珊瑚は、海神皇にフラフラする体を支えられ、そっと赤い布団に横になった。
今までに寝たどんな布団よりも柔らかく、珊瑚の気持ちまでそっとほどけるようった。
珊瑚が幸せそうに布団に入ると、海神皇は目を細めてそれを見守った。
亀助は二人の様子を見てふっと微笑むと、二人の邪魔をしないようにゆっくりと部屋を出て行った。
「では、私はこれで失礼します。何か御用がありましたら、あの木札を引いてお呼びください」
亀助は部屋の隅にある、天井からぶら下がった木の札を指さした。
「はい、ありがとうございます」
亀助が部屋を出て行くと、珊瑚は再び目を閉じた。
柔らかいまどろみの中、珊瑚はゆっくりと考える。
(――まだ、信じられない。まさか自分が海神皇の妻になるだなんて)
珊瑚は両親や村人たちから伝え聞いた海神皇の話を思い出した。
伝え聞いたところによると、海神皇は海を司るこの国の三大神のうちのひとりで、海の豊かさや航海を司る神。
性格は極めて冷徹で残酷で、嵐や津波を操ることもでき、過去には気に入らない村を一夜にして滅ぼしたこともあるのだという。
今のところ、海神皇はとても優しいけれど――。
もし珊瑚が少しでも彼の気に入らない振る舞いをしたら、自分も一瞬のうちに海の藻屑にされてしまうのではないだろうか。
珊瑚は、海神皇の凍てつくような銀の瞳を思い出し、ぶるりと体を震わせた。
(海神皇様の妻になるだなんて……そんなの本当に、私に務まるのかな……?)
今までに寝たどんな布団よりも柔らかく、珊瑚の気持ちまでそっとほどけるようった。
珊瑚が幸せそうに布団に入ると、海神皇は目を細めてそれを見守った。
亀助は二人の様子を見てふっと微笑むと、二人の邪魔をしないようにゆっくりと部屋を出て行った。
「では、私はこれで失礼します。何か御用がありましたら、あの木札を引いてお呼びください」
亀助は部屋の隅にある、天井からぶら下がった木の札を指さした。
「はい、ありがとうございます」
亀助が部屋を出て行くと、珊瑚は再び目を閉じた。
柔らかいまどろみの中、珊瑚はゆっくりと考える。
(――まだ、信じられない。まさか自分が海神皇の妻になるだなんて)
珊瑚は両親や村人たちから伝え聞いた海神皇の話を思い出した。
伝え聞いたところによると、海神皇は海を司るこの国の三大神のうちのひとりで、海の豊かさや航海を司る神。
性格は極めて冷徹で残酷で、嵐や津波を操ることもでき、過去には気に入らない村を一夜にして滅ぼしたこともあるのだという。
今のところ、海神皇はとても優しいけれど――。
もし珊瑚が少しでも彼の気に入らない振る舞いをしたら、自分も一瞬のうちに海の藻屑にされてしまうのではないだろうか。
珊瑚は、海神皇の凍てつくような銀の瞳を思い出し、ぶるりと体を震わせた。
(海神皇様の妻になるだなんて……そんなの本当に、私に務まるのかな……?)



