準備に色々と大変だった体育祭実行委員会だったけれど、いよいよ今日は体育祭当日。
実行委員のメンバーは早めに集合だ。
家のインターフォンが鳴ったのでモニターを見たところ、結人が映っていた。
「はーい。今出るから待ってて」
「おう」
僕は靴を履き、「行ってきます!」と元気に声を出し、扉を開く。
そしてそこにはジャージ姿で、優しく微笑んでいる結人が立っていた。
一緒に登校する約束をしていたので待っていてくれたのだ。
でも彼を見て、なにか違和感が……。
「結人……髪が、黒い!」
「ああ、金パにし続けるのも面倒だから黒くした。変か?」
「凄く似合ってる。カッコイイよ!」
金髪も綺麗でカッコ良かったけど、黒髪は……本当に小学生の結人が大きくなった感じがして、懐かしい。
でもどんな結人でも大好きだし、カッコいいし、僕の好きは変わらないんだけど。
「そか。んじゃ行こうぜ」
「うん!」
少しはにかんだ結人の顔を見てにやけるの堪えつつ、談笑しながら足早に学校へと向かったのだった。
~・~・~・~・~
学校にて実行委員のメンバーが集まると、委員長が今日のスケジュールとそれぞれの仕事を確認し、用具の用意などに勤しんだ。
準備をしているとあっという間に生徒が登校する時間になり、グラウンドに全生徒が集まったので順調に開会式が行われていく。
今日は実行委員の仕事でも走り回らなきゃいけないし、僕自身体育会系じゃないから、ラジオ体操でしっかり体をほぐしておかなきゃ。
「亮、気合入ってんなー」
「うん。こういう行事って無縁なんだけど、今年は仕事もあるしね」
「そっか。俺たちの本番は午後の競技だよな!」
「そうそう、計算競争リレーね!」
午前の部には借り物競争や学年別の競技、綱引きなど色々な種目が目白押しで、午後は玉入れや計算競争リレー、最後はクラス対抗リレーなどが待っている。
その中でも計算競争リレーは僕たちみたいな運動が得意ではない者でも勝てるような種目だ。
各学年の1組は特進クラスなので、計算競争こそは1位になるぞ、とクラス皆で意気込んでいる。
僕も雫もリレーのメンバーで、その他に3名ほど。
真司は僕の手を取りながら、「俺がクラス対抗リレーも1位にしてみせるから」と意気込む。
真司は野球部の期待の新人だし、足がとても速いのでリレーでは大活躍だろうな。
「うん、期待してる!」
「おい、俺にはお願いしないのかよ」
雫の言葉に真司が無言で首を振る。
「宝森は大丈夫」
「なんだと?!丁寧に言ってるけど、酷いぞお前!」
「あははっ」
