自分の部屋である場所に上がった沙弥は、角のベッドに自分の本体が寝ていることに気づく。自分の寝ている姿を間近で見る事など滅多にないので、沙弥は自分の寝ている姿をじっくり観察した。しかし自分の寝顔を観察する事を目的に来たわけではない。本当の目的は、他のメンバーにバレない所で『奴』と一対一で会話をすること。机のイスを引き、深々と腰かけ、腕を組む。
「見てるんでしょ。『天からの声』」
数秒の沈黙の後、『向こう』が先に答えた。
『流石、スーパーブレイン。ネットブルーの望月沙弥さん』
「ネットやってる奴ならみんな知ってるよ。ネットレンジャーのホームページ。そん中にはあたし達の昨日の戦いとか、会話とかも全部公開されてる。それで、昨日のアンタからの言葉は『天からの声』。つまりあたし達の魂はマジでこのネットの中にいるんだ」
『そうだね。そうなるとこの会話は企業秘密。オフレコって事で公開はされないね。ネットブラックの事は少し予定外だったけど、君はブラックと同じ考えじゃないの?』
「『好きでもない争い』……か。ま、確かに戦うのは好きじゃないけどね。痛いし。でもいーんじゃない? 別に。実際、つまんなかったから。『日常生活』ってのが」
『天からの声』の返答はなかった。
「戦うことそのものに対しての異存はないけどね。それならもう少し戦う装備とかつけてほしいんだけど」
『装備、ね。左腕の青いボタン押してごらん』
言われるままに、コスチュームにつている三つのボタンのうち、青いボタンを押す。するとまるでかぶせていたかの様に、横二十センチ×縦十センチほどの部分が、肌からポカリと浮き出し、そこにキーボードのようなものが現れる。
「あたしの腕……」
『幽体だからね。本体に影管はないよ。そして画面ボタンを押すと、目の前に写し出されるから』
沙弥達が互いの顔を隠すようにかぶっているマスクは、目の部分がアイマスクの様にこちら側からは非常にクリアに外が見られるが、外からはサングラスをかけているようにこちら側の目は見ることができない。そしてこちら側から外を見る映像に重なって、キーボードで入力した文字などが見えるという事だった。
『そのキーボードに入力した事は大抵の事が実現するよ。例えば、どういう機能のついた武器が欲しいと入力すれば、それが手元に現れるんだ』
「へぇ、それは便利」
『それと君達は、今日インターネットに接続していないようだから知らないだろうけど、新しいメールアドレスが届けられているよ。君のユーザー名は【blue】。そしてすでに登録されているアドレスは【red】【yellow】【green】【black】。これで日常生活でのメールのやりとりができるよ』
「【black】ね……どうなることやら」
『もうこうやって会話する事はできなくなるだろうけど。ま、頑張ってアンティウヌを倒してよ』
「随分身勝手なボスだこと。……待って、名前は?」
『――――神』
「面白い冗談だね。ねぇ神サマ?」
『あの三人、もうそこまで来てるよ』
「え?」
「見てるんでしょ。『天からの声』」
数秒の沈黙の後、『向こう』が先に答えた。
『流石、スーパーブレイン。ネットブルーの望月沙弥さん』
「ネットやってる奴ならみんな知ってるよ。ネットレンジャーのホームページ。そん中にはあたし達の昨日の戦いとか、会話とかも全部公開されてる。それで、昨日のアンタからの言葉は『天からの声』。つまりあたし達の魂はマジでこのネットの中にいるんだ」
『そうだね。そうなるとこの会話は企業秘密。オフレコって事で公開はされないね。ネットブラックの事は少し予定外だったけど、君はブラックと同じ考えじゃないの?』
「『好きでもない争い』……か。ま、確かに戦うのは好きじゃないけどね。痛いし。でもいーんじゃない? 別に。実際、つまんなかったから。『日常生活』ってのが」
『天からの声』の返答はなかった。
「戦うことそのものに対しての異存はないけどね。それならもう少し戦う装備とかつけてほしいんだけど」
『装備、ね。左腕の青いボタン押してごらん』
言われるままに、コスチュームにつている三つのボタンのうち、青いボタンを押す。するとまるでかぶせていたかの様に、横二十センチ×縦十センチほどの部分が、肌からポカリと浮き出し、そこにキーボードのようなものが現れる。
「あたしの腕……」
『幽体だからね。本体に影管はないよ。そして画面ボタンを押すと、目の前に写し出されるから』
沙弥達が互いの顔を隠すようにかぶっているマスクは、目の部分がアイマスクの様にこちら側からは非常にクリアに外が見られるが、外からはサングラスをかけているようにこちら側の目は見ることができない。そしてこちら側から外を見る映像に重なって、キーボードで入力した文字などが見えるという事だった。
『そのキーボードに入力した事は大抵の事が実現するよ。例えば、どういう機能のついた武器が欲しいと入力すれば、それが手元に現れるんだ』
「へぇ、それは便利」
『それと君達は、今日インターネットに接続していないようだから知らないだろうけど、新しいメールアドレスが届けられているよ。君のユーザー名は【blue】。そしてすでに登録されているアドレスは【red】【yellow】【green】【black】。これで日常生活でのメールのやりとりができるよ』
「【black】ね……どうなることやら」
『もうこうやって会話する事はできなくなるだろうけど。ま、頑張ってアンティウヌを倒してよ』
「随分身勝手なボスだこと。……待って、名前は?」
『――――神』
「面白い冗談だね。ねぇ神サマ?」
『あの三人、もうそこまで来てるよ』
「え?」


