中華街に着くまで、匠と会話が途切れることはなかった。今までの一年分のお互いの情報を交換するだけなのに、時間が全く足りない。
名残惜しい気持ちを抑えながら、赤レンガ倉庫の方へ行くという匠に手を振って、俺達は同じように遠足や観光客で賑わっている中華街へと向かった。
お目当ての焼き小籠包や中華まん、ふかひれスープなど。朝食を少なめに取ってきた分、思い切り食べ歩きを楽しむ。
丁度肉まんを半分に割ったところで、制服のズボンに差し込んでいたスマートフォンが震えた。取り出して確認すれば、匠からメッセージが届いている。
どうしたのかと開けば、
『なんか優雅なところに連れて来られた』
というメッセージと一緒に、アイスコーヒーの入った透明カップの写真が届いた。
背景には青い空と、横浜の海が広がっている。海には白い大きな橋が渡っていて、開放感とオシャレ感が良く伝わってくる写真だ。一つ気になる所と言えば、写真の隅にクラスメイトの女の子の可愛い爪や、匠のグループの人達の姿がちらちらと隅で見切れて映っているところだろうか。
少しもやっとした気持ちになりつつも、
『いいね! 気持ちよさそう!』
と返事を返す。
俺は半分肉まんを食べ進めると、残りの半分を片手に持ち、背後に吊るされた赤提灯の連なりが入るように写真を撮る。匠のような美味しそうに撮れる自信はないけれど、ふっくらとした厚めの皮の中に、ぎっちりと収まる肉の餡が良く撮れた気がする。
俺はそれを匠へのメッセージに添えて送ると、すぐに既読が付いた。
『めちゃくちゃうまそう! 俺も食いたい』
『一緒に居たら、半分こできたのにね』
俺はそこまでメッセージを書ききると、すぐに全文を消して、
『すごく美味しかったよ、匠たちもこっちにくればよかったのに』
と書き直して、送信を押した。
あまりにも自分の気持ちに素直になりすぎている文章は、恥ずかしいというよりも、なんだかいい気になっているみたいで気が引ける。俺はスマートフォンをポケットにしまうと、次はお土産に行こうという二人に挟まれ、人で賑わう通りの中に紛れ込んだ。
名残惜しい気持ちを抑えながら、赤レンガ倉庫の方へ行くという匠に手を振って、俺達は同じように遠足や観光客で賑わっている中華街へと向かった。
お目当ての焼き小籠包や中華まん、ふかひれスープなど。朝食を少なめに取ってきた分、思い切り食べ歩きを楽しむ。
丁度肉まんを半分に割ったところで、制服のズボンに差し込んでいたスマートフォンが震えた。取り出して確認すれば、匠からメッセージが届いている。
どうしたのかと開けば、
『なんか優雅なところに連れて来られた』
というメッセージと一緒に、アイスコーヒーの入った透明カップの写真が届いた。
背景には青い空と、横浜の海が広がっている。海には白い大きな橋が渡っていて、開放感とオシャレ感が良く伝わってくる写真だ。一つ気になる所と言えば、写真の隅にクラスメイトの女の子の可愛い爪や、匠のグループの人達の姿がちらちらと隅で見切れて映っているところだろうか。
少しもやっとした気持ちになりつつも、
『いいね! 気持ちよさそう!』
と返事を返す。
俺は半分肉まんを食べ進めると、残りの半分を片手に持ち、背後に吊るされた赤提灯の連なりが入るように写真を撮る。匠のような美味しそうに撮れる自信はないけれど、ふっくらとした厚めの皮の中に、ぎっちりと収まる肉の餡が良く撮れた気がする。
俺はそれを匠へのメッセージに添えて送ると、すぐに既読が付いた。
『めちゃくちゃうまそう! 俺も食いたい』
『一緒に居たら、半分こできたのにね』
俺はそこまでメッセージを書ききると、すぐに全文を消して、
『すごく美味しかったよ、匠たちもこっちにくればよかったのに』
と書き直して、送信を押した。
あまりにも自分の気持ちに素直になりすぎている文章は、恥ずかしいというよりも、なんだかいい気になっているみたいで気が引ける。俺はスマートフォンをポケットにしまうと、次はお土産に行こうという二人に挟まれ、人で賑わう通りの中に紛れ込んだ。



