〇〇町にて(8万字)


・【06 第六章 まち】



・『インスタグラム・ママ垢・ゆっくり』


ちょっと慌ただしかったので、
ゆっくりチルタイム。。。
家でまったり友達とカフェするのもいいよね。
ペチャクチャペチャクチャ、尽きないものだね…。
#家カフェラテ
#友達は一生モノの宝
#みんな身体が資本
#健康に生きていきたいね
#そろそろスポーツ再開


・『〇〇町・回覧板』


☆二週間の予定☆
〇〇日 〇〇
〇〇日 〇〇
〇〇日 〇〇

☆ちょっとトピックス☆
 皆様、回覧板の予定表をちゃんと目に入れていますか? 記憶していますか?
 いやいや記憶力を心配しているわけではなくて、本当に最近町内アナウンスが伝わりづらくなってしまいましたからね。
 今まで通りの女性に戻してほしいな、なんて思ってしまいます。
 世の中には適材適所があるわけで、やっぱり女性のほうが声が通るのかなと思っています。昔からウグイス嬢とかも女性がやっていますからね。
 もう一度熟考して頂けると幸いです。

☆みんなの掲示板☆
・町長さん!夜遅くまで働いていて大変!(PN ゆーすけ)
・回覧板のちょっとトピックス。同意することばかり。良い文章書いていますね。(PN Gじじい)


・『役場勤め・丸茂のブログ』


某役場勤め系ブロガー、丸茂です。
お世話になっております。

最近町役場の町内アナウンスが不評のようで。
わたくしも変更はどうかなと思ったのですが、
やっぱり予感が当たってしまいましたね。

元の女性に戻そうという運動もあるのですが、
どうも上手くいっておりません。
わたくしの力不足なのかもしれません。
皆様の税金で働いているのに、不甲斐なくて申し訳御座いません。

それはそうとまたソフトクリームを買って食べている同僚ですが、
さすがに我慢ならなくて、わたくしが叱ってしまいました。
それで直る大人であってほしいのですが、果たして。

今日のところは以上です。
また書きたい日が来れば、ブログを書こうと思っております。
いつもお読み頂き、感謝しております。


・『お店のインスタグラム・新機軸オリジナル創作料理レストラン”ちきゅう”』


今日も大繁盛!ご来店有難うございます!
今日は知り合いの町役場勤めの宮本が来てくれました!
会議する時とか開けとくぜ!
#〇〇町
#新機軸オリジナル創作料理レストランちきゅう
#昔からの大親友
 (リプ)パフェ好き
 そう言えば、地球兄貴はお子さんいますか?
 (リプ)地球兄貴
 全然彼女募集中!
 (リプ)パフェ好き
 何か地球兄貴が高校生だったらこうだろうなみたいな顔の人を見掛けたんで、地球兄貴の子供だと思っちゃった。
 (リプ)地球兄貴
 こら!今はもう若くないみたいに言うな!まだ二十代だよ!


・『ツイッター・マツモトピロシキ』


マツモトピロシキ
こういうことはいけませんねぇ。教育に悪いんじゃないかなぁって。
(電柱に貼ってあるセクシーなポスターの写真)

マツモトピロシキ
どんなユーモア?
(桃太郎の御供が猿・猿・猿の看板)

マツモトピロシキ
少年の残り香。
(3DSのタッチペンがアスファルトに落ちている)

マツモトピロシキ
おっ、変猫じゃん。
(変な色・変な模様の猫の写真)

マツモトピロシキ
アスファルトのめくれかたが奇跡的ナンバーワン!!!!
(道路の異状が細長く剥がれている写真)

マツモトピロシキ
バカが書いたの?
(トンネル内の壁にスプレーで弱肉きょう食と書かれている写真)


・『インスタグラム・ママ垢・お気に入り』


最近お気に入りのお店があります!
それが#新機軸オリジナル創作料理レストランちきゅう
です!ランチもやっていて、すごく美味しい!
店主さんの地球兄貴も気さくで、
何だかいろんな相談ができそう!
#まずご飯が美味しい
#何で今まで来ていなかったんだろう
#また絶対来たい
#これからに期待
#胸膨らむ


・『お店のインスタグラム・新機軸オリジナル創作料理レストラン”ちきゅう”』


今日も終日営業中!大繁盛(笑)!
地球兄貴の今日のオススメはこれ!
激うま納豆冷奴!特製のごまだれでどうぞ!
#〇〇町
#新機軸オリジナル創作料理レストランちきゅう
#冷奴
#創作料理
#絶対旨いから来てみな嬢ちゃん
 (リプ)きむきむ
 美味しそう。
 (リプ)地球兄貴
 実際絶品(爆)。
 来てね!!!
 (リプ)みっちょん
 地球兄貴のモミアゲくらい美味しそう!
 (リプ)地球兄貴
 どゆこと?地球兄貴は簡単に食べさせないぞ!なんせ貞操観念がしっかりしているから(笑)!


・『〇〇町・回覧板』


☆二週間の予定☆
〇〇日 〇〇
〇〇日 〇〇
〇〇日 〇〇

☆ちょっとトピックス☆
 実は私宛てにお店の宣伝というものがたまにハガキで届くんです。
 ちょっとトピックスで書いてほしいって。
 でも私はそういう宣伝のようなことの片棒を担ぎたくないと思っているんです。私はあくまでフラットな目線でいきたいと思っているんです。
 一応回覧板を書いている者の矜持として。その感覚は常に持っていきたいのです。
 同時にそのような、みんなの掲示板のお話も採用しないようにしております。よしなに。

☆みんなの掲示板☆
・カフェで友達と。愚痴が盛り上がってしまうこともある…。(PN せいぽんママ)
・子供が毎日元気に学校行っているだけで嬉しいものですよね!(PN てんつくてん)


・『〇〇町のボランティア・スーパーテクちゃんのブログ』


おっぱい!
まさかのスタートダッシュおっぱいでスタートだよ!
目指せスーパーボランティア!スーパーテクちゃんのボランティアブログ!
ボランティアは難しいの巻!

なんというか〇〇町ってボランティア精神が豊富な人、多くない?
僕ちゃんの出番が全然無いよ!ヤバイ!ヤバイ!
ヤバ汗により、僕ちゃんのオティンポはデカデカてっかてかちゃんです!
いつまでオナニートしてなきゃいけないんだ……!

もうこんなにボランティア祭りだとさすがの僕ちゃん、暴発しちゃうよ!
イクぅぅううううううううう!いやいや!まだまだ膨張しているだけだから!
膨張勃起開始!これは負けられない戦いになりましたね!

あと棒お姉さんにはもう触れないことにします!
何か怖いので!いやーん!いやーん!いやーん!

僕ちゃんは自宅でオナニーしているのが一番お似合い!
って待て待て!町内のアナウンスの声が邪魔だ!本当に邪魔だ!
男性の声を聞いてイッちゃったよ!本当に迷惑!
せめて女性である町長の声でイキたかったよ!
いやそれはマニアックか!ババアだもんね!五十六歳って!
でもババアの需要もあるんでしょうね!
僕ちゃんは六十歳くらいになったら、五十六歳に勃起するのかな?
それともその頃には勃起しなくなるのかな?
どっち!どっち?どっち!どっち?ルーレット!
ぴろぴろぴろぴろぴろぴろぴろ!
うん!これは勃起する!

いやーん!いやーん!いやーん!


・『町ユーチューバー・マチガイネー』


(字幕あり)
兄「どうも! 〇〇町専属ユーチューバー! マチガイネーだ! 俺に乗り遅れるなよ!」
妹「はい、マチガイネーの妹分かつ本物の妹、マオリでーす」
兄「今日も張り切っていくぞ!」
妹「というかお兄ちゃんってモミアゲが本当にキモいよね。高校生なのに」
兄「モミアゲの発育は人それぞれだろ!」
妹「高校生でここまでのモミアゲって本当にキモいということ」
兄「傷つくこと何度も何度も言うなよ!」
妹「剃れよ」
兄「ちょっとだけ、カッコイイと思っています」
妹「モミアゲの野放しはジジイじゃん」
兄「そのイジリすると殴るぞ!」
妹「急に武力行使を示唆。逆に何で今までキモいと言われていた時は殴ろうと思わなかったんだ」
兄「ぶっちゃけ俺ちょっとキモいでしょ。高校生で今更ユーチューバーはちょっとキモいでしょ」
妹「まあ」
兄「一緒に出ている妹も同罪だけどな!」
妹「毎日お兄ちゃんからお金もらって出演しています」
兄「マジ暴露やめて!」
妹「いや何か私もキモいの仲間入りさせようとしてきたから」
兄「キモいのはこの俺だけですから!」
妹「もう一声」
兄「え、まあ俺が一番キモい!」
妹「そりゃそうだろ」
兄「そりゃないぜ」
妹「台詞キモっ」
兄「台詞キモいって言うな!」
妹「全部キモい」
兄「ならいいよってならないよ!」
妹「キモいの煮凝り」
兄「一回料理にするなよ!」
妹「何か、今のツッコミ、本当に外していた」
兄「本当に外していたって言うな!」
妹「オウム返しするツッコミの割にはパッションが無い、間も悪い」
兄「技術不足を露呈させるな!」
妹「本当にキモい。急に本当にキモくなってきた」
兄「いや! 我に返るな! 俺ツッコミいないとダメなほうだから、これからも出演してくれ!」
妹「どうしようかな、1.2倍にしてほしい。出演料」
兄「ギリギリ俺が出せそうな範囲!」
妹「二倍とか全然無理だろうからさ」
兄「じゃあ分かったよ! それくらい出すからまた出てほしい!」
妹「まいどー」
兄「か、軽すぎる……!」


・『小説投稿サイト〇〇〇にて、とあるノンフィクション小説』


 どうしてもわたくしは町内のアナウンスをやりたかった。
 わたくしの声を町内全体に響かせたかった。
 昔からわたくしは喉が枯れていて、若い頃は声優を目指したけども一切ダメだった。
 事務所からは俳優に転向しないかとも打診されたが、わたくしは見た目を買われることが嫌だった。何故ならまるで才能が無いみたいだから。
 地元に帰ってきて、町役場で働くようになってからは、ずっと町内のアナウンスのチャンスを伺っていた。
 するとどうだろう、現在の町長はワンマン気質で、彼女は鶴の一声で何でも変更していっていた。
 彼女は五十六歳、わたくしは四十二歳、一回り離れた女性に興奮する趣味は無いが、仕方ない。
 彼女に言い寄り、見事わたくしは彼女の彼氏になり、町内のアナウンスをおねだりすると、すぐに承諾してもらった。
 ここで一つ、まるで才能の無い人間のように見た目を使っているのでは? と思われる読者もいると思うが、それは本当にその通りだ。
 でもわたくしも、もう四十二歳。尖っている若者ではないのだ。
 自分の目標のためには割り切らないといけない時がある。それがその時だったのだ。
 そこからわたくしはずっと町内のアナウンスを担当している。毎夜毎夜求められることは大変だが、アナウンスができるなら、そんな気持ちで夜の相手は仕事として遂行している。
 まあ実際問題、お小遣いもたくさんもらえるので決して悪いことばかりじゃない。やはり権力者に取り入ることは大切なことだ。
 それが二十代のわたくしにも分かっていれば、声優の道も、もしかしたらあったのかもしれない。