死に魅せられた高校生たちは今日も誰かと生きている


 人は誰しも、死にたい気持ちを隠して生きている。

「おはようございます!」
「おはようございまーす」

 校門に立って挨拶をするのは、生徒会。
 彼らは、眠たそうにする生徒と挨拶を躱しながら、時には知り合いと話しながら挨拶活動に励んでいる。

「おはようございまーす」
「おはよー!ねえ、1年の瀬戸君って知ってます?」

 時には、こんな風に人探しのために話しかけられながら。
 尋ねられた役員は顔を見合わせている。その中で、1年生である書記の男子生徒が答えた。

「ああ、瀬戸(せと) 秋良(あきら)のこと?」
「そうそう!彼、もう通りました?」
「えー…?いや、まだだと、」

 そんなをしている時、コソコソと隣を通り過ぎようとしている生徒がいた。

「「「あっ」」」

 全員の声が重なった。
 そして、

「見ーっけ!」
「うわっ、ちょ、斎藤さん、」
「もう、思い出作りしたいから一緒に登校しようって言ったのに!なーんで撒いちゃうかな?」
「き、気のせいでは?」
「ふーん」
「…すみません。意図的です」
「素直でよろしい」

そんなやり取りの後、2人は校舎へと入っていった。
一体何だったのか。っていうか、あの2人ってあんなに仲良かったっけ?

そんなことを思いながら、書記の彼は首を傾げた。