松倉サタデー氏


・【04 第四章 愛人の行方?】



・『有料note・松倉サタデーの創作論その8(1500円)』


ついに出た!
〇〇社の稼ぎ頭、松倉サタデー《《《《《元祖面白天才ウーマーン》》》》》》の処女作!
『何かがおかしい地元のスーパー〜貴方は違和感に感じますか?〜』
から学ぶ、松倉サタデー《《《《《元祖面白天才ウーマーン》》》》》》の創作論!

こんにちは、松倉サタデーのお時間です。
小説家(分泌以外のお仕事をしていない、つまりそれだけで生活できている上にそれだけでいいという意味です)
の松倉サタデーが有料級創作論を発表します。

勿論天才です。
よろしく(4649)お願いします。

今日のテーマはこつら。
魅力のある描写の勝ち方です。

やっぱり小説とは描写で文字数を増やして、
小説賞に投稿しやすくするためですよね。
嵩増しと言えば描写を書くということです。

また描写は自己満足の域を出ず、
読者が見たいのは基本的に
ストーリーとキャラクターなわけですが、
描写を入れるというのは自己満足に過ぎません。

でも描写が魅力的だと耽美だと思われます。
描写はただ耽美と思われるだけの道具になり経てますが、
それがいいんです。自分の文才を認めさせた方々にオススメです。

描写のことを気にしているのは一部の編集者だけですが、
その一部の編集者に下読みされてしまったら、
そういうことなので、描写は一定数必要とされています。

相変わらず自己満足の域こそ出ませんが、
描写ができると小説を書いているっぽくなるので、
お得だと思われています。実際はどうでしょうか。

さて描写の書き方ですが、
基本的に奥から書いていき、どんどん手前にしていくのがいいです。
例えば、本棚の奥にエロ本が隠れていたら、
まず本棚の見えない裏にはエロ本が隠れて良そうな部屋だ、と書き、
そのあとに手前である、見えるところの本棚にはおもんなさそうなBL本があり、
今日の私の靴下は花柄、といった感じに目線を足元に移動させましょう。
ついでにここで心の中を描写しておくと、プロを思わせます。
なのでまあ今回の例なら、エロ本読みてぇと、
描写と心情を一致させると文章書くのが上手いね、と、
先生からサル並みの評価がもらえます。

とにかく描写と心情は一致させると本当に吉で、
悲しいシーンでは無理してでも雨を降らせましょう。
嬉しいシーンでは太陽を降らせるとかなりいいです。
日差しが肛門に浴びるほどだ、とか書くと、
一部の描写人間は本当に喜びます。

そもそもどうですか?
貴方は本当に毎日描写しながら生きていますか?

そんなに描写している高校生っていますか?
蜘蛛の巣が張っていて、かび臭くて、
みたいな描写を心の中でしながら生きている
普通くらいの高校生っていますか?
つまり描写とはとても不自然な行為で、
書くだけ嘘が増えていくだけです。

だからできるだけ文章は平易が良いです。
あんまり描写し過ぎると、単純に変人です。
よって描写は自己満足の域から一切出ず、
やるだけ無駄なのですが、
一部の小説信者が描写を喜ぶので、
悲しいシーンには雨を降らせると本当に喜びます。

結局そういうところでしか加点の方法を知らない人が
いるので、そうしてあげると喜びます。
描写は加点じゃない、
減点しないための最低限の所作だ。

というわけで最低限の描写だけにとどめて、
もっと面白い会話や、
もっと面白い展開を考えたほうがいいでしょう。
あんまり描写がすごくても、
それが全て加点されるかどうかは分かりません。

描写が多過ぎて減点する人がいたり、
描写が凄過ぎと描写が少なめが共存していると、
何で少ないんだろうとか変な伏線に思われるので、
じゃあ全部平易にして、
ここぞという時だけ描写を増やしたほうが戦略的です。

依然描写は自己満足の域を出ないので、
基本は平易にして、
場面転換の最初だけ状況をまあ文句言う人がいるので、
多少なりにして、あとは緩くやって大丈夫です。
描写は自己満足の息ができないので。

最後にお楽しみ有料スペースです。
では画像をスックロールしてくだしあ。




























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描写に悩んでいるなら、
先に物語を進めて、
完成させてから書きましょう。
テストで一つの問題でつまづいているので一緒です。

―――ここから先は(▲0字)―――


・『松倉サタデーの生配信』


「今日からこの配信スタジオで生配信させます」
《させますって誰を?》
《配信スタジオっていつもと同じ部屋じゃん》
《テーブルの上にカレーの弁当が乗ってる》
「今日はこのカレーを食べます」
《カレーを食べるだけの配信だ》
《量普通》
《ドカ食いするんじゃないんだ》
《ゆっくり食べるヤツかな》
「ではカレーの弁当を食べ始めてスタートです」
《ずっと日本語がおかしいんだよな》
《あの誤字脱字ってもしかするとマジだったの?》
《無言で開けた》
《え?》
《スプーンでカレーすくわない!》
《直接唇でカレーを迎え入れた!》
《何これ、泥すすってんの?》
《泥だ》
《泥w》
《カレーって自分で迎えに行くと泥に見えるんだ》
《鼻ついちゃうよ》
《上唇がぴくぴく震えるように動いているの何?w》
《スプーン使え》
《ルーだけ吸い切る気?》
《あんま減ってないか》
《どういうテイスティング方法だよ》
《喋れよ》
《本当だ、無言だ》
《カレーにキスするな》
《スプーン使え定期》
《えずいた!》
《すげぇ咳き込んだww》
《というか鼻水出てカレーに乗った!汚ねぇ!》
《カレーが鼻の穴に入ったんじゃないの?》
《多分鼻の穴に入ったカレーの10倍鼻水出したわ》
《吸うのやめた》
《スプーン使えるんかい》
《スプーン使えないヤツなんていないだろw》
《何か喋ろよ》
《鼻拭けw》
《ティッシュ無いんか?》
《何でティッシュケース、ビジネスホテルみたいなの使ってんの?》
《本当だ。ビジネスホテルみあるwww》
《ティッシュで鼻拭いた、良かった》
《そのティッシュでカレーの上の鼻水も拭くんだ》
《いやカレー拭いたティッシュを配信画面の画角に置いておくなよ!》
《カレー拭いたティッシュってウンコ拭いた紙みたいになるよなw》
《言うな》
《ウンコだけは絶対言うな》
「ウンコって」
《そこだけコメント読むな》
《喋っちゃいけない規則だと思った》
《そんな規則ねぇだろ》
《生配信で喋っちゃいけないってなんだよ》
《放送事故だろ》
《ウンコでぶふぶふ笑ってる》
《自分しかカレー食べていないのに》
《スプーンで付け合わせのポテト》
《案の定落とした》
《ポテトは箸で食べろよ》
《というかスプーンとフォークが一体になったヤツ使えよ》
《落としたポテト一切拾わない!》
《拾わないという選択肢、俺には無い》
《食べないとしてもすぐ拾うよな》
《いや俺は食べないし、拾うの全部食べ終わってからする》
《そういうヤツもいるんだ》
《カレーやっと普通に食べた》
《食い方下手過ぎる、唇につきすぎ》
《というか何でそんな唇、灰色っぽいんだよ、オマエは標準で》
《ルッキズムやめろよ》
《気になるじゃん》
《プールあがりたて》
《あぁ、カレーもこぼした》
《こぼしたほう一切見ないのプロ過ぎる》
《こぼしたほう何か見ちゃうよな、仮に拾わなくても》
《食事に集中している》
《喋ろ定期》
《集中して喋れないんじゃない?》
《孤独のグルメみたいに頭の中ではずっと喋っているのでは?》
《生配信なんだよな》
《というかいい加減ご飯食べろよ、ルーだけ食うな》
《ご飯嫌い配信?》
《ご飯嫌い配信ってなんだよw》
《福神漬け一気にスプーンですくって食べたwww》
《一掃した》
《福神漬けの一掃w》
《福神漬けが好きじゃないけども残すの忍びないヤツじゃん》
《でもご飯は依然丸々残っている》
《野菜もスプーン》
《ほとんどこぼしているし、全然こぼしているほうに目が向かない》
《ずっとカメラ目線だ》
《カメラ見過ぎ、料理を見ろ》
《食が楽しくないほう?》
《食が楽しくないヤツの食べ物系の配信、初めてかも》
《喋ろ定期》
《ウンコ》
《喋らせようとしている?》
「ウンコってぇ」
《喋った!》
《ウンコにだけ反応する配信主は嫌だ》
《ウンコって書くとウンコって読む屋さん、じゃぁないんだよ》
「ウンコぉ」
《カレー食っている時にさぁ》
《もっと喋ろ定期》
《全然ご飯食べない》
《白米苦手?》
《白米苦手なヤツがカレーにチャレンジするなよ》
《確かにw》
《白ご飯苦手ですか?》
《質問出た》
《質問だ》
《喋らないから質問という概念が頭から抜けていた》
《カレーのルーだけ食べる……》
《質問答えないな》
《白米苦手ですか?》
《言い方少し変えて》
《いや別に言葉を理解していないとかないだろ、サルじゃねぇんだから》
「サルじゃないねす! 死ねぇぇえええ!」
《え!》
《w》
《うわ》
《じゃないって俺言ったんだけども》
《■ねって言った》
《カレーのルー食ってる最中に何よりも優先して叫んだから、レンズにカレーの斑点ついたw》
《めっちゃサルって嫌がるじゃん》
「サルじぇねってぇ! 死ね! 死ね! 死ねぇぇえええええええええ!」
《禁句、書くのもアウト》
《ウンコ》
《ウンコで心を落ち着かせようとすな》
「ウンコってぇ」
《ウンコってぇ・ニッコリ、じゃぁないんだよ》
《本当に和むのかよ》
《まあ人によっていろんな禁句があるからな》
《地雷踏むなよ》
《じゃないって俺書いたんだよ》
《まあまあ、BANはされていないし》
《書くだけでアウトか》
《視界にも入れたくないとか?》
《でもちょっと似てない? そう言えば》
《あんま言うなよ》
《書いたも同然やめろよ》
《でも反応しない》
《ちゃんと文字で書かないと認識できないとか?》
《その読解力で小説家できるもんなの?》
「小説家だわぁあああああ! 小説家だからぁぁああああああああ!」
《これも逆鱗に触れるワードなんだ》
《何か地雷がどこにあるかわかんねぇな》
《ウンコ》
《ウンコで和め》
「ウンコってぇ」
《和んだー!》
《ウンコ好きだなぁ》
《脈略の無いウンコが好きなのはあんま良くないけども》
《もうルーだけ無くなりそう。ご飯全然減ってない》
《全然というか一口も食べてないだろ》
《付け合わせはほぼこぼしているし》
《いやルーもこぼしながら食べてる》
《食うの下手だなぁ》
《変に上唇を動かすせいじゃないか?》
《アレでも、もっと上手いよな》
《ギリギリ攻めんなよw》
《で、反応ナシと》
《文字そのものが無いと認識できないんだな》
《すげぇ読解力》
《魅力的》
《魅力的てw》
《これはマジで追わないとダメなヤツじゃん》
《というかみんな読んだ?》
《俺は読んでない》
《おれも読んでない》
《もうワードを出さずに会話しているww》
《私は買ったよ、あの考察の通りだったらいいなぁって感じ》
《考察の通りだったらいいなぁ?w》
《どういう意味だよ》
《いや、本当にそのまま丸写ししたような感じで。考察のように考えて作られた話だったらいいなぁって思った》
《いやでもそうなんだろ? そういう風には書いているんだろ?》
《多分》
《多分てww》
《多分なんだ》
《買って得した?》
《まあお布施、SNSで面白いし、この生配信も収益化は無理そうだけども面白くはあるじゃん》
《お布施か》
《お布施って言われたらまあ買ってもいいか》
《SNSで今一番過激なのは松倉サタデー氏だもんなw》
《ご飯残ってるのに無言で蓋閉めた》

『配信が終了しました』

”動画のコメント欄”
いしもと
急に配信終了してワロタ
普通何か喋るだろ

knknknkみやした
喋ろ無限定期編


・『SNS・とある編集者の独り言』


とある編集者の独り言
ディープフェイクではない……?
食べている時の口内が自然過ぎる。
歯も全然普通だし、
(と言っても歯並びは何か変だけども、
 元々そういう人間もいるし)
画像のチラつきもなく、加工しているようには見えない。
(リプ・ツリー)
じゃあ本当にそういう人間ということか?
生配信のコメントにもあったけども、
唇が灰色っぽくて本当に気持ちが悪い。
でも口腔内は本当にちゃんと作られていて、
あれがディープフェイクなら相当な技術力だ。
(リプ・ツリー)
あとサルという言葉に異常反応していたけども、
まあ言われてきたんだろうなということはたやすく想像できる。
悪口として過剰反応してしまうんだろう。
でもサルだよな、知的レベルも道具を使うレベルも。
あんなこぼしたモノ見ないことって可能なのか?
(リプ・ツリー)
集中しているのか、集中していないのか。
でも食自体にはそんな興味が無さそうだし、
そんな集中していたようにも思えない。
ウンコと書けばすぐに「ウンコ」と反応したし、
コメントは読んでいるようだった。
(リプ・ツリー)
でもコメント欄でも指摘されていたが、
本当に読解力が無さそうだ。
単語というか文字列でしか反応できないというか。
そりゃまあ小説なんて書いていないのと一緒なんだから、
そのくらいの読解力でOKということなんだけども。
OKではないわ、人として。
(リプ・ツリー)
普通の人の中でもIQ低くないか?
ちょっと医者に診てもらわないといけないレベルというか。
何でこれが小説家だったんだろうか。
小説家を志すメカニズムが分からない。
社長の愛人の娘だからか?
社長が出版社だから。
(リプ・ツリー)
いやだとしたら、やっぱりディープフェイクかも。
人とできるだけ接さなくてもできることをしているのかもしれない。
やっぱり我が社の秘密プロジェクトなのか?
確かに本だけ売る会社は大変だけども、
うちは自費出版系だからそんな売らなくてもいいんだけども。
(リプ・ツリー)
そろそろ探偵の結果発表の期限だ。
どんな結果が出たのか、楽しみだ。
願わくば歴代愛人の誰かがコイツと繋がっていればいいのだが。
それはそうと一つ。
何でコイツはずっとビジネスホテルの一室にいるんだ?
(リプ・ツリー)
脳内カラッポのお金持ち嬢ちゃんなら、
韓国とかに派手な旅行とか行きそうなものなのに、
ずっとビジネスホテルの一室にいる。
あんな感じなのにインドア派なのか?
ここも謎だ。


・『松倉サタデーの生配信』


「今日からこの配信スタジオで生配信させます」
《間違った日本語二連続》
《マジなのか、ギャグなのか》
《ギャグだったらもっと大胆に変えるだろ》
「わーぉ、大胆」
《お、今日は喋る配信か》
「今日は料理を作ります」
《全然いつもの部屋だけども》
《カメラとかも動くのかな》
《台所あるんだ》
《無言でねるねるね出した》
《まさかそれを作って料理とか言うんじゃないだろうな》
《無言で開けた》
《切るの下手過ぎ、ど真ん中裂いた》
《作り方分かんなくなるだろ》
《作り方なんて水入れるだけだろ》
《いやでも順番あるじゃん》
《もう覚えているとか?》
《ねるねるねるねのRTA》
《いや後ろの面、読んでる》
《じゃあもっと綺麗に切れよ》
《喋ろ定期》
《コメント欄見てんのかな》
《ウンコ》
「ウンコてぇ」
《見てはいるみたいだ》
《サル》
「サルって言うなぁぁあああああああああああああああ!」
《見てるってさ》
《そんなリトマス試験紙やめろよ》
《サルには似てないけどな、何か唇灰色だし》
「サルって言うなぁぁあああああああ! マジでぇぇええええええええええええ!」
《言ってなかったけどな》
《似てないって書いたのに》
《もう文字だけで反応するらしい》
《アレ過ぎるじゃんwもうソレじゃん》
《あと文脈は理解しない》
《ヤバイw》
《1の粉も2の粉も混ぜたけど》
《いや、普通1の粉に水入れて、混ぜてから、2の粉をどうするか? じゃないか?》
《裏面見た上で理解できてないwww》
《酷いな》
《引用リポストとか酷いもん、文章読めてなさ過ぎる》
《引用はわざとでしょ、マジではないでしょ》
《全部演技? この配信も?》
《何かマジっぽいのがすごい》
《演技力?》
《ディープフェイクとか》
「ディープフェラぁ」
《やっばぁ!w》
《ヤバイこと言わなかった?》
《嬉しそうに何言ってんだコイツ》
《何かヨダレ垂らし始めた!》
《ヨダレの粘着質すご》
《口内環境が悪いんでしょ》
《自分のディープ〇〇に言って興奮したとか?》
《いや水!水を入れろ!》
《粉にヨダレ入れてる?》
《水だろ!》
《水!》
《机から一旦立て!》
《部屋に水無いとか?》
《そんな部屋無いだろ》
《うわぁ、ヨダレ混ぜ始めたぁ……》
《1と2とヨダレ混ぜ始めた》
《何が料理なんだよ》
《自分が食べるからいいってか》
《ねるねるねるねが可哀想》
《泡立ってきた》
《ヨダレの粘着性なのか粉のせいなのか分かんねぇよ》
《後者であってほしい》
《水! 今からでも水!》
《もう間に合わないだろ》
《チンコ》
「チンコぉ」
《チンコも反応した》
「チンコぉ連ぶつ~」
《れんぶつ?》
《れんぶつw》
《そんな日本語は無い》
《スパチャいっぱいもらったみたいに言うな》
《じゃあまあスプーンで食べるのかな?》
《また唇から迎えにいった!》
《スプーン使えないの?》
《カレーの時、一応使っていたけども》
《ねるねるねるねを吸うな》
《何かめっちゃ上唇動いてるww》
《気持ち悪いw》
《気持ち悪いとかは書くなよ》
《ヨダレねるねるね吸い切った》
《何かもうすごいわ》

『配信が終了しました』


・『SNS・とある編集者の独り言』


とある編集者の独り言
気持ちが悪い。本当に。
ねるねるねるねの最悪の作り方。ヨダレは悪趣味過ぎる。
こんなユーチューバー今までいなかったんじゃないか?
何でもヨダレで作るユーチューバー。
いやそんな話よりも。
(リプ・ツリー)
探偵が調べ上げた結果、最初の愛人の娘だということが分かった。
まああのぐらいの娘がいても、決しておかしくない年齢ではあるが、
とにかく娘だと思われるアレがブサイク過ぎる。
社長もイケメン、元・愛人も絶世の美女、
それでこれはおかし過ぎる。
(リプ・ツリー)
どうやらこの最初の愛人が
とあるビジネスホテルに毎週通いで世話を焼いているらしい。
そこは誰にも任せず、自分だけで行く用意周到さ、らしい。
誰にも行かせないということは当然、
DNA鑑定させることはできないというわけで。
(リプ・ツリー)
DNA鑑定をどうにもさせないということは、
つまり最初の愛人の娘でもない可能性が高い。
社長の娘では無いのは勿論のこと、
その愛人も産んでいないということ。
まあその線が有力だろう、なんせ似ていないから。
(リプ・ツリー)
社長の唇も愛人の唇も綺麗なピンクだ。
相当モテる感じの唇をしている。そこ以外もそうだが。
あんなキモイ唇になるはずがない。
何で上唇のほうが下唇よりデカいんだ。キモ過ぎる。
直前の配信もめっちゃ上唇だけ動いていたし。キモい。
(リプ・ツリー)
これはこの探偵の結果も踏まえて、
社長に凸したほうがいいのかもしれない。
自分の子ではないのに養育費を払わせられているとかになれば、
社長もこっちの調べるほうに乗ってくる可能性もあるだろう。
とにかくもうあんなキモいヤツの担当をやることはもう御免だ。
(リプ・ツリー)
とにかくこの愛人を調べることは依然続けるとして、
社長へ凸してみるしかないだろう。


・『松倉サタデーの生配信』


「今日からこの配信スタジオで生配信させます」
《もう合ってる日本語だと思ってるw》
《バカ過ぎでは?》
《小説買って読んだけども、本当スーパーの丸写しにしただけなんじゃないの?w》
《というか三万字で二千円とか高杉》
《まあ自費出版だしw》
「今日は作業配信れす」
《れすって言っただろ》
《ネットの文字じゃなくてそう言うヤツいるんだ》
《パソコンのほう向いた》
《これ作業画面見れないヤツ?》
《まあプロの小説家が書いている途中の文章見せないだろ》
《プロの小説家w》
《丸写し小説家w》
《コメント見てない?》
《今日コメント見てないかも》
《サル》
《言ってやんなやw》
《横顔のまま》
《マジでコメント見てないわ》
《ずっとパソコンに打ち込んでいるだけ?》
《マジの作業配信だ》
《結構なペースで打つんだな》
《手止まんないな》
《意外と文才アリ?》
《意外って言うなw》
《普通立ち止まって、というか手を止めて考えるだろ》
《私は小説書く時、粗筋が頭に入っているから、ほとんどノンストップで書くよ》
《俺は考える、手が止まる》
《ワナビばっかじゃんwこの配信》
《一時間で何千字くらい書く?》
《コメントでチャットすなw》
《俺は千とかそもそもいかない、八百字くらい》
《それって早いの?》
《俺は遅いと自負している》
《私は五千字かな》
《マジか》
《6倍仕事してるってこと?》
《でも私は割と平易で台詞多いから。純文学の描写派は遅くなるよね》
《松倉サタデー、描写批判しとったな》
《あれは最悪》
《描写は作者の自己満足じゃないだろw》
《創作論はクソ過ぎるw》
《サル》
《サル定期すな》
《つーか何の音かな?》
《ゲーム音楽聴きながら小説書く派なんだろ》
《何か聞いたことある》
《というかタイピングの度に音鳴ってね?》
《そんな子供が歩く度に鳴るスリッパ履いてるみたいなw》
《いやマジで タイピングとタイミング一緒じゃない?》
《えー》
《いやそうかも》
《作業配信って言ってゲームしてるって、ま?》
《でもゲームってこんなタイピングしないだろ》
《寿司打じゃね?》
《寿司打?》
《タイピングソフトの》
《え?作業配信と言って寿司打やってるってこと?》
《寿司打の何が作業なんだよ》
《寿司打って生配信アリだっけ?営利目的ってダメだよな?》
《いや生配信しているわけではないけども 画面は映ってないし》
《作業配信で寿司打w》
《作業配信で寿司打w》
《何が作業配信なんだよ、作業配信のこと舐めるな》
《連投スマソ》
《寿司打やっている横顔ずっと見る配信会場はここですか?》
《マジか》
《寿司打w》
《寿司打なついw》
《小説家の作業配信って寿司打?》
《そんなわけないでしょ》
《俺帰るわ》
《私も帰る》
《オマエらはSNSで繋がって小説家志望コミュニティを形成しろ》
《寿司打の音だ》
《本当に寿司打やってる》
《十分経っても寿司打じゃん》
《寿司打定期助かる》
《助からないだろ》
《三十分経っても寿司打だ》
《一時間経っても寿司打だ》
《コメントするの、もうおれだけじゃん》

『配信が終了しました』


・『SNS・とある編集者の独り言』


とある編集者の独り言
作業配信が寿司打って何だよ。人間のこと舐め過ぎている。
というかもうアイツ、絶対人間じゃないだろ。気持ち悪い。
ルッキズム過ぎかもしれないが、
アイツが人間じゃなさ過ぎるから仕方ない。見た目も思考も。
いやこんな話はどうでもいい。
(リプ・ツリー)
社長に突撃した結果、白状してくれた。
そしてやはり社長も怪しいと睨んでいるということが分かった。
とにかく自分とは会ってくれないらしい。
自分の子ではないという確信はずっと得られていなかったみたいだが、
俺の調べにより、確信を得たみたいだ。
(リプ・ツリー)
俺が調べ上げたことについてはもう不問となり、
今は社長と二人で調べている最中だ。
なんせ養育費をずっとつぎ込まされていた上に、
今回のこの小説家のでっち上げは酷過ぎる、と。
どうやら取材費をたくさんねだられているらしい。
(リプ・ツリー)
ずっとビジネスホテルにいて何が取材費だ。
まあ取材は代わりにその元・愛人が行なうって話に
しているらしいけども、きっとそれも嘘だろう。
なんとかDNA鑑定がしたい。
(リプ・ツリー)
愛人の家に侵入して、
あのクソガキの毛髪を持ち込んでいないか、調べるか。
でも愛人は遊びほうけている可能性が高いので、
誰が誰の毛髪かは分からないだろう。
全部愛人の遊び相手の毛髪の可能性が高い。
なんせあんなに注意して通っているわけだから。
(リプ・ツリー)
まあ人としてあと分かるところと言えば、
一緒に住まず、ビジネスホテルへの通いということは愛情も無いということだ。
つまりは愛人の娘でもないと思われる。まあ何にしろ似てないし。
どこかから拾ってきて、でっち上げて、養育費ぶんどる用の可能性が高い。
(リプ・ツリー)
ただこれ以上調べ上げることができるのかという不安点はある。
逆にあのクソガキの一室に突撃するしかないのかもしれない。
でもあの生配信から察するに、
多分基本は喋るなという指示は出ているだろう。
言っても口を割るかどうかは分からない。
そもそも会話ができるかどうかも不明だ。
(リプ・ツリー)
何故なら俺がリモート打ち合わせをしても、
小声で「チンコぉ」と言ってニヤニヤしたりするだけだ。
俺が「次の小説はどうしますか?」と質問しても、
「チンコいっぱぁい、おっぱお~」と言って、
サムズアップするだけだ。
五分繋いですぐ終わるだけの打ち合わせ。
(リプ・ツリー)
最近は本当五分。なんなら五分も掛からない。
最初は意味分からない言葉をいっぱい喋って、
なんとか小説家の体裁を保とうとしていたけども、
今は本当一発「チンコぉ」と言ってニヤニヤするだけ。
(リプ・ツリー)
そのくせ毎日やりたがる。
”自分はリモート打ち合わせしている”と
自分に言い聞かせるためなんだろう。反吐が出る。
毎回クソガキのためにパソコン開くのアホらしい。
ただテレビ電話にしてしまうと、
もうずっと掛かってきそうで怖いからしないけど。
(リプ・ツリー)
とにかく探偵がどこまで調べられるか、
願うしかない。


・『松倉サタデーの生配信』


「今日からこの配信スタジオで生配信させます」
《この挨拶、定着させようとしている?》
「今日は汁浴び耐久生配信です」
《俺の耳バグった?》
《汁浴び耐久?》
《小説家がすることじゃないw》
《いやいやオマエ、理解早過ぎだろ》
《誰かがすることなのか?》
《まず何するかわかんねぇんだよw》
《中濃ソース持った》
《キャップ開いてる》
《自分の頭から掛け始めた!》
《何これ》
《これの何がどうなんだよ》
「フフ」
《笑った!》
《何これ》
《結構掛けるなぁ》
《たこ焼き?》
《というか松倉サタデー氏って何でこんな白塗りなの?》
《白塗り取れるかな?》
《取れたとて》
《もうすっごい黒色》
《終わったみたい、無くなった》
《もったいな》
《目開けた、すご》
《オイスターソースだ》
《ソースじゃん、汁じゃないじゃん》
《汁が良かったの?w》
《いやソースを汁って言うなって話》
《そっちね》
《汁が良かったの?ってなんだよw》
《オイスターソースは高いのにさ》
《料理ニキの愚痴だ》
《もったいな》
《こうも真正面からもったいないことするヤツ、今日日いないだろ》
《掛け終わると目開けるな》
《よく開けられるよ》
《痛覚大丈夫?》
《次はケチャップかぁ》
《鈍器で殴打されたみたいだな》
《もう鼻の輪郭も無い》
《どろどろ》
《もったいないじゃん!》
《料理ニキ怒るなよw》
《高いヤツだし!瓶の!》
《確かにそうだけども》
《一瞬タバスコだと思った》
《次はなんだ?》
《楽しみにすな》
《オマエもコメントして見てるじゃん》
《ホワイトソース缶だ!》
《汁ニキ良かったじゃん》
《汁ニキじゃねぇわw》
《でも白塗りに白いの掛けたとて》
《ガチの汁ニキいるじゃんwww》
《もったいないんだよ!》
《料理ニキ定期》
《小説家のすることじゃない》
《みんなすることじゃないよ》
《引用されてムカついていたんだけども、これ禊?》
《滝行みたいに言うな》
《禊じゃないわw滝行w》

『配信は終了しました』


・『SNS・とある編集者の独り言』


とある編集者の独り言
あのクソガキ、やっぱり人間じゃなかった。
食べ物を粗末にするなんてマジで人間じゃないし、
そもそも本当に人間じゃなかったわ。
マジで気持ちが悪い。
(リプ・ツリー)
どうりで会話が成り立たないわけだ。
あのキモい見た目も、勿論人間じゃないからだ。
あーぁ、マジで気持ちが悪い。
生まれた瞬間から、否、生まれる前から気持ち悪い。
どういうことだよ本当に。
(リプ・ツリー)
今日、とある獲物に自費出版を持ちかけようとした話だ。
ソイツは絵本作家志望で絵本を持ち込んできていた。
その話はとある動物の話で、ソイツは細かいディティールを語る。
俺はそんな話、どうでも良かった。早く判を押してくれと願った。
(リプ・ツリー)
ただソイツは思いもよらぬことを語り出したのだ。
「この動物は上唇が自由自在で、モノも掴むことができるんです」
え、上唇……それってつまり? と聞けば、
「はい、自由に動くんです」
と答えた。もしかすると、あのクソガキは……!
(リプ・ツリー)
「チンパンジーって面白い生き物なんですよー!」
あぁぁあああああああああああああああああああああ!
あのクソガキ! チンパンジーと人間のハーフだ!
だから唇が灰色なんだ!
「その通りです。チンパンジーは上唇のほうが大きいんです」
俺の質問にそう答えたソイツ。
(リプ・ツリー)
少なくても社長の娘ではない!
もうあの元・愛人に突撃するしかない!
勿論、あのクソガキの部屋へ訪問中に突撃してやるんだ。


・『松倉サタデー氏の隠し撮り音声流出』


「楊朱音! ソイツはわたしの娘じゃないんだろう! しかもチンパンジーと人間のハーフなんだろ! 舐めやがって!」
「ど、どうしてここに?」
「チンコぉ……」
「ちゃんとカメラ回しているよな! 田村!」
「はい、スマホのカメラ、ONになってます」
「ちょっと録らないでよ! 何ちょっと!」
「DNA鑑定しろ! 楊朱音!」
「ちょっとぉ、じゃあ言うわよ? 私との関係」
「勝手にしろ! 出版社の社長に愛人がいるくらい、至極当然なことだろ!」
「そういう世界だったのぉ?」
「チンコぉ?」
「うるさい! 黙れ! 気持ち悪い!」
「楊朱音が言うなよ……」
「だって気持ち悪いじゃない! こんなチンパンジー!」
「社長、チンパンジーと言われても激昂しませんね」
「ほらね! サルって言わないと反応できないのよ!」
「サルって言うなぁああああああああ! お母さぁぁあああああああああああああああん!」
「チンパンジー!」
「チンコぉ」
「嬉しそうにチンコって言うな」
「田村、意味無く喋るな」
「つまりチンパンジーだとチンコの仲間、亜流だと思って怒らないわけか」
「田村! 今はいいだろ! そういう話!」
「あら貴方、私はむしろ田村さんと話が合いそうね、こうなってしまったらそういう説明もしたいじゃない、このバカの説明ずっと誰かにしたかった!」
「まずは養育費の説明をしろ!」
「それはもうでっち上げだって分かり切っていることじゃない? というか見せた赤ちゃんの時点で、唇灰色だなって思わなかったの?」
「うるさい! 養育費に! 取材費も!」
「いいじゃない、最後に遊ぶお金ほしいじゃない?」
「どういうつもりなんだ!」
「本当にどういうつもりなんですか、楊朱音さん」
「そうそう、激昂はチンパンジーだけで充分、私は田村さんとお話したいわっ」
「チンコぉ」
「田村も黙ってろ!」
「社長、ちょっとだけいいですか?」
「何だ田村!」
「ちょっとだけ」
「いいわね、私田村さんとお話がしたいわ」
「では楊朱音さん、貴方はいつかこうなることが分かっていましたよね? 何故ならコレを晒すのはハイリスク過ぎる。今まで通り養育費を黙って受け取っていたほうがいいでしょう。大学やら海外留学するやらで、高額にしてむしり取ることもできたはずです」
「うふふ、田村さんって昔から知的で好きよ」
「つまりこうなることも織り込み済みで、楊朱音さんはこの松倉サタデーを題材にした私小説を書こうとしているんじゃないんですか?」
「はぁ?」
「あらら」
「今さっき言っていたじゃないですか、このバカの説明をずっとしたかったって。つまりこのバカがSNSで有名になるように仕向けさせて、それからこのバカの私小説を出す予定だったんでしょう」
「田村、何を言っているんだ」
「だからですね……その私小説を出す出版社、うちに鞍替えしてください!」
「あー、田村さん、貴方って本当良い男。実際に仕事ができていたのはコイツじゃなくて貴方だもんね」
「うちで私小説出しましょう!」
「まあエッセイだけどね、実際は」
「どっちにしろです。松倉サタデーはSNSの変わり者として今有名になりました。エッセイならば俺も寄稿します。松倉サタデーの担当として!」
「え、私の新しい小説ができるの? チンコぉ」
「じゃあ今日から私の担当は田村さんね、ゲラ読みしてくださいねっ」
「社長、そういうことでよろしいですよね。どうせ愛人がいたことを暴露されるなら派手にやったほうがいいと思いますよ。何よりもそちらのほうがお金儲けになります。社長もそろそろ御隠居して頂き、社の財産はごっそり持って行っていいんで」
「クソッ……なら……田村ぁ! あとは任せたぞ!」
「……! はい!」
「田村さんは私の担当ね!」
「単発チンコバイトぉ」


・『SNS・たーむ(裏垢)』


たーむ(裏垢)
やはり社長とではなくて、一人で突撃していて良かった。
いや後から社長と突撃したけども。流出させた音声は社長と突撃したヤツ。
あの愛人は単純に取材費と言ってお金をいっぱいぶんどっていただけ。
松倉サタデーのハイリスクを一切考えずに、だ。
(リプ・ツリー)
でも先に俺だけで突撃して、話を聞き、松倉サタデーの説明をしたいことは分かった。
そこでエッセイを先に書いていてもらい、あとで社長と突撃するという算段をした。
松倉サタデーはバカなので、俺が二度目の突撃に来ても、何も余計なことは喋らなかった。
勿論他社での出版計画は無い。楊朱音のエッセイに俺の寄稿を足して出版するだけ。
(リプ・ツリー)
まあ楊朱音の文章は松倉サタデー並に下手で、
全文俺が書き直すことになったが、いいだろう。
愛人暴露も兼ねているので、社長は引退。
俺が社長になり、松倉サタデーの説明書が売れたことで、
自費出版だけの会社ではないと業界内に示すこともできた。
(リプ・ツリー)
そう考えると、やはり松倉サタデーは壮大なプロジェクトだったように思えてくる。
まあ俺が成り上がるためだけの道具にはなってくれたし、
相変わらず松倉サタデーをビジネスホテルの一室に閉じ込めて、
SNSの更新をさせているので、ずっと本の宣伝になる。
(リプ・ツリー)
第二弾、第三弾の松倉サタデー本の企画も既に進んでいる。
そりゃ反発の声もあるけども『人間として生きているのだから』とか多様性とか言うと、
大体は黙らせることができる。松倉サタデー本はこれからもどんどん売れるだろう。
(リプ・ツリー)
生配信も何を喋らせてもいいと、もうなったし。とは言え、チンコやウンコしか言わんが。
結局考える脳と教えるべき年齢の時に教えなかったせいで、こうなっているのだろう。
ずっとピエロのまま生きていてほしい。我が社のドル箱として生き続けてほしい。
(リプ・ツリー)
さて、これからまた執筆作業だ。
結局松倉サタデーのことを書けるのは俺しかいないから。
社長になっても松倉サタデーの担当だけは続けている。
ネタの宝庫だからな。
(リプ・ツリー)
ちなみに何でビジネスホテルの一室にずっといるのか、
そしてずっといてくれるのか、その理由が分かった。
それは、小説家はずっと”カンヅメ”するものだと教え込まれたからみたいだ。
自分のことを文豪だと思い込んでいるらしい。
そう教え込んだ楊朱音は本当にグッジョブだ。
(リプ・ツリー)
とは言え、そう教え込むには小説家にさせるしかなかった、
ということが事の発端らしい。ただハイリスクなだけでも無かったのか。
自分の視界に入れずコントロールするには、
小説家にしてカンヅメさせておくしかない、みたいな。

(了)