わたしが2つ目のお話を語り終わらないうちに、アオさんのアパートに着いた。
これ全部アオさんのおうちかと思ったけど、どうやら"3かいのカドベヤ"というところだけらしい。
「ここが今日からお前の部屋な」
「お風呂だ!」
「お前の知識基準どうなってんの?」
わたしが通されたのはそのうちのひとつ、"浴室"という場所だった。
部屋の奥にあるのがきっとバスタブだ。
少し離れた場所に独立したシャワーもあるし、小さいけれど真っ白なドレッサーもあった。
「がっこうの先生の言うとおりだった、ヒトはすぐ汚れるから毎日お風呂とドレッサーで身だしなみを整えるんだって!ほんとだったんだ!」
「ああそうだよ、今もお前を運んで汗まみれだから早く降ろしてシャワーを浴びさせてくれ」
アオさんはなにも入っていないバスタブにわたしを降ろした。
やっぱり水のほうがいいよな?とかお湯でもいけんのか?とか独りごちつつ、蛇口をひねる。
「わ、出てきた!」
「湯……いや、水加減どう?」
「ちょうどいいです、ご苦労さまです」
「そりゃどうも。これ、こっちが冷たい水でこっちがあったかい水な。あとは自分の好きなように調整して、ゆっくり過ごせよ」
