駅前の大きめのムクドは学生率が高い。
僕はまだ高校入学したばかりなので今日初めて行くけど、クラスの人も行っているみたいだし、待ち合わせにも使われている。
まさかここに結人と一緒に行くことになるとは。
嬉しいが積もっていって、ルンルンで歩く僕に結人が素朴な疑問を投げかけた。
「本当に勉強してるのか?」
「多分……中間考査も近いから雫に色々教えてもらおうと思って。アイツ、塾も通ってるし頭いいから皆頼りにしてるんだ」
「……ふーん」
「あ、いた!」
ムクドに入り、雫たちが座っている席を見付けて駆け寄ると、ノートを広げている姿が目に入ってくる。
「亮~~やっと来た!」
「ごめん、ごめん。ちょっと長引いちゃって」
「亮、お疲れ」
雫に続いて真司も挨拶をしてくれた。
やっぱり皆、ちゃんと勉強してたんだな。
僕の後ろからゆっくりとやって来た結人が視界に入った雫は、あからさまに驚いた顔をして声を上げる。
「げっ、久楽も来たの?!」
「悪かったな……」
そして驚いたのは、もう一人、まさかの人物も座っていたのだ。
その人物を見た結人が思い切り声を張り上げた。
「なんで駆流もいんだよ!」
「やほ~~ムクドの前通ったら亮クンのお友達いたから、お邪魔してたんだよね」
席にはまさかの駆流クンまで座っていて、思いがけずムクド勉強会は大所帯となってしまったようだ。
さっそく鞄だけ置いてバーガーセットを頼む為に結人と列に並んでいたところ、何のメニューにするか耳元で聞いてくる。
「何にすんの?」
声変わりした結人の声は低くて、なんだかお腹に響く感じがする……耳元で囁かれると焦るな。
僕は平静を装いながらいつも通り答えていった。
