「いえ、我々は重ねて言いますが、あなた方が指導者でいいと考えています。そこで今日は、正式に内外にあなた方が魔族側の指導者であることを宣言する儀式について提案しに来たのです。あなた方はこれまで表に出ず、サクロを代表者にしたがっていましたが、明らかに不死者である彼女が代表者であるのは不自然です。ですから、ここは堂々と、どちらかが女王になっていただき、内外に示していただきたいのです」
ルキフグスは私の顔を見る。どうする? と問いかけているようだ。
赤い瞳が不吉に煌めいている。まだ苛立ちがあるようだ。私は指導者になるという話より、ルキフグスがいつ暴発しないかが気がかりだった。
正直私は女王になるのが面倒くさい。思いっきり矢面に立つし、儀式とやらも面倒くさければ、責任が発生するのも嫌だった。
しかしそれをルキフグスに負わせるのも躊躇われた。私は彼女を「かなり」大切に思っているから、そういったことからは遠ざけたかったので、口を開いた。
「私がなるよ、女王に。儀式というのは具体的にどういうことをすればいいの?」
それに対して、ルキフグスが満足げに微笑んで、「私もそれがいい」と言う。
ヨミアエルが続けて説明する。
「軍団長全員を集めて、貴方にかしずかせ、一人一人の血をあなたに捧げさせます。いわゆるエルヨの神授の儀式です。我々の力の源である血をあなたに捧げ、恭順の意を示す、古くからの儀式ですよ。ルキフグスは、サリエルに近い存在なので、そこまではしなくてもいいですが…」
ルキフグスは首を振って言った。
「私も捧げるから大丈夫。続けてください」
というと、ヨミアエルが続ける。
「それで、貴方を正式に魔族側の女王につければ、反意をもつものたちもなりを潜めるでしょう。人間側からは聖王国の聖王女と、カーリャの王を招き、同様に血を捧げさせ、また王族の子を人質として夜の城に滞在させます。また魔族側の律法を定めて、貴方が女王であり、女王の地位と支配の及ぶ範囲を明記します。そしてその律法に軍団長全員が署名する、という流れにする予定です。どうでしょう?」
私は答える。
「それでいいわ。律法というのは初耳だけれど、だれが策定しているのかしら?」
それにはルキフグスが答えた。
「ヘルエムメレク、ヨミアエル、カルキ、サクロで策定させています、サリエル。彼らから申し出があったので、私たちの代わりにサクロに参加させていました。あなたが女王なら、私自身も納得できるよ」
とルキフグスは微笑みながら言う。赤い瞳はいつもの真っ黒な瞳に落ち着いていた。
私はほっとして彼女に微笑み返す。エルヨの中でも彼女は最強格の個体の一人だから、暴れたら私でも手に負えない。
ヨミアエルたち三人も、自分たちが恭順を示したことで命拾いしたことを知らずに、食事に舌鼓を打っていた。
36
女王になる儀式は、私の要望で夜の城で行われることになった。新しく王都を建設して、いずれ遷都する案もあったが、私は夜の城から離れたくなかったので、王都建設については辞退した。
夜の城には新規に任命された軍団長のほか、ヘルエムメレク、ヨミアエル、カルキ、サクロ、ルキフグスを含む12名の軍団長と、師団長の中で軍団長の候補になる有能どころの師団長32名が集められた。
彼らの血を、聖爵と呼ばれる杯にそれぞれ血を注いで、私が飲む、という形式なのだが、私は純血のエルヨなので血を飲むのはちょっと嫌で、飲むふりだけを形式的にして、彼らの血は凍り付けにして倉に閉まった。
続いて聖王国の聖王女の息子と、カーリャ王の長女が夜の城の客人として紹介され、いずれこの二人が聖王国とカーリャの王位を継承する旨を宣告し、その後ろ盾に魔族の国の承認があることがヨミアエルの演説の中で明言された。
次に律法の発行と律法の内容がヘルエムメレクによって読み上げられ、本日付でその律法が効力を有することを宣告した。
冒頭の多くが地位についての取り決めだった。位が高い順から、女王の地位、特別なエルヨの地位と特別なネフィリムの地位について、特別な不死者の地位と特別なグールの地位について、特別な人間の地位について、一般的なエルヨの地位について、一般的なネフィリムの地位について、一般的な不死者の地位、一般的なグールの地位、一般的な人間の地位、についての取り決めであったが、特別な、とつくのは不死者の中ではサクロ、ネフィリムの中ではカルキ、のように、そのほかの不死者やネフィリムの中でも枠にとらわれない活躍をする特例的な存在、という意味で使われた。
女王の位については下位のすべての存在に対して、庇護を与える必要があるが、下位のすべての存在に対して支配権を有し、下位の存在を拘束する権利、財産を没収する権利、役職の任命権と解任する権利、次の女王の指名権と解任権、宣戦布告を発令する権限の唯一の保持、講和条約の承認と非承認の権限とその委託権、私的な軍隊を保持する権利、政府の政策を承認する権利と拒否権、が明記された。
ここでいう政府とは、交代されることのない普遍的な現在の12名の軍団長全員と、交代されることもある主要な有能どころの師団長で構成される、魔族の国の政策や行動を立案する機関で、そこで考え出される政策や行動の立案を、私が許可したり否認したりする、というシステムらしい。
律法はその他、エルヨやネフィリムなどの各種族の地位の細かい規定から、各々の権利、保証される財産の範囲、また行政で保護される項目など細かい取り決めが続いた。
それらの条項をヨミアエルが読み上げると、私を含む主要なものたちが署名し、律法が発令された、という形式で式典が終わった。
最後に、この国の国号を「明け」とするということを制定し、すべての儀式が終わった。
儀式のあとは豪華絢爛な食事が運び込まれ、この日のために取り寄せた各地の郷土料理、珍味やスイーツが給仕のグールたちによって運び込まれた。
私が料理に手を出さずにシフォンケーキに手を付けていると、聖王国の聖王女がまだ十もいかないような息子を連れて私のところに来た。私と直接話せるものは律法によれば「特別な人間」までのものらしいから、彼女は人間の王族なので、それに該当した。
「サリエル様、お久しぶりでございます。この度は女王へのご就任について喜ばしさで一杯であり、また祝福の言葉が胸に溢れてくる所存でございます」
私は手を振って言う。
「形式的なものだよ。気を使う必要はないわ。貴方は人間の王女としてよくやってる。要件は何かしら? あなたの願いなら大抵のことは叶えてあげたいけれど」
彼女は嬉しそうに笑顔を作って、息子を紹介した。
「この子を夜の城に預けるにあたり、ぜひ、次代の聖王として立派に育ててくださいな。そして、この子が、安寧のうちに王位につけるように、どうかお取り計らいください」
そう言うと、祈るように手を合わせて、微笑んだ。私も微笑み返して言う。
「あなたが私たちと長年築いた絆は、貴方の息子と、貴方の息子の息子をも助けるでしょう。私はあなたの息子を聖王の地位につける。約束するわ」
仮に聖伐に敗北して、支配領域を失っても、夜の城さえ落ちなければ、また征服を始めるだろう。
だから、どういう展開になろうと、この子供は聖王の座につける。私が彼女に約束したのは、それがいかなる場合であれ実現可能だと考えたからだ。
聖王女はそれだけ魔族側に有益に立ち回ったから、その願いは叶えるつもりだった。
ところで、近頃見ないうちに、彼女は少し瘦せていて、やつれて見えた。少し歳を取ったのだろうか。いま何歳か忘れたが、彼女の美貌に少しだけ疲労という老いが挿していた。
私はそれを見て少しだけ寂しさを覚える。
彼女が望むなら、彼女も彼女の子供も不死者にしてあげてもいいのに。しかしなんとなく、彼女はそれを望まない気がした。
人間の王族には人間の王族の役割がある。私は言葉を飲み込んで、貴方の治世が末永く続くように、と代わりの言葉を述べた。
37
女王として魔族側の勢力の代表になった翌年、何が気に障ったのか、人間側の聖教圏の三大国が共同で声明文を発表した。
北方で勢力を伸ばしているラグエルが率いる魔族の勢力と、大陸西側で勢力を伸ばした私たちの国、大陸中央部で神の都を占領したアバステルというエルヨが率いる国の三つの魔族側の国を対象に、聖伐が宣言された。
その声明の長々しい罵詈雑言の一部を眺めると、
「海沿いの平和な島々を占拠し、住民の富を不当に搾取、また虐殺し、驕る肥えた海の怪物、蜷局を巻いた蛇、その軍勢を罰する。また、大陸の辺境で眠っていた古びた魔女の国、聖なる王国を汚し、飲み込み、大陸の深部まで勢力を伸ばした年老いた女の国を罰する。そして神聖なる我らが都、神の都なるイースを占拠した魔王の軍勢を、罰せずに置くことは我々の考えにはない」
なにやらこの文面だけを読むと、彼らの虎の尾を踏んだのは私たちの勢力でも、北部の魔族でもなく、新興の大陸中央部のアバステルというエルヨらしい。
聖教圏には神都と呼ばれる神が統治する都、という信仰がある都市があるらしく、そこを占領したことで一気に人間側のボルテージが上がったらしい。
一体どこの若いエルヨがそんな暴挙に出たのか、と私は笑ってしまった。
たぶんこの大陸中央部の魔族勢力は速攻で潰される。人間側の文面からもわかるように、人間の聖伐の戦力も、大陸中央部に向ける割合が大きいだろうと考えた。
大陸中央部の魔族勢力は、比較的小さな勢力が乱立していて、まとまりのない状態だと聞いていたけど、人間の神の都を占領する程度には成長していたらしい。それでも聖伐の波には耐えられないだろうと思った。
そのあと矢継ぎ早に、北方のラジエルの国から同盟の申し出があった。今回は断る理由がないので私はその申し出を受けた。
ルキフグスは私の顔を見る。どうする? と問いかけているようだ。
赤い瞳が不吉に煌めいている。まだ苛立ちがあるようだ。私は指導者になるという話より、ルキフグスがいつ暴発しないかが気がかりだった。
正直私は女王になるのが面倒くさい。思いっきり矢面に立つし、儀式とやらも面倒くさければ、責任が発生するのも嫌だった。
しかしそれをルキフグスに負わせるのも躊躇われた。私は彼女を「かなり」大切に思っているから、そういったことからは遠ざけたかったので、口を開いた。
「私がなるよ、女王に。儀式というのは具体的にどういうことをすればいいの?」
それに対して、ルキフグスが満足げに微笑んで、「私もそれがいい」と言う。
ヨミアエルが続けて説明する。
「軍団長全員を集めて、貴方にかしずかせ、一人一人の血をあなたに捧げさせます。いわゆるエルヨの神授の儀式です。我々の力の源である血をあなたに捧げ、恭順の意を示す、古くからの儀式ですよ。ルキフグスは、サリエルに近い存在なので、そこまではしなくてもいいですが…」
ルキフグスは首を振って言った。
「私も捧げるから大丈夫。続けてください」
というと、ヨミアエルが続ける。
「それで、貴方を正式に魔族側の女王につければ、反意をもつものたちもなりを潜めるでしょう。人間側からは聖王国の聖王女と、カーリャの王を招き、同様に血を捧げさせ、また王族の子を人質として夜の城に滞在させます。また魔族側の律法を定めて、貴方が女王であり、女王の地位と支配の及ぶ範囲を明記します。そしてその律法に軍団長全員が署名する、という流れにする予定です。どうでしょう?」
私は答える。
「それでいいわ。律法というのは初耳だけれど、だれが策定しているのかしら?」
それにはルキフグスが答えた。
「ヘルエムメレク、ヨミアエル、カルキ、サクロで策定させています、サリエル。彼らから申し出があったので、私たちの代わりにサクロに参加させていました。あなたが女王なら、私自身も納得できるよ」
とルキフグスは微笑みながら言う。赤い瞳はいつもの真っ黒な瞳に落ち着いていた。
私はほっとして彼女に微笑み返す。エルヨの中でも彼女は最強格の個体の一人だから、暴れたら私でも手に負えない。
ヨミアエルたち三人も、自分たちが恭順を示したことで命拾いしたことを知らずに、食事に舌鼓を打っていた。
36
女王になる儀式は、私の要望で夜の城で行われることになった。新しく王都を建設して、いずれ遷都する案もあったが、私は夜の城から離れたくなかったので、王都建設については辞退した。
夜の城には新規に任命された軍団長のほか、ヘルエムメレク、ヨミアエル、カルキ、サクロ、ルキフグスを含む12名の軍団長と、師団長の中で軍団長の候補になる有能どころの師団長32名が集められた。
彼らの血を、聖爵と呼ばれる杯にそれぞれ血を注いで、私が飲む、という形式なのだが、私は純血のエルヨなので血を飲むのはちょっと嫌で、飲むふりだけを形式的にして、彼らの血は凍り付けにして倉に閉まった。
続いて聖王国の聖王女の息子と、カーリャ王の長女が夜の城の客人として紹介され、いずれこの二人が聖王国とカーリャの王位を継承する旨を宣告し、その後ろ盾に魔族の国の承認があることがヨミアエルの演説の中で明言された。
次に律法の発行と律法の内容がヘルエムメレクによって読み上げられ、本日付でその律法が効力を有することを宣告した。
冒頭の多くが地位についての取り決めだった。位が高い順から、女王の地位、特別なエルヨの地位と特別なネフィリムの地位について、特別な不死者の地位と特別なグールの地位について、特別な人間の地位について、一般的なエルヨの地位について、一般的なネフィリムの地位について、一般的な不死者の地位、一般的なグールの地位、一般的な人間の地位、についての取り決めであったが、特別な、とつくのは不死者の中ではサクロ、ネフィリムの中ではカルキ、のように、そのほかの不死者やネフィリムの中でも枠にとらわれない活躍をする特例的な存在、という意味で使われた。
女王の位については下位のすべての存在に対して、庇護を与える必要があるが、下位のすべての存在に対して支配権を有し、下位の存在を拘束する権利、財産を没収する権利、役職の任命権と解任する権利、次の女王の指名権と解任権、宣戦布告を発令する権限の唯一の保持、講和条約の承認と非承認の権限とその委託権、私的な軍隊を保持する権利、政府の政策を承認する権利と拒否権、が明記された。
ここでいう政府とは、交代されることのない普遍的な現在の12名の軍団長全員と、交代されることもある主要な有能どころの師団長で構成される、魔族の国の政策や行動を立案する機関で、そこで考え出される政策や行動の立案を、私が許可したり否認したりする、というシステムらしい。
律法はその他、エルヨやネフィリムなどの各種族の地位の細かい規定から、各々の権利、保証される財産の範囲、また行政で保護される項目など細かい取り決めが続いた。
それらの条項をヨミアエルが読み上げると、私を含む主要なものたちが署名し、律法が発令された、という形式で式典が終わった。
最後に、この国の国号を「明け」とするということを制定し、すべての儀式が終わった。
儀式のあとは豪華絢爛な食事が運び込まれ、この日のために取り寄せた各地の郷土料理、珍味やスイーツが給仕のグールたちによって運び込まれた。
私が料理に手を出さずにシフォンケーキに手を付けていると、聖王国の聖王女がまだ十もいかないような息子を連れて私のところに来た。私と直接話せるものは律法によれば「特別な人間」までのものらしいから、彼女は人間の王族なので、それに該当した。
「サリエル様、お久しぶりでございます。この度は女王へのご就任について喜ばしさで一杯であり、また祝福の言葉が胸に溢れてくる所存でございます」
私は手を振って言う。
「形式的なものだよ。気を使う必要はないわ。貴方は人間の王女としてよくやってる。要件は何かしら? あなたの願いなら大抵のことは叶えてあげたいけれど」
彼女は嬉しそうに笑顔を作って、息子を紹介した。
「この子を夜の城に預けるにあたり、ぜひ、次代の聖王として立派に育ててくださいな。そして、この子が、安寧のうちに王位につけるように、どうかお取り計らいください」
そう言うと、祈るように手を合わせて、微笑んだ。私も微笑み返して言う。
「あなたが私たちと長年築いた絆は、貴方の息子と、貴方の息子の息子をも助けるでしょう。私はあなたの息子を聖王の地位につける。約束するわ」
仮に聖伐に敗北して、支配領域を失っても、夜の城さえ落ちなければ、また征服を始めるだろう。
だから、どういう展開になろうと、この子供は聖王の座につける。私が彼女に約束したのは、それがいかなる場合であれ実現可能だと考えたからだ。
聖王女はそれだけ魔族側に有益に立ち回ったから、その願いは叶えるつもりだった。
ところで、近頃見ないうちに、彼女は少し瘦せていて、やつれて見えた。少し歳を取ったのだろうか。いま何歳か忘れたが、彼女の美貌に少しだけ疲労という老いが挿していた。
私はそれを見て少しだけ寂しさを覚える。
彼女が望むなら、彼女も彼女の子供も不死者にしてあげてもいいのに。しかしなんとなく、彼女はそれを望まない気がした。
人間の王族には人間の王族の役割がある。私は言葉を飲み込んで、貴方の治世が末永く続くように、と代わりの言葉を述べた。
37
女王として魔族側の勢力の代表になった翌年、何が気に障ったのか、人間側の聖教圏の三大国が共同で声明文を発表した。
北方で勢力を伸ばしているラグエルが率いる魔族の勢力と、大陸西側で勢力を伸ばした私たちの国、大陸中央部で神の都を占領したアバステルというエルヨが率いる国の三つの魔族側の国を対象に、聖伐が宣言された。
その声明の長々しい罵詈雑言の一部を眺めると、
「海沿いの平和な島々を占拠し、住民の富を不当に搾取、また虐殺し、驕る肥えた海の怪物、蜷局を巻いた蛇、その軍勢を罰する。また、大陸の辺境で眠っていた古びた魔女の国、聖なる王国を汚し、飲み込み、大陸の深部まで勢力を伸ばした年老いた女の国を罰する。そして神聖なる我らが都、神の都なるイースを占拠した魔王の軍勢を、罰せずに置くことは我々の考えにはない」
なにやらこの文面だけを読むと、彼らの虎の尾を踏んだのは私たちの勢力でも、北部の魔族でもなく、新興の大陸中央部のアバステルというエルヨらしい。
聖教圏には神都と呼ばれる神が統治する都、という信仰がある都市があるらしく、そこを占領したことで一気に人間側のボルテージが上がったらしい。
一体どこの若いエルヨがそんな暴挙に出たのか、と私は笑ってしまった。
たぶんこの大陸中央部の魔族勢力は速攻で潰される。人間側の文面からもわかるように、人間の聖伐の戦力も、大陸中央部に向ける割合が大きいだろうと考えた。
大陸中央部の魔族勢力は、比較的小さな勢力が乱立していて、まとまりのない状態だと聞いていたけど、人間の神の都を占領する程度には成長していたらしい。それでも聖伐の波には耐えられないだろうと思った。
そのあと矢継ぎ早に、北方のラジエルの国から同盟の申し出があった。今回は断る理由がないので私はその申し出を受けた。

