可愛がってた幼馴染がかっこよくなって帰ってきました

最近は颯太と行動することが増え、一緒にいることが当たり前のようになってきた。
だがやっぱりイケメンだからか女子や男子から沢山話しかけられている。
颯太はあまり気にしない、というより俺と一緒にいたがる。
何故そこまで俺に執着するのかは知らないが必要とされてることに対し悪い気はせず嬉しく思っていた。
学校に行くと今日も黄色い歓声が飛んでくる。
この歓声にももう慣れたものだ。
「飽きねぇのかな。」
「さぁ、けど好きな人に朝から会いたい、挨拶したいっていう気持ちは分かるなぁ、」
「え、颯太って好きな人いるの?」
「いるよ。好意には全く気づかれないけど、」
「えぇ、気づかれないって颯太って以外に奥手なのか?」
「そんなことないよ。相手が鈍感なだけ。」
「そっか、」
なんか、モヤモヤする。何なんだろ、颯太が好きな人いるって別に俺には関係ないのに…。
教室に着き彰と話していると教室のドアの近くでイチャついてる生徒がいた。
じいっと見ていると彰が
「恋愛はいいなー、俺も恋愛してーな。嫉妬とかされたいし。」
乙女かよっと思いつつ
「嫉妬かー、別にいいと思うけどちょっと重くない?」
「そうか?愛されてるって感じるから俺は嬉しいけどな。」
なるほどな、
と話していると教室に先生が入ってきたので自分の席に戻った。
そのまま淡々と時間が過ぎてお昼休みになった。
一緒に食べようと誘おうと言いかけ横を見ると颯太はいなかった。あれ、手でも洗いにでもいったのか?と思いながら廊下に出ると女子が颯太に話しかけている。咄嗟に隠れて盗み聞きのような事をしてしまった。
ちょっとの間隠れていたが勝手に体が動き颯太の服を軽く引っ張っていた。
「え、優斗、?」
びっくりしたような顔で見ている。
「あ、ごめん。なんでもない、」
と言いパッと手を離し教室に戻ろうとしたが颯太が手を掴み
「お昼一緒に食べよっか。」
と一緒に歩き出した。
「え、あの女子は?」
「いや、大丈夫。お昼誘われてただけだから。」
「俺はいいよ!?あの人と食べたいなら食べてきても、」
と言いかけると
「俺は優斗くんと食べたいの!」
と言ってくれた。そのままご飯を食べていると朝話していた内容をふと思い出した。
嫉妬…、しちゃってたのか。
てかなんで友達なのに、嫉妬、
俺は颯太のこと好きなのか?
いやいや!!!
颯太は友達だし!
と悶々と考えていると颯太が俺が何か考え込んでいることに気づき
「どうかした?」
と言ってくれた。
「いやなんでもないよ!」
颯太に嫉妬したとか口が裂けても言えない。
「そう?ならよかった。」
「あ、やっぱり質問いいか?」
「どうかしたの?」
「えっと、嫉妬ってどう思う?」
唐突に変なこと聞くのもどうかと思ったが聞かないとずっと考えてしまう。
ドキドキしながら颯太の答えを待つ。
んー、と考え始め
「別に、重いとは思わないし好きな人からだったら嬉しいよ。友達からされても別に何も。」
と言ってくれた。
「男が男を好きになるのはどう思う?」
何を聞いているんだろうと自分でも思う。
颯太は少し驚いたような顔をしたあと
「別にいいと思うよ。恋愛対象は人それぞれだからね。」
ホッと安堵の息を静かに漏らす。
いや、なんで俺ほっとしたんだ?
と思っていると
「ねぇ、優斗くんは好きな人いるの?」
と颯太が言う。唐突だな。
「俺?いないけど、」
「そっか、好きな人出来たら教えてね。」
「おう。ってか颯太の好きな人って誰なんだよ。」
「まだ教えない。」
しーっと人差し指を口に当てジェスチャーをする。
「せめてヒント教えてくれよ」
「ヒントかー、笑顔可愛くて、甘いもの好きで、猫みたいな子かな。」
「ヒントが難しいな。」
「ふふっ、ごめんごめん。けどこれ以上は分かっちゃうからダメ。」
と話しているとチャイムがなり話が終わった。
放課後になるといつものように颯太が帰ろうと誘ってくれるので一緒に帰る。
いつものように話しながら帰っていると颯太が
「危ないよ。」
と言い颯太の方に引き寄せられた。
そのまま歩いていたらサラリーマンにぶつかっていたかもしれなかった。
「颯太ありがとう。」
とパッと顔を上げてお礼を言うと
ニコッと微笑み
「いえいえ、だけど優斗くんは危ないなぁ。」
と言っていた。颯太の顔を見た瞬間ぶわっと顔が熱くなった。
あ、俺颯太のこと、好きって自覚しちゃった…。
けど颯太には好きな人がいるし。
「優斗くん?」
顔を覗き込んできてドアップの颯太の顔が視界に入る。
「わ!ごめん!何?」
「今日は上の空ばっかだね。風邪?気をつけてね。」
「おう。気をつけるわ。」
顔が熱いのは夏の気温のせいにも風邪のせいにもできなかった。
「また明日。」
「うん。また明日、優斗くん」
そのまま今日も家まで送ってもらい解散した。