君の魅力にたえられない!

【鵠沼《くげぬま》のねぐせかわいい】

英語の課題ノートを間違えて持って帰ってしまったあの日。
課題をしようとノートを開くとアルファベットの羅列の中に一際目立つひらがなで書かれた文字は、僕のことについて書かれていた。
間違えて持って帰ってしまったんだとその時初めて気がついた。
地味な僕のことをわざわざノートに書くなんてなにかのいじめの類のものに違いない。
ノートを閉じ、表紙の名前を恐る恐る確認する。
すると、そこにはクラスの一軍男子であり、目が合っただけで即死するレベルと言われているほどのビジュ爆発の男―鷺沼琉生《さぎぬまりゅうせい》の文字が。
クラスの一軍男子である鷺沼が地味で実は隠れ鷺沼オタクの僕のことなんて眼中にないはずだと思っていたのに。
新手のいじめかと思っていたら―

「鵠沼のこともっと知りたい」
「交換日記始めない?」


言葉という暴力を使ってアプローチされる毎日。

でも、鷺沼には一年生のころに一目惚れした本命がいるようで―

それなのに、僕のことをかまうのは遊びなのか。聞きたいのに、どうしても聞きたいのに!

君の魅力にたえられない!