猿楽探偵事務所(猿楽学による蟹沢奈美へのインタビュー録音書き起こし)
「家族構成? えっと、両親と姉の4人です」
「お姉さんがいるんだ。ま、いそうだけど」
「いそうですか? 歳が近いので双子と間違われる事もありました。しっかり者の姉、うっかり者の妹、絵に描いたみたいな姉妹です」
(蟹沢氏の笑い声)
「……あの」
「何かな? ちなみに僕の家族はブッシュのみ」
「い、いえ、そうではなくて」
「こんな事を聞いてどうするって?」
「はい。あと、幼馴染の話した嘘か本当かも分からない件を調査する意味も分からないです」
「第一に探偵ごっこをしたい。次に小説のネタ探し。この瞬間は執筆する気など微塵もなくても、調べているうち書きたくなるかもしれないでしょ?」
「ごっこはともかく、書きたくならなかったら?わたしのせいになりません?」
「なるね、僕としては書こうとしているパフォーマンスが出来たらいいだけだし」
(キャスター付きの椅子が動く音)
「でしたら書かずにいられなくなる、もっとすごそうな話を選びませんか?」
「ほぅ、具体的に聞かせておくれ」
((蟹沢氏が返答まで約30秒沈黙)
「すいません、パッと浮かびませんが世間にもっと訴求できるテーマがあるんじゃないかと」
「うーん、君は思考はしっかりしていそうなのにアウトプットが下手なのかな? リミッターというのか言葉に年齢制限がかかってるみたい」
「年齢制限?」
「言葉選びが幼いという嫌味だよ」
(デスクの引き出しを開ける音)
「鏡?」
「蟹沢君のような顔立ちの女性は少しくらい隙のある、悪く言えば頭が悪い喋り方をする方が生きやすいだろう。僕は好まないけれど」
「そんな、わたしは!」
「容姿で僻まれたりした時とかさ、お姉さんと幼馴染が庇ってくれたんじゃない?」
「そ、そうですね」
「そしてお姉さんとは疎遠になっている」
「……よく分かりますね、その通りです」
(蟹沢氏のため息の音)
「僕は探偵でなく占い師をやるべきだったか」
「今の占いですか?」
「いいや、勘ーー探偵の勘さ」
※以降、蟹沢姉妹の昔話が約5分続くが割愛
「家族構成? えっと、両親と姉の4人です」
「お姉さんがいるんだ。ま、いそうだけど」
「いそうですか? 歳が近いので双子と間違われる事もありました。しっかり者の姉、うっかり者の妹、絵に描いたみたいな姉妹です」
(蟹沢氏の笑い声)
「……あの」
「何かな? ちなみに僕の家族はブッシュのみ」
「い、いえ、そうではなくて」
「こんな事を聞いてどうするって?」
「はい。あと、幼馴染の話した嘘か本当かも分からない件を調査する意味も分からないです」
「第一に探偵ごっこをしたい。次に小説のネタ探し。この瞬間は執筆する気など微塵もなくても、調べているうち書きたくなるかもしれないでしょ?」
「ごっこはともかく、書きたくならなかったら?わたしのせいになりません?」
「なるね、僕としては書こうとしているパフォーマンスが出来たらいいだけだし」
(キャスター付きの椅子が動く音)
「でしたら書かずにいられなくなる、もっとすごそうな話を選びませんか?」
「ほぅ、具体的に聞かせておくれ」
((蟹沢氏が返答まで約30秒沈黙)
「すいません、パッと浮かびませんが世間にもっと訴求できるテーマがあるんじゃないかと」
「うーん、君は思考はしっかりしていそうなのにアウトプットが下手なのかな? リミッターというのか言葉に年齢制限がかかってるみたい」
「年齢制限?」
「言葉選びが幼いという嫌味だよ」
(デスクの引き出しを開ける音)
「鏡?」
「蟹沢君のような顔立ちの女性は少しくらい隙のある、悪く言えば頭が悪い喋り方をする方が生きやすいだろう。僕は好まないけれど」
「そんな、わたしは!」
「容姿で僻まれたりした時とかさ、お姉さんと幼馴染が庇ってくれたんじゃない?」
「そ、そうですね」
「そしてお姉さんとは疎遠になっている」
「……よく分かりますね、その通りです」
(蟹沢氏のため息の音)
「僕は探偵でなく占い師をやるべきだったか」
「今の占いですか?」
「いいや、勘ーー探偵の勘さ」
※以降、蟹沢姉妹の昔話が約5分続くが割愛


