僕と幼馴染のままならない関係


 内科検診があった日の翌週、午前授業が終わり、雫と僕は歓喜の声を上げる。


 「終わった――!」

 「午前授業は嬉しいね。真司はこれから部活?」
 

 隣で鞄に色々と詰めている友人に話しかけると、パッと顔を上げて少しはにかんだ。


 「ああ、試合が近いからな」
 

 野球が凄く好きなんだな……あまり表情が動かない真司だけど、嬉しい時、楽しい時なんかはほんの少し頬を赤らめてはにかむ、というのが観察していて分かった。

 そういうところは可愛いんだよね。

 好きな事に夢中になれるのは素敵な事だ。

 僕も乙女ゲームをプレイしている時は本当に楽しくて幸せだし。


 「頑張れ!」

 「ああ、サンキュ」

 「あぁああああ!!」

 「「?!」」


 僕と真司がそんな話をしていると、雫が突然発狂し始め、目には薄っすら涙を浮かべていた。

 
 「ど、どうした、雫?!」

 「見ろ、亮…………せっかく午前授業なのに、乙春がぁ……ッ」

 「?」

 「公式HPに……システムメンテナンスって…………」

 「なんてことだ……!!」


 帰ったらやりたいと思っていたのに……僕は雫と共にショックを受け、机に突っ伏した。

 時間のある時に限ってこういう事が起こるんだよね。

 隣りで真司が立ち上がったので挨拶しようと顔を上げると、僕の頭をポンポンとしてきたのだった。