あんまりひたむきに追いかけてるからだんだんと結人が羨ましく思えてくる。
亮クンの瞳に僕を映してほしいなぁ――――分厚い眼鏡や前髪で目なんて見えないんだけど。
こっそり結人のバイト先に行った時も、お店に入らずに毎日毎日遠目から眺めているだけ。
痺れを切らして店の中に入る事を提案すると、
「仕事の邪魔をするのは嫌だから」
こんな時も結人の事情ばかり考えて自分の気持ちは後回し。
本当はすっごく話したいくせに。
「も~~そんなの気にして声かけないとか信じられない!学校では構わず声かけてくるじゃん」
「学校とバイトは違うよ!」
「はいはい、じゃあ行こうね~~」
「え? えぇ?!」
戸惑う亮クンの腕を引っ張り、コンビニの中へ入っていった。
彼の腕を引きながら、結人が心底羨ましくて堪らなかった……こんな風に僕の事を一番に考えてくれる人がいてくれたら。
家族の中でも存在が希薄な自分にとって、欲しくて欲しくて堪らない人。
結人にはこんなに自分の事を考えてくれる人がいるのに、自ら拒絶するなんて。
そして事件は起きる。
路上にて、亮クンがガラの悪いヤツにぶつかってしまい、その相手はクラブでちょくちょく顔を合わせる奴らだった。
そしてヤツらは亮クンの襟ぐりを掴み、無理やり引っ張って締め上げたのだ。
「うっ……ぐぁ……っ」
「亮クン!!」
