俺の名前はアルスーン・レッドフィールド。
ライゼル村に来ているエルフ族の族長の娘さんが行方不明になったので…
現在村の周辺を捜索している。
「うーん…何処まで行ったんだろう?」
この近辺には居ないみたいだ…魔物も多少居るけど…今は行方不明の族長の娘さんの捜索が最優先だ。
この辺りは一通り探したから…やっぱり森の中か…
以前ラルク伯父さんからも言われたっけ…森の中の魔物は凶暴なのも居るし…強力な個体も出るって。
ソニア婆ちゃんからも…もし魔物に遭遇したら逃げる事を優先にしなさいって言われたな。
「仕方ない…森に行くか…」
「キャアアア」
森に行こうとしていたら…森の奥から悲鳴が聞こえた。
恐らく…エルフ族の族長の娘さんの声だろうか…
俺は声がした方向に向かって、森の中に進んで行く。
ある程度森の中に入ったところで…銀髪の耳が長い女の子が…魔物に襲われているのを発見する。
相手の魔物は…グリーンミノタウロス…中級者の冒険者が倒せるくらいの魔物か?
「初の戦闘と魔物との戦闘か…」
~アルスの回想~
「…いいか?アルス」
「万が一村の外で魔物に遭遇したら…基本は逃げろ」
「お前はまだ冒険者じゃないからだ」
「それにまだまだ未熟で子供だ…剣や魔法が使えるからと言って魔物を舐めてかかると最悪お前が死ぬ事になる」
「うん」
「だが…どうしても魔物と戦闘を回避出来ない状況になったら…」
「これを使え!」
ラルク伯父さんが本物の剣を持って…剣を抜く。
更に詠唱を始めて…自分の持っている剣に付与する。
すると凄まじい風魔法が剣に付与される。
「ラルク伯父さん?これは…」
「風の攻撃魔法のウィンドを武器に付与した技…ウィンドソードだ」
「ウィンドソード…」
「別名…断風剣(だんふうけん)とも呼ぶ」
「俺が日々修行して体得した付与魔法だ」
「とはいえ…これはあくまでもお前が魔物とやむを得ず戦闘をしなければならない状況になった場合にのみにしろ?」
「うん分かったよラルク伯父さん」
「さあ…修行再開だ!」
~そして今に至る~
「ごめんラルク伯父さん…今がその時みたいだ!」
持って来た練習用の剣を抜刀して。
俺はラルク伯父さんから教わった通りに…詠唱を始めて、風魔法を自分の剣に付与した。
ラルク伯父さん直伝、断風剣(ウィンドソード)!…
そして…グリーンミノタウロスの背後から斬りかかる。
「グォォォ」
「え?だ、誰?」
「説明は後でします!今はこの魔物を退けましょう!」
「う、うん分かったわ」
グリーンミノタウロスの背後からの強襲。
多少の手応えはあったな...グリーンミノタウロスの弱点は風魔法…幸運というか…何というか。
とはいえ…やっぱり一撃で仕留めるには…まだまだ威力も足りない。
倒すならもっとダメージを与えないといけない。
幸いにも銀髪の耳長の女の子もすぐに立ち直ってくれた。
彼女と連携すれば何とかなると思う。
「ブオォォォ!」
「こっちに来た!」
「大丈夫!」
グリーンミノタウロスが俺と銀髪の女の子に突進して来た。
俺は断風剣(ウィンドソード)でグリーンミノタウロスを斬り付けながら背後に回り込む。
グリーンミノタウロスは確かに強敵だし耐久力や攻撃力も高いけど…怒って突進する時は背後や横に避ければ対応出来ない訳じゃない。
以前ラルク伯父さんや自宅の書物で前もって魔物の事や生態系を学んで置いたのは正解だったな。
「相当怒っているな…」
とはいえ…持久戦になったらさすがに俺達の分が悪い。
子供だけで中級クラスの魔物を討伐出来る程の実力も場数も踏んでないし…そこまで自分に驕っていない。
だから…これはあくまでも時間稼ぎ、さっき俺達の居場所を知らせる二種類の魔法を使用してからグリーンミノタウロスに攻撃を仕掛けている。
一つ目の魔法は色で場所を知らせる魔法のカラーシンボルという魔法だ。
危険な目に有ったり、自分の居場所を仲間やパーティーに知らせるのに使う魔法で、色によって様々な意味がある。
例えば今回の様に危険を知らせる場合は、赤いカラーシンボルを使用して…天高く赤い煙を巻き上げながら打ち上がって花火の様に空中で小規模に爆発する。
更には爆発によって空中に広範囲に赤い光りと煙が展開する様になっている。
別名では閃光魔法や赤色魔法等と呼ばれている。
二つ目の魔法は音で知らせる魔法でサイレントコールという魔法だ。
サイレントコールは特定の人物…つまり自分の仲間やパーティー等の知り合いに本人しか分からない音を発して知らせる物である。
サイレントコールは聞かれたくない相手にはまったく聞こえず、今回の場合にはグリーンミノタウロスにはまったく聞こえない。
自分が知らせたい人にのみ知らせる事が可能な魔法だ。
別名では、暗号魔法や伝言魔法と呼ばれている。
さっき何度か使用したから…ラルク伯父さんやエルフ族の人達やライゼル村の人達に伝わっているはず。
危険を回避する為にとラルク伯父さんやソニア婆ちゃんから教わった魔法だ。
「ブオォォォ!」
「ねぇ?…エレイナさんでいいのかな?」
「何で私の名前知ってるの?」
「僕の名前はアルス!…ライゼル村から来たんだ!」
「さっきエルフ族の人達が君を探しているのを聞いたから…」
「そ、そうなんだ?」
「一応助けには来たけど…僕だけじゃグリーンミノタウロスには敵わないから…」
「エレイナさんも手を貸して欲しいんだけど?」
「でもあいつ…凄く強いのよ?」
「大丈夫!…さっき助けを呼ぶ魔法のカラーシンボルとサイレントコールを使ったし、ライゼル村の人達やエルフ族の人達も時期に来ると思う!」
「それに、グリーンミノタウロスには風魔法が有効なんだ!」
「エレイナさん風魔法は?」
「使えるわ…でも初級魔法だけ…」
「充分だよ!…隙を見てグリーンミノタウロスに風魔法を使って欲しいんだ!」
「でも…」
「大丈夫!僕を信じて…君にもう怖い思いはさせないから!」
「……」
「分かったわ…あなたを信じる!」
「それじゃあエレイナさ…」
「エレイナ!」
「え?」
「その代わり私も君の事をアルスって呼ぶから!」
「分かったよ…エレイナ…?」
「行くわよアルス!」
「あ、はい!」
何だろう…エレイナさんって…結構積極的な娘なのかな?
知り合ってから間もないのにいきなり呼び捨てって。
気が強いというか…何というか。
レーナ姉さんやマリア母さんとはまた別の意味で凄い感じがする。
あとよく見ると可愛いな…エレイナさんって。
でも何だか…俺が引っ張られている様な気がするな…。
ライゼル村に来ているエルフ族の族長の娘さんが行方不明になったので…
現在村の周辺を捜索している。
「うーん…何処まで行ったんだろう?」
この近辺には居ないみたいだ…魔物も多少居るけど…今は行方不明の族長の娘さんの捜索が最優先だ。
この辺りは一通り探したから…やっぱり森の中か…
以前ラルク伯父さんからも言われたっけ…森の中の魔物は凶暴なのも居るし…強力な個体も出るって。
ソニア婆ちゃんからも…もし魔物に遭遇したら逃げる事を優先にしなさいって言われたな。
「仕方ない…森に行くか…」
「キャアアア」
森に行こうとしていたら…森の奥から悲鳴が聞こえた。
恐らく…エルフ族の族長の娘さんの声だろうか…
俺は声がした方向に向かって、森の中に進んで行く。
ある程度森の中に入ったところで…銀髪の耳が長い女の子が…魔物に襲われているのを発見する。
相手の魔物は…グリーンミノタウロス…中級者の冒険者が倒せるくらいの魔物か?
「初の戦闘と魔物との戦闘か…」
~アルスの回想~
「…いいか?アルス」
「万が一村の外で魔物に遭遇したら…基本は逃げろ」
「お前はまだ冒険者じゃないからだ」
「それにまだまだ未熟で子供だ…剣や魔法が使えるからと言って魔物を舐めてかかると最悪お前が死ぬ事になる」
「うん」
「だが…どうしても魔物と戦闘を回避出来ない状況になったら…」
「これを使え!」
ラルク伯父さんが本物の剣を持って…剣を抜く。
更に詠唱を始めて…自分の持っている剣に付与する。
すると凄まじい風魔法が剣に付与される。
「ラルク伯父さん?これは…」
「風の攻撃魔法のウィンドを武器に付与した技…ウィンドソードだ」
「ウィンドソード…」
「別名…断風剣(だんふうけん)とも呼ぶ」
「俺が日々修行して体得した付与魔法だ」
「とはいえ…これはあくまでもお前が魔物とやむを得ず戦闘をしなければならない状況になった場合にのみにしろ?」
「うん分かったよラルク伯父さん」
「さあ…修行再開だ!」
~そして今に至る~
「ごめんラルク伯父さん…今がその時みたいだ!」
持って来た練習用の剣を抜刀して。
俺はラルク伯父さんから教わった通りに…詠唱を始めて、風魔法を自分の剣に付与した。
ラルク伯父さん直伝、断風剣(ウィンドソード)!…
そして…グリーンミノタウロスの背後から斬りかかる。
「グォォォ」
「え?だ、誰?」
「説明は後でします!今はこの魔物を退けましょう!」
「う、うん分かったわ」
グリーンミノタウロスの背後からの強襲。
多少の手応えはあったな...グリーンミノタウロスの弱点は風魔法…幸運というか…何というか。
とはいえ…やっぱり一撃で仕留めるには…まだまだ威力も足りない。
倒すならもっとダメージを与えないといけない。
幸いにも銀髪の耳長の女の子もすぐに立ち直ってくれた。
彼女と連携すれば何とかなると思う。
「ブオォォォ!」
「こっちに来た!」
「大丈夫!」
グリーンミノタウロスが俺と銀髪の女の子に突進して来た。
俺は断風剣(ウィンドソード)でグリーンミノタウロスを斬り付けながら背後に回り込む。
グリーンミノタウロスは確かに強敵だし耐久力や攻撃力も高いけど…怒って突進する時は背後や横に避ければ対応出来ない訳じゃない。
以前ラルク伯父さんや自宅の書物で前もって魔物の事や生態系を学んで置いたのは正解だったな。
「相当怒っているな…」
とはいえ…持久戦になったらさすがに俺達の分が悪い。
子供だけで中級クラスの魔物を討伐出来る程の実力も場数も踏んでないし…そこまで自分に驕っていない。
だから…これはあくまでも時間稼ぎ、さっき俺達の居場所を知らせる二種類の魔法を使用してからグリーンミノタウロスに攻撃を仕掛けている。
一つ目の魔法は色で場所を知らせる魔法のカラーシンボルという魔法だ。
危険な目に有ったり、自分の居場所を仲間やパーティーに知らせるのに使う魔法で、色によって様々な意味がある。
例えば今回の様に危険を知らせる場合は、赤いカラーシンボルを使用して…天高く赤い煙を巻き上げながら打ち上がって花火の様に空中で小規模に爆発する。
更には爆発によって空中に広範囲に赤い光りと煙が展開する様になっている。
別名では閃光魔法や赤色魔法等と呼ばれている。
二つ目の魔法は音で知らせる魔法でサイレントコールという魔法だ。
サイレントコールは特定の人物…つまり自分の仲間やパーティー等の知り合いに本人しか分からない音を発して知らせる物である。
サイレントコールは聞かれたくない相手にはまったく聞こえず、今回の場合にはグリーンミノタウロスにはまったく聞こえない。
自分が知らせたい人にのみ知らせる事が可能な魔法だ。
別名では、暗号魔法や伝言魔法と呼ばれている。
さっき何度か使用したから…ラルク伯父さんやエルフ族の人達やライゼル村の人達に伝わっているはず。
危険を回避する為にとラルク伯父さんやソニア婆ちゃんから教わった魔法だ。
「ブオォォォ!」
「ねぇ?…エレイナさんでいいのかな?」
「何で私の名前知ってるの?」
「僕の名前はアルス!…ライゼル村から来たんだ!」
「さっきエルフ族の人達が君を探しているのを聞いたから…」
「そ、そうなんだ?」
「一応助けには来たけど…僕だけじゃグリーンミノタウロスには敵わないから…」
「エレイナさんも手を貸して欲しいんだけど?」
「でもあいつ…凄く強いのよ?」
「大丈夫!…さっき助けを呼ぶ魔法のカラーシンボルとサイレントコールを使ったし、ライゼル村の人達やエルフ族の人達も時期に来ると思う!」
「それに、グリーンミノタウロスには風魔法が有効なんだ!」
「エレイナさん風魔法は?」
「使えるわ…でも初級魔法だけ…」
「充分だよ!…隙を見てグリーンミノタウロスに風魔法を使って欲しいんだ!」
「でも…」
「大丈夫!僕を信じて…君にもう怖い思いはさせないから!」
「……」
「分かったわ…あなたを信じる!」
「それじゃあエレイナさ…」
「エレイナ!」
「え?」
「その代わり私も君の事をアルスって呼ぶから!」
「分かったよ…エレイナ…?」
「行くわよアルス!」
「あ、はい!」
何だろう…エレイナさんって…結構積極的な娘なのかな?
知り合ってから間もないのにいきなり呼び捨てって。
気が強いというか…何というか。
レーナ姉さんやマリア母さんとはまた別の意味で凄い感じがする。
あとよく見ると可愛いな…エレイナさんって。
でも何だか…俺が引っ張られている様な気がするな…。
