「わっ……!」
マズい……落ちる……!!
「高嶺!!」
――――ズザァァッ!!――――
2、3段下の踊り場まで落下した……と思ったけど、踊り場で間宮君が受け止めてくれて、事なきを得たようだった。
カシャンッ。
落ちた時の衝撃で眼鏡まで落としてしまう。
間宮君の顔が目の前に……しかもしっかり目が合い、めちゃくちゃこちらを凝視している。
どうしよう、素顔を見られてしまった。
彼が揶揄ってきたりする人ではないと思っているのに、中学時代のトラウマは簡単には解消されるはずもなく、緊張と焦りで呼吸が少し浅くなってくる。
思わずぎゅうっと目を瞑り、自分を落ち着かせようとした、その時。
「おい、亮!!」
階下から結人の声が聞こえてきて、物凄い速さで上ってきたかと思うと瞬時に眼鏡をかけ直してくれたのだった。
「結人……」
あんなに拒絶されていたのに、ピンチになると現れて助けてくれる。
嬉しさでじんわりと目尻に涙が浮かんできた。
やっぱり僕は幼馴染との学生生活を諦める事が出来ない。
どうしても昔のように結人との関係を取り戻したいと思ってしまうんだ。
それだけが、辛かった中学時代での僕の目標だったから。
