ねーちゃん?と同居

 その日から俺とねーちゃんの生き霊の同居生活が始まった。
 ねーちゃんは生き霊だから何も食べないし飲まない。
 俺は毎日ねーちゃんの前で自分だけご飯を食べる。ねーちゃんは羨ましそうだ。

 もともと幼いときは二人で一部屋に暮らしていたせいか、ねーちゃんがいても大して生活は変わらず、見られて恥ずかしいものがあるわけでもない。滅多に人も来ない部屋でねーちゃんは寛いでいた。

「和希、変わらないね~。彼女ぐらいできてるかと思った」
「誰かと違って奥手なもので」
「なにおう?!」

 ただ、俺が仕事に行ってるときは一人きりになるので、今後どうなるのだろうという不安をねーちゃんは感じているようだった。

「もう三日だよ。何かきっかけがいるのかな?」
 両親のことも心配のようで、ねーちゃんが弱音を吐いた。
「うーん。ねーちゃんに分からないなら俺にもわかんないよ。でもさ、なんでねーちゃん、俺のところに来たんだろう? 他の人には見えないみたいだし」
「それは愛のなせる技だよ。和希とは本当仲良かったし、それに一番心配な存在だから」
 やっぱり愛か。
 ねーちゃんにとってはまだまだ俺は手のかかる弟のようだ。
「でも正直、今の状態はねーちゃんの方が心配だよ」
「それは確かに。でも、なんか気になるんだ。和希のこと」