僕と幼馴染のままならない関係


 放課後、僕は帰りの電車を待ちながら雫にお昼の出来事を相談した。
 
 
 「なんかさ――そんなすぐバレるような嘘、なんでつくんだろ。出身中学とか、自宅も近いんだし、本人かどうかなんてすぐ分かると思うぞ」

 「だよな……そんなに僕と再会したくなかったのかな」

 「う――ん」
 
 
 自分で自分の言葉に傷ついてしまう。
 
 結人には拒否られたけど、僕はずっと会いたかった。

 ようやく高校では一緒の学生時代を過ごせると思っていたのに――――

 そう思っていたのは僕だけだったのかと思うと、自然と気持ちが沈んでしまう。


 「まぁ、そう落ち込むなよ。乙春2でもやって元気だせよ!」

 「……そ、そうだな!今日も海人ルートをゴリゴリ進めるぞ!」

 「その意気だ。また明日、報告会しようぜ」


 雫と乙春2の話をしてなんとかモチベーションを上げていると、電車が来たので乗り込み、雫と別れたのだった。

 車窓から流れていく景色を眺めながら、昔の思い出を反芻していく。

 
 生まれたばかりの頃の話は母さんからよく聞かされていた――――

 同じ産院で一日違いで生まれた僕たちは、授乳の時からお互いの手を握り合うという仲良しぶりだったらしい。


 『あらあら、結人は亮くんの事が大好きなのね~』

 『亮も大好きなのね、指を握り合ってる。仲良くなりそう』