140字小説

 倒された人体模型のような感覚に陥った後、

 金属音の集合体に頭と体がフリーズした。

 再び動き出せたのは彼の口が動いたから。

「愛してる、ごめん」

 そう言って世界から姿を消した。

 その遺言は真っ直ぐな愛と同時に

 私が一生囚われる呪いになった。

 私は最後に、

 冷たい唇に鉄と塩の味がする長いキスをした。