電脳戦隊ネットレンジャー

「ムカつく……」

 その想の言葉を聞いたのは、淳だけだった。想は目を瞑るとすぐに睡眠体勢に入った。長時間の不眠から想は意外にあっさりとネットシティに入ることができた。

「想さん!!」

 健太の声に動揺した竜也の力がゆるみ、アンティウヌの一撃でバリヤーは脆くも崩れさる。

『おや、もうエネルギー切れかい? すぐに殺してあげるからね!!』

 ふりあげたアンティウヌの爪が砕け散る。回後した沙弥がサーベルで再びアンティウヌに攻撃を始めたのだった。

「アンタの相手は俺だろ! ……ったく起きるのが遅すぎるんだよ想!!」
「うるさい望月!」

 想は沙弥に、一枚のフロッピーディスクを投げる。それを受け取った沙弥は、フロッピーディスクを、左腕のキーボードの少し下のフロッピーディスク挿入口に差し込む。

「そいつの戦い方から最も効果的な武器のタイプを分析した。奴に対するタイプは『光』だ!!」
『おのれこのクソガキ……死にやがれ!!』

 わなわなと震えるアンティウヌは、想に向かって更に鋭い爪を振りおろす。しかしまた、アンティウヌの爪は砕け取る。その後すぐに竜也と健太がバリヤーを張りなおしていたからだった。

「死ぬのはお前だ!」

 ふわりと舞い上がった沙弥は、ライトタイプのサーベルをアンティウヌの背中に突き刺した。サーベルの先から何本もの光の線があふれ、その光に包みこまれるように、アンティウヌの体は形を消した。光がひいた後には、沙弥のサーベルの他にはなにも残っていなかった。

「勝った……のか? オレ達」
「勝ったんだろうな。多分」

「想さん」

 竜也が想を見ると、健太も、淳も、沙弥も想を見た。

「何だ」
「いんですか? 本当に」

 想は沙弥を見ると、嘲笑うかのような笑みを浮かべた。

「仕方ないだろう。どっかの誰かさんはこういう分析できないんだから」

 その時、一時はしまったサーベルを沙弥は再び招喚した。

「 その『誰か』ってのは誰の事だ?」
「さぁ? 誰の事だろうな?」
「死ね!!」

 沙弥が振りおろしたサーベルを想が避けると、サーベルが触れた植え込みが一瞬にして氷と変す。

「あっぶねーなテメェ! コールドタイプ使うんじゃねえ!!」
「うるさい! 死ね!!」

「あ……あの、想さん、望月さん、二人ともおちついて……」

「「うるさい!!」」

 二人に叱られてしまい、すごすごと引きさがる竜也の肩を、淳がポンと叩く。
 なにはともあれ、これでようやくネットレンジャーが五人揃ったのである。