僕と幼馴染のままならない関係


 そう考えると僕って、物凄く重いのでは?!

 自分の執着気質に衝撃を受け、違う意味で愕然としてしまう。


 「どうしよう……気持ちを知られて結人に拒絶されたら……」

 「それは大丈夫だと思うけどな!逆の立場だったら、絶対拒絶しないだろ?」


 確かに……それは絶対にない。

 そうか、そう考えると少し気持ちが楽になってきた気がする。

 雫は凄いな……彼の言葉には嘘がなく、真っすぐな言葉がスッと心に入ってくる。
 
 
 「雫を好きになってたら、こんな気持ちにならずに済んだのかな」

 「ん――それは分からないけど、そんだけ想える相手に出会えたのは幸せな事じゃね?俺にはまだいないから羨ましいっつーか……」


 確かにこんな風に誰かをとても好きになれるというのは、凄く幸せな事かもしれない。

 それも相手は幼い頃から大好きだった幼馴染なんだから。
 

 「ま、心は自由だ。誰を想うのもどうしていくのかも。お前が幸せならそれでいいよ」

 「そうだよね。うん、そうかもしれない……ありがとう、雫」

 「調子が戻って良かったよ。でもやっぱり眼鏡はしておいた方がいいな。俺はいいんだけどさ……色々と大変だと思うから」

 「? あ、そうか。そうだよね!」


 すっかり泣き腫らして目が真っ赤だった事に気付き、すぐに眼鏡をかけなおした。

 こんな男前な友達が出来て、本当に幸せな気持ちになれた僕は、さっきまでの沈んだ気持ちが嘘のように晴々としていたのだった。


 「そろそろ帰っか~」

 「うん!」


 校舎の影からこっそり出てきた僕たちは、そのまま帰ろうと駅の方へ歩いて行く。