僕の知る君は、嘘つきで死にたがり

次に返信が届いたのは、その日の夕方だった。

上げた顔からうっすらと汗が垂れ、目に入って痛む。

すがるように、スマホの画面をのぞき込んだ。

「なんでこんなにも、私のことを心配してくださるんですか?」

心臓がドクリと跳ねた。
わからなかった。なぜだろう。
なぜ自分は、真っ先にこの人の投稿へ飛びつき、話しかけたのか。

脳が拍動に合わせるようにズキズキと痛むまで考え込んで、ようやく、ひとつの記憶に行き当たった。

――僕も昔、あちら側の人間だった。

自己満足のために「死にたい」と書き連ね、他人の関心を引こうとする。
今振り返れば本当に愚かな行為だ。

なのに、僕は……どうしてあの投稿をやめたんだっけ?

記憶の蓋を開けようとした瞬間、スマホを握る手が激しく震えだした。

文字を打ち込もうとするだけで、胃の底から酸っぱいものが込み上げてくる。

それでも、酸欠になりそうな身体を奮い立たせ、震える指先で文字を紡いだ。

「心配だったからです」