桃乃を幼稚園に預けた後、俺はそのまま車に乗って校長に紹介してもらった高校に向かった。
「うわ…めっちゃ大きい学校」
その高校は俺の予想をはるかに超え、とても大きくきれいな学校だった。
車を駐車場に停めて、俺は校舎内に入った。
校舎もとてもきれいで場違い感半端ない。
そうして、大きすぎる学校内で方向音痴を発揮して迷ってしまった。
「待って、迷った。はぁ…なにやってんだか」
人が少ない場所に来てしまって、頼れる人がいない。
仕方ない、来た道戻るか。
俺は少しずつ元の道に戻っていくと、なんと空き教室に寝てる人がいた。
ていうか、今って授業中じゃないの?
だとしたらサボり?
関わらないほうがいいとは思っているが、頼れる人がその人以外いないので仕方なく。
一応ノックしてから教室に入った。
「あ、あの〜。職員室の場所教えてくれない?」
俺がそういうと、寝ていた男子生徒がゆっくりと目を開けた。
サラサラの金髪の髪は毛先が紫、吸い込まれるような紫の瞳、ダルそうな目つき。
全てから視線が外せない。
特別な“なにか”を感じた時、心臓が大きく跳ねた。
「うっ…あ…」
「あ?このフェロモン…!あんたオメガか!?ッチ。さっさと中入れ!!」
その男子生徒は俺の腕を強引に引っ張り、教室の中に入れて鍵をかけた。
それから、焦った声色で俺に言った。
「おいあんた、抑制剤は?」
「も、もってる…けど」
「じゃあさっさと飲め!!」
なにがなんだかわからないまま、俺は震える手でカバンから抑制剤出して飲み込んだ。
即効性のある強い抑制剤を飲んだおかげか、スッと熱がひいて楽になった。
まるで発情期の時みたいだ。
そんなことを考えていると、男子生徒に腕を引っ張られた。
「あんた、アルファ用の持ってたりする?」
苦しそうに制服の裾を噛んでいた。
まるで、アルファのラットじゃないか。
途端に怖くて指先が震えたが、俺は言われた通りカバンから今度はアルファ用の抑制剤を出した。
俺はオメガだけど、最悪の事態を想定してアルファ用の抑制剤を持つことが義務化されている。
例えば、ラット状態のアルファに出会うとか。
男子生徒は俺が出した抑制剤を飲んでから一息ついた。
この人はアルファだ。
それを自覚したら、もうダメだった。
『お前、オメガなんだろ?』
——怖い。
「おい、大丈夫か?」
俺に伸ばされた手が、記憶の中のあいつらの手と重なる。
「触るな…!!」
俺はとっさに振り払って距離を取った。
「ち、近づかないで…お願いします…!」
アルファはトラウマだ。
俺の人生を不幸にした元凶だから、俺はアルファ嫌いになった。
あの人と同じ、あいつらと同じ、そのアルファが今目の前にいる。
男子生徒は俺を優しく抱きしめた。
「大丈夫。落ち着け」
とても優しい声で、なんだか安心してしまった。
この人は俺の知っているアルファたちとは違う。
そう思った。
スッと涙がひいて、冷静さを取り戻した。
「ごめん、取り乱しちゃった。もう大丈夫だから。えっと…あの…さっきのは…」
なんだか聞きにくくて、しどろもどろになってしまった。
けれどしっかり聞こえていたようで男子生徒は平然と答えた。
「ああ、俺とあんたが運命の番なんだろ」
運命の番と出会った者は、本能的に相手を求め発情する。
初めてその事実に気がついた。
「うわ…めっちゃ大きい学校」
その高校は俺の予想をはるかに超え、とても大きくきれいな学校だった。
車を駐車場に停めて、俺は校舎内に入った。
校舎もとてもきれいで場違い感半端ない。
そうして、大きすぎる学校内で方向音痴を発揮して迷ってしまった。
「待って、迷った。はぁ…なにやってんだか」
人が少ない場所に来てしまって、頼れる人がいない。
仕方ない、来た道戻るか。
俺は少しずつ元の道に戻っていくと、なんと空き教室に寝てる人がいた。
ていうか、今って授業中じゃないの?
だとしたらサボり?
関わらないほうがいいとは思っているが、頼れる人がその人以外いないので仕方なく。
一応ノックしてから教室に入った。
「あ、あの〜。職員室の場所教えてくれない?」
俺がそういうと、寝ていた男子生徒がゆっくりと目を開けた。
サラサラの金髪の髪は毛先が紫、吸い込まれるような紫の瞳、ダルそうな目つき。
全てから視線が外せない。
特別な“なにか”を感じた時、心臓が大きく跳ねた。
「うっ…あ…」
「あ?このフェロモン…!あんたオメガか!?ッチ。さっさと中入れ!!」
その男子生徒は俺の腕を強引に引っ張り、教室の中に入れて鍵をかけた。
それから、焦った声色で俺に言った。
「おいあんた、抑制剤は?」
「も、もってる…けど」
「じゃあさっさと飲め!!」
なにがなんだかわからないまま、俺は震える手でカバンから抑制剤出して飲み込んだ。
即効性のある強い抑制剤を飲んだおかげか、スッと熱がひいて楽になった。
まるで発情期の時みたいだ。
そんなことを考えていると、男子生徒に腕を引っ張られた。
「あんた、アルファ用の持ってたりする?」
苦しそうに制服の裾を噛んでいた。
まるで、アルファのラットじゃないか。
途端に怖くて指先が震えたが、俺は言われた通りカバンから今度はアルファ用の抑制剤を出した。
俺はオメガだけど、最悪の事態を想定してアルファ用の抑制剤を持つことが義務化されている。
例えば、ラット状態のアルファに出会うとか。
男子生徒は俺が出した抑制剤を飲んでから一息ついた。
この人はアルファだ。
それを自覚したら、もうダメだった。
『お前、オメガなんだろ?』
——怖い。
「おい、大丈夫か?」
俺に伸ばされた手が、記憶の中のあいつらの手と重なる。
「触るな…!!」
俺はとっさに振り払って距離を取った。
「ち、近づかないで…お願いします…!」
アルファはトラウマだ。
俺の人生を不幸にした元凶だから、俺はアルファ嫌いになった。
あの人と同じ、あいつらと同じ、そのアルファが今目の前にいる。
男子生徒は俺を優しく抱きしめた。
「大丈夫。落ち着け」
とても優しい声で、なんだか安心してしまった。
この人は俺の知っているアルファたちとは違う。
そう思った。
スッと涙がひいて、冷静さを取り戻した。
「ごめん、取り乱しちゃった。もう大丈夫だから。えっと…あの…さっきのは…」
なんだか聞きにくくて、しどろもどろになってしまった。
けれどしっかり聞こえていたようで男子生徒は平然と答えた。
「ああ、俺とあんたが運命の番なんだろ」
運命の番と出会った者は、本能的に相手を求め発情する。
初めてその事実に気がついた。

