今さらなんなの?
でも俺の言葉に親父がどう思うのかなんてどうでもよくなっていた俺は、今までの事を務めて機械的に話した。
親父は俺の話を聞きながらどんどん顔色が悪くなっていく……でもそれすらもどうでもいい。
亮が、おばさんが、俺の名誉を守ってくれたから。
それだけで、これから何があっても耐えられる気がしたんだ。
全てを話し終えた時、親父の肩はガックリとしていた。
正直慰める気も起きねーし、さっさと部屋から出ていってほしい、ただそれだけだった。
「結人…………すまない」
ポツリと零すように呟いた親父のひと言に対して、俺が何かを返したりはしなかった。
もっと苦しめばいいと思うし、それで許されたいと思ってるだけだろ、とか思ってしまう。
あの時、俺の話を聞かずにあの女の味方をしたのは親父で、その後もずっとあの女の言葉だけど聞き、俺と向き合ってこなかった人間に対して何の期待もしていない。
それでも母さんが亡くなって寂しさを抱えながら、俺たちの面倒を見つつ仕事をしなくてはならなかった親父にとって、あの女が一筋の光だったのだろうなと思ってやる事は出来る。
だからと言ってすぐに許すとか、そんな話にはならないけど。
「もう寝るから」
俺がそう言うと、親父は肩を落としながら部屋を去って行った。
まだ胸が少し痛む……でももう大丈夫だ。
その夜、久しぶりに自宅でぐっすり眠る事が出来た。
何年ぶりだろう――――いつかこんな事も笑い話に出来る日がくるといい。
その時には、大好きな幼馴染が隣にいてくれることを祈りながら。
