二人はまるで荷物さながら押し込められるようにエレベーターに乗ると、階が上がる毎に停まっては人数が増え、仕舞いには指一本も動かない状態で屋上に着いた。
その間勇と優作はずっと黙っていた。繋いだ手はエレベーターに乗ってすぐに離したが、お互いに込み上げる感情と行き場のない湧き上がる熱が二人の空気を気まずくーー人の海のせいで会話ができない現状もあってーーなった。
最上階である十二階の屋上に着くとエレベーターの扉が開き、人の波が今度は一気に引いていく。
その差と乗り物のせいで感覚の平行が麻痺したのか、降り際に優作の左足がふらついた。
「うわっ……」
前後左右に人はいないが、バランスを崩して転けそうになる彼に、勇は咄嗟に腕を伸ばす。
「っと、大丈夫か優作」
片手で腰を掴み、腕で支えるように優作の身体を引き寄せた。
途端に優作の顔が火をつけたように真っ赤になる。耳まで赤くなり、それを悟ったかのように彼は俯いた。
「あ、ありがとう勇。助かったよ」
「お、おう」勇はぎこちなく返答する。
俯いたためか彼のこげ茶色のくせ毛がふわりと揺れ、それが愛らしくて抱きしめたい衝動が溢れそうになり、勇は両手の拳を強く握り締めた。
その間勇と優作はずっと黙っていた。繋いだ手はエレベーターに乗ってすぐに離したが、お互いに込み上げる感情と行き場のない湧き上がる熱が二人の空気を気まずくーー人の海のせいで会話ができない現状もあってーーなった。
最上階である十二階の屋上に着くとエレベーターの扉が開き、人の波が今度は一気に引いていく。
その差と乗り物のせいで感覚の平行が麻痺したのか、降り際に優作の左足がふらついた。
「うわっ……」
前後左右に人はいないが、バランスを崩して転けそうになる彼に、勇は咄嗟に腕を伸ばす。
「っと、大丈夫か優作」
片手で腰を掴み、腕で支えるように優作の身体を引き寄せた。
途端に優作の顔が火をつけたように真っ赤になる。耳まで赤くなり、それを悟ったかのように彼は俯いた。
「あ、ありがとう勇。助かったよ」
「お、おう」勇はぎこちなく返答する。
俯いたためか彼のこげ茶色のくせ毛がふわりと揺れ、それが愛らしくて抱きしめたい衝動が溢れそうになり、勇は両手の拳を強く握り締めた。
