翌朝、陽に「おはよう」って囁かれて、夢じゃなかったんだってまた泣いてしまった。「おはよう」って返そうとしたら本当に声が出なくて、陽が「ごめんな」って幸せそうに微笑んだ。
想いが通じ合った後も、僕たちの日常はそんなに変わらなかった。強いて言えば、二人きりの時キスするようになったくらい。チヒロが「デキてんの?」って聞いてきたのも、純粋に本当にそう見えてたんだって分かった。それくらい僕たち二人の間には「好き」って気持ちがダダ漏れだったんだって気づいて、かなり恥ずかしくなった。
二人で話し合って、恋人になったことは公表はしないことにした。羽衣にだけ話したら、「やっと、か」って言われた。
「でも、残念。二人のカップルチャンネルやるなら、見たかったんだけど」
「からかう気満々じゃねーか!」
「羽衣、ほんといい性格してるよね……」
「二人が幸せそうで何より。お邪魔虫かもしれないけど、オレとも遊んでくれたら嬉しい」
「そんなこと思うわけないじゃん」
冗談っぽかったけど多少の本音が含まれていたのか、羽衣がほっと胸をなでおろした。
そして、恋人になった後、初のコラボ配信。リスナーさんたちに『なんか今日距離近くない?』『何かあった?』みたいなことを速攻で聞かれた。公表しないことにしたのに、バレる日はそう遠くないかもしれない。
「今日も配信お疲れ様!」
「お疲れ様!じゃないよ。陽、なんであんな……いい感じの雰囲気出してくるの?」
「そ、そんなこと言われても、無意識っていうか……」
陽は今までかなり我慢していたらしく、付き合ってからかなり甘々になった。可愛いと思うとすぐ言うし、すぐ頭を撫でるし、すぐ顔を触ってくるようになった。嬉しいけど、人前ではほどほどにして……!
もう、陽に依存しない。そして陽を不安にもさせないために、これからは秘密なく、お互いになんでも話そうって決めた。
フォロワー数がどうなっても、同接数に差が開いても、僕たちは今度こそ同じ目線で、どちらかに引っ張ってもらってるなんて気持ちはなく配信できる……はずだから。
先のことは、正直まだ分からない。陽との関係も、配信のことも、大学のことだって、不安を上げればキリがないけれど。退屈だったはずの毎日が、気づいたらどんどん愛おしくなってきている、自分らしくいられる居場所を見つけた──そんな感覚を、今はただ信じてみたい。
配信開始ボタンを押す前に、陽がキスをしてくる。そんな甘すぎる配信開始の合図とともに、今日もふたりは配信する。画面の向こうの誰かを笑顔にするために、隣にいる陽を笑顔にするために、僕自身が笑顔でいるために。
僕たちが幸せならみんなにも幸せをきっと分けられるって、そう思うんだ。
お返しに手を握ると、陽はその手をそっと体の後ろに隠して、そのまま配信を開始した。
想いが通じ合った後も、僕たちの日常はそんなに変わらなかった。強いて言えば、二人きりの時キスするようになったくらい。チヒロが「デキてんの?」って聞いてきたのも、純粋に本当にそう見えてたんだって分かった。それくらい僕たち二人の間には「好き」って気持ちがダダ漏れだったんだって気づいて、かなり恥ずかしくなった。
二人で話し合って、恋人になったことは公表はしないことにした。羽衣にだけ話したら、「やっと、か」って言われた。
「でも、残念。二人のカップルチャンネルやるなら、見たかったんだけど」
「からかう気満々じゃねーか!」
「羽衣、ほんといい性格してるよね……」
「二人が幸せそうで何より。お邪魔虫かもしれないけど、オレとも遊んでくれたら嬉しい」
「そんなこと思うわけないじゃん」
冗談っぽかったけど多少の本音が含まれていたのか、羽衣がほっと胸をなでおろした。
そして、恋人になった後、初のコラボ配信。リスナーさんたちに『なんか今日距離近くない?』『何かあった?』みたいなことを速攻で聞かれた。公表しないことにしたのに、バレる日はそう遠くないかもしれない。
「今日も配信お疲れ様!」
「お疲れ様!じゃないよ。陽、なんであんな……いい感じの雰囲気出してくるの?」
「そ、そんなこと言われても、無意識っていうか……」
陽は今までかなり我慢していたらしく、付き合ってからかなり甘々になった。可愛いと思うとすぐ言うし、すぐ頭を撫でるし、すぐ顔を触ってくるようになった。嬉しいけど、人前ではほどほどにして……!
もう、陽に依存しない。そして陽を不安にもさせないために、これからは秘密なく、お互いになんでも話そうって決めた。
フォロワー数がどうなっても、同接数に差が開いても、僕たちは今度こそ同じ目線で、どちらかに引っ張ってもらってるなんて気持ちはなく配信できる……はずだから。
先のことは、正直まだ分からない。陽との関係も、配信のことも、大学のことだって、不安を上げればキリがないけれど。退屈だったはずの毎日が、気づいたらどんどん愛おしくなってきている、自分らしくいられる居場所を見つけた──そんな感覚を、今はただ信じてみたい。
配信開始ボタンを押す前に、陽がキスをしてくる。そんな甘すぎる配信開始の合図とともに、今日もふたりは配信する。画面の向こうの誰かを笑顔にするために、隣にいる陽を笑顔にするために、僕自身が笑顔でいるために。
僕たちが幸せならみんなにも幸せをきっと分けられるって、そう思うんだ。
お返しに手を握ると、陽はその手をそっと体の後ろに隠して、そのまま配信を開始した。
