特別の、その先

 時々、高槻を目で追うことがあるんだけど、最近わかったことがある。

 「高槻ー!」

 クラスのお調子者・神崎(かんざき)滉人(ひろと)に絡まれている高槻。

 「行こうぜ。アミちゃんも来るんだからさー」
 「俺、その子知らないし」
 「え、知らないの!? クラスとなりじゃん」
 「滉人は行ってくればいいよ。俺は行かない」
 「えー!」

 (また、断ってる)

 高槻はよくいろんな人に誘われてる。それなのに、けっこうあっさり断る。理由も特に言わない。
行きたくないから行かない、という感じ。

 (それができるんだからいいよな)

 俺ならたぶん、用事がない限り嫌でも行ってしまう。ノリが悪いと思われたくないし、場の空気もあるし、断る方が面倒だ。でも高槻はそういうの、あんまり気にしてないみたいだ。それでも、周りと普通にやれてる。俺もそんな風に割り切れたらいいんだけど。
 なんて思いながら、今日もまた友達のSNSをチェックしている。

 (俺には無理かもな)

 そう思いながら、指が勝手に画面をスクロールする。