それでも亮は、自分を傷つけた連中に対しても律儀に謝り、思いやりのある態度を見せ、事態を大きくしないように努める。
そして眼鏡をしていない亮に謝られた男は、顔を真っ赤にして慌てている。
相変わらず亮は自分の魅力に全く気付いていないんだろうな。
「結人も駆流クンも迷惑かけてごめんね。僕の為にお友達と仲悪くなったらごめん……」
こんな時でも俺たちを気遣う幼馴染の姿に、変な意地を張り続けている自分が堪らなく恥ずかしくなっていった。
「気にするな」
擦り傷がついている亮の白い頬をそっと撫でた。
綺麗な肌なのに傷をつけちまった…………地面に打ち付ける前に駆流が受け止めてくれたから大怪我しなくて済んだが……。
眼鏡をしていないのでよく見えないのか、大きく綺麗な目をパチパチと瞬きをしている。
可愛いな。
その綺麗な瞳に映るのが俺だけになればいいのに。
物心ついた時からそう思っていたけど、中学時代に拗れたせいでその気持ちを封印してしまっていた。
でももう無理だな……誤魔化すのは。
一度自分の気持ちを認めてしまえばスッキリするもので、目の前の存在が愛おしくて仕方ない。
どうして今まで冷たく出来たんだろう。
あんな風に傷つけられて苦しそうな亮を見ただけで、心臓が止まりそうだったのに。
もう二度とあんな目には遭わせねぇから。
今はただ傷ついた彼を優しく労り、無事に送り届けたい。
しかしその帰り道、思いもよらないライバルが俺の前に立ちはだかった。
