「はぁー!!よかった…本当によかった!もう、保健室で香夜くん倒れた時どうなるかと思った…」
「ご心配をおかけしました…!」
「いいよいいよ!誤解も解けて、2人が上手くいってよかった…!本当におめでとう!」
「ありがとな、園原」
「あ、ありがとうございます…!」
無事宵衣くんと付き合うことになった翌日、2人で園原さんに報告をした。屋上で3人集まり今更ながらの挨拶をした後に、人生初の【お付き合い報告】なるものを経験した。女子としっかり話したのも初めてなのに、更に好きな人と手を繋いでの報告は顔から火が出そうなほど恥ずかしい。
だけど初めて言葉を交わした園原さんは、女の子らしい見た目からは想像できないほどサバサバした雰囲気で思ったよりも気さくな人だ。
「マジで色々世話かけたよ」
「ほんとだよー!香夜くん、コイツねぇ、香夜くんのことになるとメンヘラ女子みたいに病んだり喜んだりの繰り返しで、付き合ってない時も惚気すごかっ…」
「ちょ、おい!!余計なこと言うな!」
「本当のことじゃーん!」
チラリと隣を見ると、宵衣くんは目を逸らしてカーッと顔を赤くしている。どうやら今の話は本当らしい。こんなに焦って照れてる姿初めて見た…。
「ふふっ…、可愛い」
「香夜くん…笑ったなー?」
「ごめんごめん、つい…照れてたから…」
ちゅっ。
「わぉ」
「!!?えっ、なっ、ちょ!!?」
不意打ちで重ねられた唇。目を大きくして驚いている俺を見て、宵衣くんは満足そうに笑っている。
園原さんの…人の前でキスされた…!!
「なっ、何するの!?ちょっ」
「やーだー!見せつけるようにラブラブしないでくれる!?私は彼女と今日まだ会えてないのにー!」
「らっ…!?ラブラブ!?」
「あははっ!香夜くん可愛い。仕返し!」
イタズラっぽく笑う宵衣くんは、これまた初めて見る表情だった。これからどれだけ色んな顔を見て、どれだけドキドキさせられるんだろうか…?
「ほんと好き」
「…もっもう〜!」
「ふははっ、照れてる〜」
「イチャイチャすんなぁー!!」
初めての恋人。
初めてのキス。
初めての手繋ぎ。
初めての記念日。
それに…
これからは、バレンタインデーもホワイトデーも
楽しみなイベントになりそうな予感…。
