僕と幼馴染のままならない関係



 結人のすぐ後ろからやってきた駆流と呼ばれていた友人が軽めに話に入ってきたので、思わず「違います!!」と全力で否定してしまう。

 結人の友人は、よく見たら物凄く女子にモテそうだった。

 全体的に長い髪に薄茶色の綺麗なサラサラヘア……背も高いし、結人と二人で並んでいるとモデルが歩いている感じで、思わず目を引いてしまう。

 そんな事を考えていると、気付けば結人は校門のあたりまで行ってしまっていたので慌てて追いかけた。
 
 
 「結人、待って!」


 声をかけても全く止まってくれる気配がない。

 何とか止まってもらおうと彼の腕を握った瞬間。

 ――――パシッ!――――

 鈍い音と共に僕の腕は払い退けられ、幼馴染はゆっくりとこちらを振り向き、吐き捨てるように乱暴な言葉を投げつけてきた。


 「気安く俺に触るな……!」

 「ごめ……っ」

 「…………チッ」


 苦々しい表情を見せながら舌打ちし、背中を向けて去っていく――――せっかく距離が縮まってきたように感じた存在は、またも振り出しに戻ってしまったかのように遠ざかっていった。

 触られたのが嫌だったのかな。

 どこか浮かれていた気持ちが木っ端微塵に砕け散ってしまい、そこから動けなくなってしまう。

 そこへ結人の友人と雫がやってきた。


 「あれ――結人は?何かあった?」

 「僕が怒らせてしまったみたいで……」


 なんだか何をどうやっても上手くいかない。

 自分が情けなくなってしまい、涙が溢れてきてしまう。


 「亮……」

 
 僕は校門近くだというのに、一目もはばからず雫の肩に顔を埋めて泣いてしまい、声を殺して泣く僕の背中を雫はずっと摩ってくれていた。

 ようやく涙がおさまった頃には結人の友人も姿を消していて、僕は雫に励まされながら帰宅の途に着いたのだった。