今日はもう何も送られてこないだろう。
かといって、俺からも何を送ればいいか分からない。
そう諦めかけていたが、昼休みになったところで、矢島から連絡が来た。
「今日の放課後、迎えに行きます。俺とデートしてください」
ストレートな誘い文句に、朝に送られたメッセージの言葉が脳裏に過りつつも、嬉しく思う気持ちも止められなかった。
自然と口元を緩ませてしまうと、それに目敏く気づかれ、間宮が近づいてきた。
「鷺澤君、何にやついてるんだ?」
そして、スマートフォンを覗き込んできたので慌てて隠そうとしたが、遅かった。
「デート?あれ、俺って見えたけど、男?」
「そう……だけど。変?」
諦めて認めれば、間宮は一瞬ぽかんとした後、噴き出した。
「変じゃない。いまどき、珍しくないだろ。ま、俺は男を好きになったりはしないけど。なあ、山笠」
いつの間にか近くに来ていた山笠を振り返り、話を振れば、山笠は微笑んだ。
「そうだね、俺はありだと思う」
「は、え、まじ?」
またも俺と間宮が声をはもらせると、山笠は視線を教室の隅にいる男子生徒へ向けた。
物静かで、いつも本を読んでいるそのクラスメイトは、確か水無瀬伊織(みなせいおり)といった。
「え、お前、まじか。あいつ?確かにいつも、浮世離れしてるっていうか、他と違う感じするけど」
「それがいいんだ」
「でもお前、普通に女子とも付き合ってなかったっけ?」
困惑している間宮に対し、山笠はあっさりと答えた。
「この間話しただろ?あの話の後、俺は女子と付き合うのが苦手になって、そうなったってこと」
「へー」
俺と間宮が同時に何とも言えないリアクションをすると、山笠は水無瀬の方へ歩いて行った。
その様子を眺めながら、間宮が言った。
「鷺澤君、何かあればあいつに相談するといいと思う。あいつ、経験しすぎだ」
「うん、俺もそう思う」
俺は本当にそのうち山笠に話を聞いてみたくなりながら、強く頷いた。
「間宮君」
「うん?」
振り返った間宮に、俺は覚悟を決めて伝えた。
「いつか、今抱えている問題が解決したら、俺の話を聞いて欲しい」
「もちろん、それはいいけど。てかさ……、鷺澤君が上げているボイスメッセージってもしかしてだけど、これ?」
間宮が見せてくれた画面は、まさに俺が作ったホームページのものだった。
「え、聞いたの」
「あの、実はさ、鷺澤君から話を聞いて、気になったから調べた」
「え、まじで。ちょっと恥ずかしいな」
俺が焦ると、間宮は首を振った。
「恥ずかしがる必要はない。なんか、俺はこの後の話も聞いてみたくなった」
「本当に?」
「うん。だからさ、また何か動画上げてほしい」
間宮が真っ直ぐに伝えてくれているのを見て、俺は自然と笑い、大きく頷いていた。
かといって、俺からも何を送ればいいか分からない。
そう諦めかけていたが、昼休みになったところで、矢島から連絡が来た。
「今日の放課後、迎えに行きます。俺とデートしてください」
ストレートな誘い文句に、朝に送られたメッセージの言葉が脳裏に過りつつも、嬉しく思う気持ちも止められなかった。
自然と口元を緩ませてしまうと、それに目敏く気づかれ、間宮が近づいてきた。
「鷺澤君、何にやついてるんだ?」
そして、スマートフォンを覗き込んできたので慌てて隠そうとしたが、遅かった。
「デート?あれ、俺って見えたけど、男?」
「そう……だけど。変?」
諦めて認めれば、間宮は一瞬ぽかんとした後、噴き出した。
「変じゃない。いまどき、珍しくないだろ。ま、俺は男を好きになったりはしないけど。なあ、山笠」
いつの間にか近くに来ていた山笠を振り返り、話を振れば、山笠は微笑んだ。
「そうだね、俺はありだと思う」
「は、え、まじ?」
またも俺と間宮が声をはもらせると、山笠は視線を教室の隅にいる男子生徒へ向けた。
物静かで、いつも本を読んでいるそのクラスメイトは、確か水無瀬伊織(みなせいおり)といった。
「え、お前、まじか。あいつ?確かにいつも、浮世離れしてるっていうか、他と違う感じするけど」
「それがいいんだ」
「でもお前、普通に女子とも付き合ってなかったっけ?」
困惑している間宮に対し、山笠はあっさりと答えた。
「この間話しただろ?あの話の後、俺は女子と付き合うのが苦手になって、そうなったってこと」
「へー」
俺と間宮が同時に何とも言えないリアクションをすると、山笠は水無瀬の方へ歩いて行った。
その様子を眺めながら、間宮が言った。
「鷺澤君、何かあればあいつに相談するといいと思う。あいつ、経験しすぎだ」
「うん、俺もそう思う」
俺は本当にそのうち山笠に話を聞いてみたくなりながら、強く頷いた。
「間宮君」
「うん?」
振り返った間宮に、俺は覚悟を決めて伝えた。
「いつか、今抱えている問題が解決したら、俺の話を聞いて欲しい」
「もちろん、それはいいけど。てかさ……、鷺澤君が上げているボイスメッセージってもしかしてだけど、これ?」
間宮が見せてくれた画面は、まさに俺が作ったホームページのものだった。
「え、聞いたの」
「あの、実はさ、鷺澤君から話を聞いて、気になったから調べた」
「え、まじで。ちょっと恥ずかしいな」
俺が焦ると、間宮は首を振った。
「恥ずかしがる必要はない。なんか、俺はこの後の話も聞いてみたくなった」
「本当に?」
「うん。だからさ、また何か動画上げてほしい」
間宮が真っ直ぐに伝えてくれているのを見て、俺は自然と笑い、大きく頷いていた。

