【LIVE】キミだけのVirtualアイドル配信中♡

「……う……っ」

頭がガンガンする。
俺は這い出るように布団を出た。
机のデジタル時計を見て飛び起きた。そこには16時45分と表示されている。

「……そんなに寝ちまったのか……?」

これじゃあ昼夜逆転生活と変わらない。
そんなに疲れが溜まるほど無理をした覚えもない。昨日は寝酒もしなかったし。

「あ、好見……」

そういえば寝る前に好見から複数件通知があった。
スマホの電源ボタンを押すが、何の反応も起こさない。

「……充電切れか?」

そういえば充電ケーブルを刺し忘れたまま寝ていた。
俺はコンセントに刺さりっぱなしの電源アダプタと充電ケーブルを、スマホのUSBポートに刺した。
ちらりと時計を見る。
幸い夕方なら、大家が管理人室に居る。

「行くか……」

俺は立ち上がって、スマホを置いたまま部屋から外に出た。



「突然すみません」
「良いってことよ。……緑茶でも飲むかい?」
「あ……お構いなく」

管理人室に行った俺は、中に通されてパイプ椅子に座った。
このマンションの大家は、普段は気のいいおばちゃんって感じだが、今日は俺の顔を見るなり眉を顰めた。
大家は俺の向かいのパイプ椅子に腰掛け、長机に頬杖をついて俺を見上げた。

「で、聞きたい事ってなんだい?」
「俺の部屋なんですけど……最近毎晩、上階からの物音が多くて」
「物音?……アンタの部屋って確か」
「404号室です」
「……」

大家が視線を落として黙り込む。
窓から差し込む夕日が大家にダイレクトに差す。赤々とした光は、まるで大家の上から血を被せた様だ。
少しの沈黙の後、大家は重々しく口を開いた。

「アンタの上階に、住民なんていないよ」

その言葉に、俺は血の気が引くような錯覚を起した。

「で、でも……直近の一週間は、深夜に上階からの家鳴りがひどいんです」
「間違いないよ。404号室の上は空き部屋だ」
「そんなずは……」
「……なあ橘田さん。それ本当に上階かい?」
「え?」

そんなの上階に決まっている。だって、上階以外でどこで鳴るって言うんだ。……いや、待てよ。
俺は直近の家鳴りを思い出す。
ラップ音がするのはいつだって部屋の上の方だ。でも、本当に真上だったか?
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「大家さん」
「なんだい?」
「俺の部屋……いや、俺の部屋のロフトって、過去に何かありました?」
「どうしてそう思う?」
「だって変じゃないですか。ロフト付きの部屋なのにロフトに繋がる梯子が無いなんて。それを差し引いての破格な家賃なのかって思ってましたけど……そうじゃ無いんでしょう?」
「……」
「教えてください。俺の部屋、過去に何かあったでしょう?」

大家は腕を組んでパイプ椅子にギシリと腰掛けた。
考え込んだのちにゆっくりと立ち上がって、棚から一冊のファイルを取って俺に差し出した。

「今年の8月20日、アンタの部屋で不審死があったんだ」