第11話 ノートが転がした笑い
(牡羊座君♂x水瓶座ちゃん♀)
夏休みの初日、職員室前の掲示板で、校庭に風が走っていた。机の上にはプリントが積まれ、チャイムの余韻だけが残っていた。
付き合い始めてまだ数日、二人はまだ人前で手をつなぐのが得意じゃない。けれど隣に座る距離だけは、自然に近い。
今日は宿題をまとめる。そこにノートが出てくる。小さいのに、あるとないとで安心感が違う。
二人が動き出すと、近くの友だちが「手伝う?」と声をかけてきた。直哉は「迷うより一歩だ」と返し、役割をぱっと分ける。
藍子は相手の「好き」を尊重する、苦手そうな子の隣へ回って、やり方を静かに見せた。中心にあるノートは順番を守らないと失敗する。焦った誰かが先に触れてしまい、少しだけやり直しになりかけた。
そのとき直哉が「一回止めよう」と手を上げ、藍子が「ここから」と指で道を作った。二人の声は違うのに、向いている先が同じだった。終わったあと、友だちは「息ぴったりだね」と笑い、二人は同時に顔を赤くした。
片づけの最中、ノートが机から転がりそうになり、直哉が反射で押さえた。その手の速さに藍子が笑い、「そういうとこ、好き」とさらりと言う。直哉は耳まで赤くしながら「今のは反則」と小声で返した。
片づけの最中、ノートが机から転がりそうになり、直哉が反射で押さえた。その手の速さに藍子が笑い、「そういうとこ、好き」とさらりと言う。直哉は耳まで赤くしながら「今のは反則」と小声で返した。
帰り道、直哉は「次は藍子のやりたいことを先に聞く」と言った。藍子は少し考えてから、ノートを軽く振って合図する。「じゃあ、また一緒に使おう」。その一言で、二人の視線が合うたび、心が落ち着いた。
【終】
(牡羊座君♂x水瓶座ちゃん♀)
夏休みの初日、職員室前の掲示板で、校庭に風が走っていた。机の上にはプリントが積まれ、チャイムの余韻だけが残っていた。
付き合い始めてまだ数日、二人はまだ人前で手をつなぐのが得意じゃない。けれど隣に座る距離だけは、自然に近い。
今日は宿題をまとめる。そこにノートが出てくる。小さいのに、あるとないとで安心感が違う。
二人が動き出すと、近くの友だちが「手伝う?」と声をかけてきた。直哉は「迷うより一歩だ」と返し、役割をぱっと分ける。
藍子は相手の「好き」を尊重する、苦手そうな子の隣へ回って、やり方を静かに見せた。中心にあるノートは順番を守らないと失敗する。焦った誰かが先に触れてしまい、少しだけやり直しになりかけた。
そのとき直哉が「一回止めよう」と手を上げ、藍子が「ここから」と指で道を作った。二人の声は違うのに、向いている先が同じだった。終わったあと、友だちは「息ぴったりだね」と笑い、二人は同時に顔を赤くした。
片づけの最中、ノートが机から転がりそうになり、直哉が反射で押さえた。その手の速さに藍子が笑い、「そういうとこ、好き」とさらりと言う。直哉は耳まで赤くしながら「今のは反則」と小声で返した。
片づけの最中、ノートが机から転がりそうになり、直哉が反射で押さえた。その手の速さに藍子が笑い、「そういうとこ、好き」とさらりと言う。直哉は耳まで赤くしながら「今のは反則」と小声で返した。
帰り道、直哉は「次は藍子のやりたいことを先に聞く」と言った。藍子は少し考えてから、ノートを軽く振って合図する。「じゃあ、また一緒に使おう」。その一言で、二人の視線が合うたび、心が落ち着いた。
【終】


