僕と幼馴染のままならない関係


 「なんで駆流もいんだよ!」

 「やほ~~ムクドの前通ったら亮クンのお友達いたから、お邪魔してたんだよね」

 
 亮の事を狙ってる野郎が二人も……!!

 やっぱり一緒に来て正解だったみたいだな……亮の隣りは譲らねぇぞ。

 一旦鞄を置いた後、亮と二人で何か食べ物を頼みに席を離れ、何にするのかを話し合っていると、昔から好きな魚系のメニューばかり口にする幼馴染が可愛くて思わず揶揄ってしまう。


 「昔から魚系好きだったな」

 「……どうせ進化してませんよー」


 白い頬が餅が膨らむようにぷっくりと丸くなる。

 んだよ、これ……小学生の時のままじゃねーか!

 あまりの可愛さに思わず頬をつまんだ。

 ほっぺた柔らか~~何で出来てんだ。

 怒ってるけど可愛いってすげーな……昔もこんなやり取りは何度もしてるけど、昔はただただ大好きって気持ちだったのに対して、今は愛おしくて胸が苦しくなる。

 とにかくオーダーして席に戻る事だけを考え、なんとかやり過ごした。

 俺がこんな風に思っているなんて、露ほども思っていないだろうな。

 バーガーセットを持ちながら席に戻ると、ちょうど真司とか呼ばれてるヤツの隣りが空いていて、亮がそこに座ったので俺は反対隣りに座ったのだった。

 食べるのも忘れて勉強に夢中になってる幼馴染の横顔をジーッと見つめる。

 亮もウチの高校に主席で入ったんだから成績は良いはず……でも行き詰ったのか宝森に聞き始めた。

 俺に聞けばすぐに答えたのに。

 宝森より先に解き方を教えてやると、頬を赤らめて感激の声をあげてくる。


 「凄いよ、結人!学校来てない時もあるのに……塾でも通ってるの?」


 いや、もうこの瞬間だけでここに来て良かったな。

 表情が全部見えないのに、キラキラしてるのが分かるくらい感動してる。

 可愛すぎね?なんだよこの生き物は――――

 目の前の愛らしい幼馴染は、無自覚に、無遠慮に、俺の将来について語り出した。