化け物が自分を狙っている。一体なぜ。
「化け物は他の神々が食い止めてくれている。とにかく珊瑚は奥へ逃げよう」
「は……はい」
海神皇によると、他の神々は、神殿のしきたりによりいつも使っている武器の持ち込みを禁止されているのだという。
だからいつもより苦戦をしているのかもしれないが、神通力を持つ者ばかりなのでじきに騒ぎもおさまるだろうとのことだった。
「それなら良いですけど……」
珊瑚の胸の中には嫌な予感が渦巻いていた。
「しかし――この神殿の場所は十二神とその関係者にしか知らせていないはず。一体あいつはどうやってここを嗅ぎつけたんだ?」
「そうですよね。入り口にも、見張りの人がいるはずなのに……」
二人がそんな話をしてると、急に大きな爆発音がして、目の前の通路に穴が開いた。
――ドン。
「きゃあっ」
辺りが土ぼこりに包まれる。
珊瑚が海神皇にしがみつきつつもゆっくりと目を開けると、目の魔に巨大な人面魚が現れた。
黒い巨大な魚の体に、顔だけが般若のように恐ろしい人の顔。頭には長い黒髪がまばらに生え、黒い牛のような角が光っている。
「サンゴ……サンゴ……憎イ……」
ひたすら珊瑚の名を呼びこちらを睨む化け物。
その声を聞いた瞬間、珊瑚の頭の中に一人の人物の顔が浮かんだ。
「まさか……瑠璃姉さん!?」
どうしてかは分からないけれど、目の前の化け物は瑠璃に違いない。そんな確信が珊瑚の中にあった。
「サンゴ……サンゴ……お前のせいで私は……!」
黒い化け物は珊瑚の問いには答えず、真っ黒な尾びれを振り回した。
「化け物は他の神々が食い止めてくれている。とにかく珊瑚は奥へ逃げよう」
「は……はい」
海神皇によると、他の神々は、神殿のしきたりによりいつも使っている武器の持ち込みを禁止されているのだという。
だからいつもより苦戦をしているのかもしれないが、神通力を持つ者ばかりなのでじきに騒ぎもおさまるだろうとのことだった。
「それなら良いですけど……」
珊瑚の胸の中には嫌な予感が渦巻いていた。
「しかし――この神殿の場所は十二神とその関係者にしか知らせていないはず。一体あいつはどうやってここを嗅ぎつけたんだ?」
「そうですよね。入り口にも、見張りの人がいるはずなのに……」
二人がそんな話をしてると、急に大きな爆発音がして、目の前の通路に穴が開いた。
――ドン。
「きゃあっ」
辺りが土ぼこりに包まれる。
珊瑚が海神皇にしがみつきつつもゆっくりと目を開けると、目の魔に巨大な人面魚が現れた。
黒い巨大な魚の体に、顔だけが般若のように恐ろしい人の顔。頭には長い黒髪がまばらに生え、黒い牛のような角が光っている。
「サンゴ……サンゴ……憎イ……」
ひたすら珊瑚の名を呼びこちらを睨む化け物。
その声を聞いた瞬間、珊瑚の頭の中に一人の人物の顔が浮かんだ。
「まさか……瑠璃姉さん!?」
どうしてかは分からないけれど、目の前の化け物は瑠璃に違いない。そんな確信が珊瑚の中にあった。
「サンゴ……サンゴ……お前のせいで私は……!」
黒い化け物は珊瑚の問いには答えず、真っ黒な尾びれを振り回した。



