「好きでした。婚約破棄してください。」
「…どうしてか聞いてもいいかな?」
誰もいない中庭に呼び出され、婚約者に意味の分からない別れを告げられ、困惑した表情しながらも優しく私に聞いてくる、彼に私はもう限界だった。
「好きだからです。大好きなんです。でも、ルアは私の事は好きではないでしょう? だから、婚約破棄しましょう。」
「誰かに何か言われたの?」
泣きながらそう言う私に彼は少し怖い顔をしてそう尋ねた。
「いいえ。いいえ。私、見たんです。ルアがアイ様と一緒にいるところを…。」
「ああ、それで勘違いしてしまったんだね。彼女とは何も無いよ。担任に頼まれて、学園の案内をしていただけさ。勘違いさせてごめんね。これからは、気を付けるよ。…? どうしたんだい? まだ何か不安にさせてしまっていたかな?」
きちんと理由話してくれるルア。大好き。でも……。
「ルアは、いつも素では話してくださいませんね。」
泣きながら私はそう言って笑った。
ずっと、思っていたことだった。いつでも優しいルア。けれど、ルアの素は見たことが無い。皆に好かれるルア。でも、皆に同じ態度で平等だ。
ルアは驚いた顔をしてこちらを見ていた。
「婚約破棄してください。大好きでした。さようなら。」
ルアにそう告げて、去ろうとした瞬間だった。
身体が動かなくなったのは。
何が起こっているのかわからず、ルアを見るとそこにはニコリとほほ笑んだルアがいた。
「ねえ。レイシャル。素を出せと言ったのは、君だからね?」
「…ええ。」
にこにこと笑いながらこちらに近づいてくるルアに少し恐怖を覚えながらも、確かに自分が言い出した事だと、覚悟を決める。
「レイシャル。レイシャル。レイシャル。大好き。愛しているよ。君も同じ気持ちでよかった。婚約破棄? するわけないでしょ。いいよ。素の僕が見たいって言うなら、存分に見せてあげる。でも、まずはここから移動しようか。誰が来るかわからないしね。」
そう言いながら動けない私をルアは姫抱きにして運び、着いたのはルアの部屋だった。
もちろん、運ばれているのは何人にも目撃されており、何度もちゃんとついていくから降ろしてほしいとお願いしたのだが、「逃げられたら困る。」と降ろしてはくれなかった。
「レイシャル。愛してるよ。」
ルアが私に先程も含め初めて2回も愛してると言った。嬉しい反面、表情がどこかおかしい事に気づいていた。
そして、どうも、部屋に着いたのにも関わらず降ろしてはくれなかった。
「ル、ア?」
「なあに? 可愛いレイシャル。ふふ、何から話そうか、何から話してほしい?」
「ルアは私の事が好き、なの?」
「もちろん、当たり前じゃないか。レイシャルが好きで好きで好きでたまらないから婚約したのに、あーあ。レイシャルがまさか僕の愛を疑ってるとは思わなかったな。こんな事でレイシャルから別れを告げられるなら、もっと早くこうしておけばよかった。」
衝撃だった。だってだって、ルアはこんな!
でも、ルアの眼は本気の眼をしていた。私の事が好きだって、本当に愛してるって。
じゃあ、どうして、
「どうして、もっと早く言ってくれなかったの?」
「最初からこんな姿見せれば、レイシャルが僕から離れてしまうと思ったんだ。だから、誰にでも優しくて完璧な人間を演じようと。でも、レイシャルは受け入れてくれるんだね。だって、レイシャル僕がこうなってから一度も引いてない。本当はさ僕、レイシャル以外、誰の事も好きじゃないよ。レイシャルが居ればそれでいい。後はどうだっていいんだ。レイシャルの事、閉じ込めたいって思ってる。誰の目にも触れさせず、ずっと僕と一緒にいて欲しいって。」
そんな風に思っている事、全然知らなかった。ルアの事、好き、大好きって思ってたのに何も。
「ルア、私も一緒にいたい。どんなルアでも受け入れる。大好きなの。」
「本当? レイシャル。僕も大好きだよ。これからは、レイシャルの前ではずっと素でいるね。」
そうして私たちは抱きしめ合い、初めてキスをした。
「…どうしてか聞いてもいいかな?」
誰もいない中庭に呼び出され、婚約者に意味の分からない別れを告げられ、困惑した表情しながらも優しく私に聞いてくる、彼に私はもう限界だった。
「好きだからです。大好きなんです。でも、ルアは私の事は好きではないでしょう? だから、婚約破棄しましょう。」
「誰かに何か言われたの?」
泣きながらそう言う私に彼は少し怖い顔をしてそう尋ねた。
「いいえ。いいえ。私、見たんです。ルアがアイ様と一緒にいるところを…。」
「ああ、それで勘違いしてしまったんだね。彼女とは何も無いよ。担任に頼まれて、学園の案内をしていただけさ。勘違いさせてごめんね。これからは、気を付けるよ。…? どうしたんだい? まだ何か不安にさせてしまっていたかな?」
きちんと理由話してくれるルア。大好き。でも……。
「ルアは、いつも素では話してくださいませんね。」
泣きながら私はそう言って笑った。
ずっと、思っていたことだった。いつでも優しいルア。けれど、ルアの素は見たことが無い。皆に好かれるルア。でも、皆に同じ態度で平等だ。
ルアは驚いた顔をしてこちらを見ていた。
「婚約破棄してください。大好きでした。さようなら。」
ルアにそう告げて、去ろうとした瞬間だった。
身体が動かなくなったのは。
何が起こっているのかわからず、ルアを見るとそこにはニコリとほほ笑んだルアがいた。
「ねえ。レイシャル。素を出せと言ったのは、君だからね?」
「…ええ。」
にこにこと笑いながらこちらに近づいてくるルアに少し恐怖を覚えながらも、確かに自分が言い出した事だと、覚悟を決める。
「レイシャル。レイシャル。レイシャル。大好き。愛しているよ。君も同じ気持ちでよかった。婚約破棄? するわけないでしょ。いいよ。素の僕が見たいって言うなら、存分に見せてあげる。でも、まずはここから移動しようか。誰が来るかわからないしね。」
そう言いながら動けない私をルアは姫抱きにして運び、着いたのはルアの部屋だった。
もちろん、運ばれているのは何人にも目撃されており、何度もちゃんとついていくから降ろしてほしいとお願いしたのだが、「逃げられたら困る。」と降ろしてはくれなかった。
「レイシャル。愛してるよ。」
ルアが私に先程も含め初めて2回も愛してると言った。嬉しい反面、表情がどこかおかしい事に気づいていた。
そして、どうも、部屋に着いたのにも関わらず降ろしてはくれなかった。
「ル、ア?」
「なあに? 可愛いレイシャル。ふふ、何から話そうか、何から話してほしい?」
「ルアは私の事が好き、なの?」
「もちろん、当たり前じゃないか。レイシャルが好きで好きで好きでたまらないから婚約したのに、あーあ。レイシャルがまさか僕の愛を疑ってるとは思わなかったな。こんな事でレイシャルから別れを告げられるなら、もっと早くこうしておけばよかった。」
衝撃だった。だってだって、ルアはこんな!
でも、ルアの眼は本気の眼をしていた。私の事が好きだって、本当に愛してるって。
じゃあ、どうして、
「どうして、もっと早く言ってくれなかったの?」
「最初からこんな姿見せれば、レイシャルが僕から離れてしまうと思ったんだ。だから、誰にでも優しくて完璧な人間を演じようと。でも、レイシャルは受け入れてくれるんだね。だって、レイシャル僕がこうなってから一度も引いてない。本当はさ僕、レイシャル以外、誰の事も好きじゃないよ。レイシャルが居ればそれでいい。後はどうだっていいんだ。レイシャルの事、閉じ込めたいって思ってる。誰の目にも触れさせず、ずっと僕と一緒にいて欲しいって。」
そんな風に思っている事、全然知らなかった。ルアの事、好き、大好きって思ってたのに何も。
「ルア、私も一緒にいたい。どんなルアでも受け入れる。大好きなの。」
「本当? レイシャル。僕も大好きだよ。これからは、レイシャルの前ではずっと素でいるね。」
そうして私たちは抱きしめ合い、初めてキスをした。
