僕と幼馴染のままならない関係


 
 雫と真司のやり取りが面白過ぎる。

 テストが終わって安心したのもあったのかもしれない……なんだかこのまま帰るのも勿体ない感じがする。


 「ねぇ、この後みんなでどっか行かない?せっかくテスト終わったんだし」

 「いいね!」

 「部活ないから俺も行く」


 そうして僕たちはあれこれ話し合い、結局駅近のカラオケに行くことにしたのだった。


 ~・~・~・~・~


 「なぁ。やっぱりお前たちも来るわけ?」

 「ん~~~?亮クンがいるなら僕たちが来るのは当たり前じゃない?」


 カラオケには結人と駆流クンも一緒に来ることになり、雫が駆流クンにかみついている。

 
 「クラスも違うのに、なんでだよ!」

 「まぁまぁ、僕の男前っぷりに嫉妬しないの」

 「バカじゃねーの!あ、分かった。俺に会いたかったんだな!」

 「はぁ?!そんなわけないし!バーカ、バーカ」

 「照れんなよ~」

 
 雫と駆流クンは延々と言い合いをしているけれど、どちらかが上手く流すので喧嘩にはならないし、案外相性がいいのかもしれない。

 でもこんなこと二人に言ったら怒られそう。

 ひとまず色々とスルーして中に入ろうとすると、一瞬目の前がグラッとしたような感じがして、建物の柱に手をついた。


 「亮?」

 「ごめん、ちょっと躓いただけ」

 「気を付けろよ」


 結人はフッと表情を和らげ、僕の頭をくしゃっと撫でた。

 眼鏡をしているのに顔を上げられない……あの勉強会の日以来、結人とは普通に話せている。

 普通に話せる事が嬉しいのに、でもどこかちょっと気まずくて、気恥ずかしくて、目を合わせることが出来ない。

 結人は普通にしてくれているのに――――

 悶々と考えてしまう思考を振り払うかのように歌を熱唱し、カラオケを楽しむ事にしたのだった。

 でもやっぱり歌の途中とかでクラッとする時がある。