
喪服を着て座る人々の背後から見えたのは。
祭壇の上に置かれた俺の遺影だった。
