高槻へ
今日の植物園楽しみだな。
ご当地バーガーとかあるんだって。食べたい
浅見へ
今日はありがとう。
マイナスイオンあびて、いろんな花みれたし、バーガーもうまかったな!
またどこか遊びにいこう
高槻へ
植物園の時は迷惑かけてごめん。
体調悪いとき、高槻がいてくれて助かった。ありがとう。
夏休み中に、またどこか行けたらいいな。
夏休み中に、ノートが返ってくることはなくて、もちろん遊びに行くこともなかった。高槻は大量にためていた宿題に追われ、俺は母さんの実家へ墓参りに行ったりと、予定が合わなくて会えなかった。
そして今日、9月1日。三週間ぶりに高槻に会う。俺はいつもより早く登校し、自分の席に座ってそわそわしていた。誰かが教室に入ってくるたびに、チラチラと入り口に視線を向ける。高槻はなかなかやってこない。
「はよー」
だるそうに田辺が入ってきて席に座る。そのまま机に突っ伏してしまったので声をかけた。
「なぁ、高槻みた?」
田辺は突っ伏したまま、みてないと首を振る。いつもならこの時間には登校してくるのに、今日は遅刻しているのだろうか。なにか連絡が入っていないかとスマホをチェックしているとーー
「浅見、おはよ」
優しい声が上から振ってきた。顔を上げると、高槻が眠そうに目をシパシパさせながら俺を見ていた。
「あ、おはよ。なんか眠そう」
「うん……宿題、なんとかおわったー」
ふにゃふにゃ笑いながら、俺の机に体重を預けるみたいに突っ伏した。きれいなつむじがみえる。
(つんつんしたい……いやでもさすがにそれは……)
俺が迷っている間に、いつの間にか田辺が起きて高槻の頭をグーでぐりぐりしていた。高槻は痛そうに「ギブギブ!」と訴えている。
「ーーっ、浅見? どした?」
田辺からのぐりぐり攻撃から逃れた高槻が、俺の顔を覗き込んでいた。
「えっ、あっ……」
ふいに高槻の顔が近くにあり、ドクンと心臓が揺れる。近すぎて、息がかかりそうで、思わず身体を引いてしまった。高槻は、一瞬だけなにか言いたげだったが、すぐに田辺に視線を移した。
「田辺は? 宿題おわった?」
「俺はもう諦めた。ってことで、浅見の写させて」
「えー俺のは間違ってるかもよ?」
「とりあえずうめときゃなんでもいい」
課題の問題集をわたすと、急いでそれを開いて書き写す田辺。
「さすが浅見。ちゃんと毎日やってたんだろ?」
「うん、まぁ……」
「毎日少しづつやればいいのに、それがなかなかできないんだよな。で、結局最後に泣きながらまとめてやることになる。わかってんのに、なんでできないんだろうな~」
田辺が素早くシャーペンを走らせながら、わかる!とうなずいていた。そうこうしている間に担任がやってきて、高槻は自分の席へと帰っていった。
俺は、ずっとドキドキと鳴りっぱなしだった心臓に手を当てて落ち着ける。
(やばい……反応しすぎだろ)
高槻への想いを自覚したせいなのか、ちゃんと話せなかった。
(っつか、いつもどういう風に話してたっけ?)
今日の植物園楽しみだな。
ご当地バーガーとかあるんだって。食べたい
浅見へ
今日はありがとう。
マイナスイオンあびて、いろんな花みれたし、バーガーもうまかったな!
またどこか遊びにいこう
高槻へ
植物園の時は迷惑かけてごめん。
体調悪いとき、高槻がいてくれて助かった。ありがとう。
夏休み中に、またどこか行けたらいいな。
夏休み中に、ノートが返ってくることはなくて、もちろん遊びに行くこともなかった。高槻は大量にためていた宿題に追われ、俺は母さんの実家へ墓参りに行ったりと、予定が合わなくて会えなかった。
そして今日、9月1日。三週間ぶりに高槻に会う。俺はいつもより早く登校し、自分の席に座ってそわそわしていた。誰かが教室に入ってくるたびに、チラチラと入り口に視線を向ける。高槻はなかなかやってこない。
「はよー」
だるそうに田辺が入ってきて席に座る。そのまま机に突っ伏してしまったので声をかけた。
「なぁ、高槻みた?」
田辺は突っ伏したまま、みてないと首を振る。いつもならこの時間には登校してくるのに、今日は遅刻しているのだろうか。なにか連絡が入っていないかとスマホをチェックしているとーー
「浅見、おはよ」
優しい声が上から振ってきた。顔を上げると、高槻が眠そうに目をシパシパさせながら俺を見ていた。
「あ、おはよ。なんか眠そう」
「うん……宿題、なんとかおわったー」
ふにゃふにゃ笑いながら、俺の机に体重を預けるみたいに突っ伏した。きれいなつむじがみえる。
(つんつんしたい……いやでもさすがにそれは……)
俺が迷っている間に、いつの間にか田辺が起きて高槻の頭をグーでぐりぐりしていた。高槻は痛そうに「ギブギブ!」と訴えている。
「ーーっ、浅見? どした?」
田辺からのぐりぐり攻撃から逃れた高槻が、俺の顔を覗き込んでいた。
「えっ、あっ……」
ふいに高槻の顔が近くにあり、ドクンと心臓が揺れる。近すぎて、息がかかりそうで、思わず身体を引いてしまった。高槻は、一瞬だけなにか言いたげだったが、すぐに田辺に視線を移した。
「田辺は? 宿題おわった?」
「俺はもう諦めた。ってことで、浅見の写させて」
「えー俺のは間違ってるかもよ?」
「とりあえずうめときゃなんでもいい」
課題の問題集をわたすと、急いでそれを開いて書き写す田辺。
「さすが浅見。ちゃんと毎日やってたんだろ?」
「うん、まぁ……」
「毎日少しづつやればいいのに、それがなかなかできないんだよな。で、結局最後に泣きながらまとめてやることになる。わかってんのに、なんでできないんだろうな~」
田辺が素早くシャーペンを走らせながら、わかる!とうなずいていた。そうこうしている間に担任がやってきて、高槻は自分の席へと帰っていった。
俺は、ずっとドキドキと鳴りっぱなしだった心臓に手を当てて落ち着ける。
(やばい……反応しすぎだろ)
高槻への想いを自覚したせいなのか、ちゃんと話せなかった。
(っつか、いつもどういう風に話してたっけ?)



