試合は順調に進んでいたが、俺のへっぽこサーブのせいか、俺たちのクラスは練習の甲斐なく、敗退だった。
数字だけ見れば、二対一の接戦で、クラスのみんなも、俺たちの名前を呼び合うくらいには盛り上がっていた。自分への歓声は聞こえなかったのに、五十嵐を呼ぶクラスメイトの声だけは、やたらと耳障りだった。
活躍もほどほどのくせに、俺の足はぷるぷるだし、腕も指先もじんじんしたまま。そんな中で、後輩たちのための線審も終えて、クラスに戻っていた。
「つっかれたー」
「宇田将也」
「……っ、おう」
やはり、俺の元には五十嵐がきた。
なんとなく察してはいたが、思いのほか大きな声で声をかけられたことに驚いて振り返った。
「おつかれ」
「ああ……おつかれ……」
どう伝えていいかわからず、
「なんだ、悪いか」
「いや……ふつうにびびっただけ」
「ああ、すまない」
すまない、と口では言っているが、全然すまなそうな雰囲気ではなかったのだが、そこは置いておく。
「マジで五十嵐のおかげ。一応、その……ありがと」
「ああ、それはなによりだ」
五十嵐は普段と変わらない様子で、ぽつりと呟いた。
しんみりした空気は似合わないと、俺は下ろしきっていた両腕のジャージの裾を、肘までまくり上げる。
「筋肉痛はあるけど、ほら、怪我ナシっ!」
ばっとわざとらしく見せてみたら、五十嵐は目を丸くして、そして笑っていた。
「よかった」
普通に、そうしていれば同級生の雰囲気なのに。どうしてか、五十嵐との距離感を感じてしまうのだった。
試合は順調に進んでいたが、俺のへっぽこサーブのせいか、俺たちのクラスは練習の甲斐なく、敗退だった。
数字だけ見れば、二対一の接戦で、クラスのみんなも、俺たちの名前を呼び合うくらいには盛り上がっていた。自分への歓声は聞こえなかったのに、五十嵐を呼ぶクラスメイトの声だけは、やたらと耳障りだった。
活躍もほどほどのくせに、俺の足はぷるぷるだし、腕も指先もじんじんしたまま。そんな中で、後輩たちのための線審も終えて、クラスに戻っていた。
「つっかれたー」
「宇田将也」
「……っ、おう」
やはり、俺の元には五十嵐がきた。
なんとなく察してはいたが、思いのほか大きな声で声をかけられたことに驚いて振り返った。
「おつかれ」
「ああ……おつかれ……」
どう伝えていいかわからず、俺はしどろもどろに答えるだけであった。五十嵐は俺がむっとしていると思ったのか、珍しく「なんだ、悪いか」と不服そうな返答だった。
俺は否定をしたくなり、慌てて首を振る。
「いや……ふつうにびびっただけ」
「ああ、すまない」
すまない、と口では言っているが、全然すまなそうな雰囲気ではなかったのだが、そこは置いておく。
「マジで五十嵐のおかげ。一応、その……ありがと」
「ああ、それはなによりだ」
五十嵐は普段と変わらない様子で、ぽつりと呟いた。
しんみりした空気は似合わないと、俺は下ろしきっていた両腕のジャージの裾を、肘までまくり上げる。
「筋肉痛はあるけど、ほら、怪我なしだろっ!」
ばっとわざとらしく見せてみたら、五十嵐は目を丸くして、そして笑っていた。
「よかった」
普通に、そうしていれば同級生の雰囲気なのに。どうしてか、五十嵐との距離感を感じてしまうのだった。
数字だけ見れば、二対一の接戦で、クラスのみんなも、俺たちの名前を呼び合うくらいには盛り上がっていた。自分への歓声は聞こえなかったのに、五十嵐を呼ぶクラスメイトの声だけは、やたらと耳障りだった。
活躍もほどほどのくせに、俺の足はぷるぷるだし、腕も指先もじんじんしたまま。そんな中で、後輩たちのための線審も終えて、クラスに戻っていた。
「つっかれたー」
「宇田将也」
「……っ、おう」
やはり、俺の元には五十嵐がきた。
なんとなく察してはいたが、思いのほか大きな声で声をかけられたことに驚いて振り返った。
「おつかれ」
「ああ……おつかれ……」
どう伝えていいかわからず、
「なんだ、悪いか」
「いや……ふつうにびびっただけ」
「ああ、すまない」
すまない、と口では言っているが、全然すまなそうな雰囲気ではなかったのだが、そこは置いておく。
「マジで五十嵐のおかげ。一応、その……ありがと」
「ああ、それはなによりだ」
五十嵐は普段と変わらない様子で、ぽつりと呟いた。
しんみりした空気は似合わないと、俺は下ろしきっていた両腕のジャージの裾を、肘までまくり上げる。
「筋肉痛はあるけど、ほら、怪我ナシっ!」
ばっとわざとらしく見せてみたら、五十嵐は目を丸くして、そして笑っていた。
「よかった」
普通に、そうしていれば同級生の雰囲気なのに。どうしてか、五十嵐との距離感を感じてしまうのだった。
試合は順調に進んでいたが、俺のへっぽこサーブのせいか、俺たちのクラスは練習の甲斐なく、敗退だった。
数字だけ見れば、二対一の接戦で、クラスのみんなも、俺たちの名前を呼び合うくらいには盛り上がっていた。自分への歓声は聞こえなかったのに、五十嵐を呼ぶクラスメイトの声だけは、やたらと耳障りだった。
活躍もほどほどのくせに、俺の足はぷるぷるだし、腕も指先もじんじんしたまま。そんな中で、後輩たちのための線審も終えて、クラスに戻っていた。
「つっかれたー」
「宇田将也」
「……っ、おう」
やはり、俺の元には五十嵐がきた。
なんとなく察してはいたが、思いのほか大きな声で声をかけられたことに驚いて振り返った。
「おつかれ」
「ああ……おつかれ……」
どう伝えていいかわからず、俺はしどろもどろに答えるだけであった。五十嵐は俺がむっとしていると思ったのか、珍しく「なんだ、悪いか」と不服そうな返答だった。
俺は否定をしたくなり、慌てて首を振る。
「いや……ふつうにびびっただけ」
「ああ、すまない」
すまない、と口では言っているが、全然すまなそうな雰囲気ではなかったのだが、そこは置いておく。
「マジで五十嵐のおかげ。一応、その……ありがと」
「ああ、それはなによりだ」
五十嵐は普段と変わらない様子で、ぽつりと呟いた。
しんみりした空気は似合わないと、俺は下ろしきっていた両腕のジャージの裾を、肘までまくり上げる。
「筋肉痛はあるけど、ほら、怪我なしだろっ!」
ばっとわざとらしく見せてみたら、五十嵐は目を丸くして、そして笑っていた。
「よかった」
普通に、そうしていれば同級生の雰囲気なのに。どうしてか、五十嵐との距離感を感じてしまうのだった。


