昼食を終えて、気晴らしに校庭をブラブラする。わたあめの屋台が目に留まった。高槻は甘いのが好きだから、きっとわたあめを買って俺にも分けてくれる。射的や輪投げなんかもあった。俺はこういうの苦手だけど、高槻は上手にできそう。
屋台を一通り回った後、校舎に入った。2年や3年の教室では、カフェやお化け屋敷などいろんな催し物が開催されている。占いカフェは意外と田辺が好きそうだ。友達と行ったかもしれない。お化け屋敷は苦手だけど、高槻が一緒だったら強引に連れていかれそう。
ドンッと肩に何かがぶつかった。
「あ、すみません」
「いえいえ……」
「もー! ちゃんと前みないからだよ」
「萌はいっつもぼんやりしてるんだから」
女子生徒にぶつかられたようだった。三人組の女子グループはキャッキャと楽しそうに執事・メイドカフェに入っていった。
(俺、なにやってんだろ……)
急に一人だということを実感し、寂しさに襲われる。スマホを確認すると、まだ14時過ぎだった。展示が終わるのが、確か16時半ごろ。俺はまた、とぼとぼと非常階段に向かった。
▽▽▽▽
結局またさっきと同じ場所に戻ってきてしまった。学校の中で一番落ち着く場所。壁に背を預けてずるずると座り込む。
高槻はきっと、宮崎さんと後夜祭にいくから一緒に帰れないとか、宮崎さんに告白されるかもとか、そんなことを俺に話すんだろうな。そう思うと気が重い。このまま何も聞かずに帰ってしまいたいけど、話すまで待っててと言われた以上は、腹をくくって待つしかない。
ポケットからスマホを取り出す。グループトークの未読がたまっていて、画面を開いた。話題は文化祭のことでもちきり。動画や写真もたくさんあがっていた。それを適当に流し見ていると、こんなやりとりがあった。
『後夜祭の後、みんなで打ち上げしない?』
『いいね! どこ行く?』
『ファミレスでしょ!』
何人かがファミレスに賛成し、打ち上げはファミレスに行くことになったらしい。俺は、『今回はパス』と打って送ろうとしたけれど、なんとなく送りづらい。送信ボタンをタップするかどうか悩み、結局打った文字は消して、返信は保留にした。
そういえばずっと、交換ノートが止まってる。思い出したようにカバンからノートを取り出して、今までの高槻とのやり取りを目で追っていく。お互い、たくさん書いてるわけじゃないし、特におもしろいことも書いてないのに、読めば読むほど、心がじんわりとあたたかくなっていく。高槻の筆圧の高いきれいな字。左利きのせいか、ところどころノートに汚れが付いている。それすらも愛おしく見えて、指でなぞる。全部を読み終えて、新しいページにいくと”高槻へ”で止まっている。俺はカバンから筆記用具を取り出して、ノートに向き合った。
屋台を一通り回った後、校舎に入った。2年や3年の教室では、カフェやお化け屋敷などいろんな催し物が開催されている。占いカフェは意外と田辺が好きそうだ。友達と行ったかもしれない。お化け屋敷は苦手だけど、高槻が一緒だったら強引に連れていかれそう。
ドンッと肩に何かがぶつかった。
「あ、すみません」
「いえいえ……」
「もー! ちゃんと前みないからだよ」
「萌はいっつもぼんやりしてるんだから」
女子生徒にぶつかられたようだった。三人組の女子グループはキャッキャと楽しそうに執事・メイドカフェに入っていった。
(俺、なにやってんだろ……)
急に一人だということを実感し、寂しさに襲われる。スマホを確認すると、まだ14時過ぎだった。展示が終わるのが、確か16時半ごろ。俺はまた、とぼとぼと非常階段に向かった。
▽▽▽▽
結局またさっきと同じ場所に戻ってきてしまった。学校の中で一番落ち着く場所。壁に背を預けてずるずると座り込む。
高槻はきっと、宮崎さんと後夜祭にいくから一緒に帰れないとか、宮崎さんに告白されるかもとか、そんなことを俺に話すんだろうな。そう思うと気が重い。このまま何も聞かずに帰ってしまいたいけど、話すまで待っててと言われた以上は、腹をくくって待つしかない。
ポケットからスマホを取り出す。グループトークの未読がたまっていて、画面を開いた。話題は文化祭のことでもちきり。動画や写真もたくさんあがっていた。それを適当に流し見ていると、こんなやりとりがあった。
『後夜祭の後、みんなで打ち上げしない?』
『いいね! どこ行く?』
『ファミレスでしょ!』
何人かがファミレスに賛成し、打ち上げはファミレスに行くことになったらしい。俺は、『今回はパス』と打って送ろうとしたけれど、なんとなく送りづらい。送信ボタンをタップするかどうか悩み、結局打った文字は消して、返信は保留にした。
そういえばずっと、交換ノートが止まってる。思い出したようにカバンからノートを取り出して、今までの高槻とのやり取りを目で追っていく。お互い、たくさん書いてるわけじゃないし、特におもしろいことも書いてないのに、読めば読むほど、心がじんわりとあたたかくなっていく。高槻の筆圧の高いきれいな字。左利きのせいか、ところどころノートに汚れが付いている。それすらも愛おしく見えて、指でなぞる。全部を読み終えて、新しいページにいくと”高槻へ”で止まっている。俺はカバンから筆記用具を取り出して、ノートに向き合った。



