何を言ってもどんな言葉をかけても否定の言葉しか返ってこないけど、思わず駆け寄って、彼の腕を掴む。
「関係なくないし、絶対学校でも声かけるから!」
「っの、バカが!!」
僕の手を払い退け、逆に結人の大きな手で腕を掴まれたかと思うと、自宅の壁におさえつけられてしまう。
――カシャーンッ――
「あ…………っ……」
壁にぶつかった衝撃で分厚い眼鏡が落ちてしまった。
顔を上げると、昔の面影が残る結人の懐かしい顔に釘付けになる。
でもどうしてだろう、昔と同じはずなのに――――心臓がうるさいくらいにドクドクする。
そして僕の顔を見て、酷く驚いた表情をする結人を見て、我に返った。
どうしよう、顔が――――
中学生になって散々バカにされ、こっち見るなと言われてきた自分にとって、結人相手だろうと自分の素顔を晒すのは物凄く勇気がいる事で緊張が襲ってくる。
お前にもバカにされたら僕は……思わず顔を下に向けて目を逸らした。
ゆっくりと彼の手が離れていき、その手は落ちている眼鏡を拾っている。
「お前は、二度と眼鏡を落とすんじゃねぇぞ。学校でも外すな、分かったな!」
「え……う、うん。もちろんそのつもりだけど」
「チッ」
