隣でニコニコしている幼馴染がピュアすぎて辛い……!尊い!!
いきなりデレるのも自分が気持ち悪い感じがして、まだ悪態をついてしまう時があるのがもどかしい。
でもだんだんと自然と話せるようになってきていたので、ここぞとばかりに一緒に帰る約束を取り付ける。
「バイトない日だったら、一緒に帰ってもいいぜ」
「え!本当?!」
嬉しそうに俺の手を握ってくる幼馴染。
ダメだ、危険だ……!このまま触れていたら腕を引き寄せて抱きしめてしまいかねない。
「わ、分かった……分かったから手を離せ……」
俺の言葉に渋々手を離す亮に、天然は怖いと思ったのだった。
亮にとって俺は幼馴染で、こんなのは小学生の延長なのだろう……俺だって今はこの気持ちを告げる気はない。
もっと意識してもらわないと驚かすだけだし、俺としても大事な幼馴染との関係をこれ以上拗らせたくはないという思いがある。
ひとまず煩悩はまだ胸にしまい、亮の自宅で、最近では感じた事のないほどの楽しい晩御飯の時間を過ごした。
その後――――
高嶺家の皆が俺の親父に挨拶をしたいと言い始めた。
ここの家の皆は俺にとっても特別な人達で、彼らを親父に……そしてあの女に会わせたくない。
絶対嫌な思いをさせてしまうに決まってる。
でもおじさんとおばさんは親父とも昔は交流があったし、結局断り切れなかった俺は、四人で自宅へと向かうことになったのだった。
インターフォンを鳴らすとあの女の声が聞こえてくる。
『はぁ~い』
相変わらず気持ちわりぃ声…………親父にRINEを送っていたので玄関には皆が揃っていて、親父が高嶺家の皆に挨拶をした横から弟の奏斗が嬉しそうに亮に挨拶をする。
「亮クン、こんばんは!久しぶり~~」
「奏斗くん!こんばんは!大きくなったね~~」
そういや奏斗もしばらく亮に会っていなかったか。
奏斗も昔から亮に懐いていて、おそらく俺と同じ気持ちを抱いているに違いないと思っていたが、中学二年生になり、ませてきた奏斗はさり気なく亮にアピールしていた。
「亮くんに相応しい男になるんだ」
やっぱりか……!
家は嫌いだが、その中でも奏斗は俺の光でもあった。
この家で弟と一緒にいる時間だけは自然でいられる。そんな可愛がっていた弟と好きな人が同じというのはすげー複雑だ。
「おい、奏斗。亮が困ってるだろ」
