あの時、キュンときた。

「明日デートしない…?」
俺はそう言った。彼女は驚いた顔をして
「え、したい!」
と答えてくれた。俺は、
「じゃあ、10時に集合で」
と言う。言った後で、
(冷たかったかなぁ……)
と考える。

俺は明日、デートでどんな格好をすればいいのか分からなかった。そもそも女子と遊んだ経験も指で数えられるほどだ。
「何着てくかなぁ…」
私服がダサい男だと彼女に思われたくない。そう思った俺は、とりあえず検索してみることにした。
[デート 男子 服装]
検索結果を見ると、俺が好きで結構かっこいい感じに決まっている服が出てきた。
俺は服の棚の中を漁り、その服と似たようなのを探す。
幸い上下共に似たようなのが合った。
[ピアスがあるといいかもしれません]
とあるサイトに書いてあった一文を読んで、俺は出かける。いい感じのピアスを探しに。
偶然入ったお店に、俺が探していたのと同じのが見つかる。
(よかった…)
これで明日のデートは安心だ。彼女が俺の服装を見て、どう思うかは別として。俺は笑った彼女の顔を思い浮かべる。
(今何してるんかな…)
俺は明日が楽しみで仕方がない。今までのどんな行事よりもずっとずっと楽しみだ。
(早く明日になってほしい)
小学校以来、初めてそう願った。