僕と幼馴染のままならない関係


 「亮クンありがとう~~1位取れたよ!」


 よほど嬉しかったのか、思い切り抱きしめられながらお礼をされてしまう。
 

 「ど、どういたしまして!お題は?」

 「眼鏡の人!亮クンしか思い浮かばなかったから!役得~~」

 「駆流、よくやったな。でも亮は連れて行くぞ」

 「ちょ、ちょっと~~」

 「まだ仕事中だ」


 結人が僕の腕を引きながらズンズン歩いていく。

 掴まれている腕が熱い……体育祭はいっぱい話せて嬉しいな。

 また持ち場へと戻っていくと、実行委員のメンバーたちが笑って迎えてくれたのだった。

 体育祭って本当に楽しい……!

 借り物競争は無事に終わりを迎え、次は全学年の種目である障害物競走、そしてその次は綱引きだ。

 結人は確か一番後ろで引くんだよね……応援したいなぁ。

 自分のクラスの応援をするべきなんだろうけど。

 少し汗をかいている幼馴染がカッコよくて、気付けば見惚れていた。

 金髪もよかったけど、黒髪の結人はさらにカッコいいし、汗が滴る頬や首筋がやけに色っぽい。


 「亮」

 「え、あ、ごめん!なに?」

 「あ――……次の綱引きなんだけど」

 「一番後ろで引くヤツ?」

 「そうそれ。いや……亮に応援してもらいたいなって」

 「え」


 思いが通じた?!

 僕は喜びを隠しきれず、最愛の幼馴染に笑顔を向けた。


 「もちろん!」

 「サンキュ。期待してる」

 「へへっ。頑張る!」


 溢れ出る喜びを隠しきれずに、こっそりとガッツポーズをした。

 一生懸命応援しよう!

 そしていよいよ綱引きの時間がやってきたので、雫と並びながら6組対7組の対戦を固唾を飲んで見守る。


 「久楽は一番後ろか。様になってんじゃん」

 「カッコいいよね」

 「見惚れてんなよ~~応援しなきゃな!」

 「だ、大丈夫だよ」

 「ほら、始まるぞ!」
 

 次の瞬間スタートの合図が鳴ったので、力の限り声を張り上げた。