その時ある記憶が思い出される。
俺の中で悲しくて仕舞い込んだ記憶。
そうだ、ある日突然別れを告げられたんだ。
いつものように楽しく遊んで、「また、明日」と言おうとした矢先だった。
『これからは、会えなくなっちゃうんだ』
そう、あいつは言っていた。
理由までは、思い出せないが、俺たち子供ではどうしようもできないこと。
それを聞いた後、滅多に泣かなかった俺は大泣きした。
それは、相手を困らせるほど大泣きした。
『嫌だ!また、明日って言えよ!』
俺は、強く暴言を吐くように言ったのを覚えている。
それに対して、相手も困っていたのを覚えている。
そこまでしか思い出せず、不意にその時の痛みが蘇ってきて胸を抑えて、唇を噛む。
でも、それと星奈が関係あるのか。
正直、あんなイケメンな友達がいたら忘れるはずがない。
ちゃんと思い出さないといけない。でも、記憶が途切れ途切れで思い出せない。
顔も声も。
「とりあえず、食べな?食べてまずは、そこから!」
店長は思い悩む俺に、いつも通り元気づけてくれる。
すっかり冷めてしまったホットミルクを勢いよく飲み干し、サンドイッチに齧り付いた。
(そうだ、これからだ‥まだ、諦めちゃいけない)
泣いていたんだ。いつも、俺の頭の中を笑顔で占めていたやつが、星奈が泣いていたんだ。
星奈には、笑っていてほしい。
どんなに、意地悪でも空回ってても笑っててほしい。
泣いた顔なんて見たくない。
サンドイッチも食べ終わり、荷物を持って店長の顔を見れば、店長はただ、頷いてくれた。
「ありがとうございます!俺、もう少し頑張ってみます!」
お金を置いて、勢いよく店を出た。
家に帰ってきて、まずは何か手掛かりがないかと、卒業アルバムなどを見返した。
だが、流 星奈という人物は、俺の通っていたどの学校にも存在しなかった。
つまり、同じ学校に通っていたと言うわけではないってことだ。
他にも何か手掛かりがないかと、部屋の中を漁るも何も出てこず仕舞い。
「何を、忘れてんだ〜?俺は‥」
頭を抱えるも、頭の中にいきなり記憶が蘇るなんて、奇跡は起こらず更に、悩みが悩みを深めた。
「お兄ちゃん‥って!何この汚い部屋‥」
「あ、翼‥」
翼は俺の部屋の惨状を見て、引きぎみに部屋を見渡していた。
思い出すために、ありとあらゆる棚や引き出しから探していた結果、部屋は足の踏み場がギリギリあるくらいの惨状になってしまった。
足の踏み場に気をつけながら、翼に要件を聞くとどうやら今日も手紙が届いていたらしい。
相変わらず、住所も書かれておらず、切手もないその手紙。
「なぁ、俺の昔の友達って翼何人か会ったことあるっけ?」
「まぁ、あるけど‥一番多かったのはやっぱりこの手紙の子じゃない?私とも時々遊んでくれたりして、案外良い子だったよね」
翼の言うこの子とは、ホッシーのことだった。
そういえば、家に来ては、まだ人見知りがちな翼ともよく遊んでくれたなと思い出す。
「そっか‥、悪い変なこと聞いて」
「?まぁ、良いけど、その部屋ちゃんと片付けてよね?!」
「うっ‥は、はい」
強気の妹に逆らえない俺は、渋々返事をして手紙を机に置いて、とりあえず片付けるかと一つ一つ片付けていく。
アルバムに昔遊んだおもちゃや宝物。いろんなところから出してみたものの何か、星奈について思い出すことは、叶わず仕舞いだった。
何か、何か、無いのかと考えていると、ふと、机の上の手紙に目がいく。
『今日は、久しぶりにお弁当を作ってみたんだ。
大切な人へまた、渡したくて』
その手紙の内容を思い出して、もしかしてと今日届いた手紙を慌てて開く。
『楽しかった思い出も、悲しかったことも忘れてないよ
君を忘れたことなんてない』
今日の手紙にはそう書かれていた。
その言葉や、以前のお弁当の手紙の言葉がやけに引っかかる。
もし、その大切な人が俺のことだったら。
ホッシーが言う、『君』が、俺のことだったら。
確か、あだ名をつけた時お互いの名前にある文字から呼びやすいものにしようと。
俺は、羽流だから『ハネくん』。
あいつの名前には確か、星があると聞いて『ホッシー』。
「ホッシーが、星奈‥?」
でも、じゃあなんで会った時に、告白した時に教えてくれなかったのか。
何か理由があったのか。
でも、理由ってなんだ。
(そういえば、あの大泣きした日ホッシーは、最後に何か言っていた)
『また、会えたら‥』
そう言って、ホッシーと指切りをした。
約束の内容が思い出せない辺り、俺らしいちゃ俺らしい。
でも、点と点が繋がった。
ホッシーは、きっと星奈だ。名前に星があるし、手紙の内容からして引っかかる点が何個かある。
でも、わざわざ手紙を出している理由までは辿り着けないでいた。
俺の中で悲しくて仕舞い込んだ記憶。
そうだ、ある日突然別れを告げられたんだ。
いつものように楽しく遊んで、「また、明日」と言おうとした矢先だった。
『これからは、会えなくなっちゃうんだ』
そう、あいつは言っていた。
理由までは、思い出せないが、俺たち子供ではどうしようもできないこと。
それを聞いた後、滅多に泣かなかった俺は大泣きした。
それは、相手を困らせるほど大泣きした。
『嫌だ!また、明日って言えよ!』
俺は、強く暴言を吐くように言ったのを覚えている。
それに対して、相手も困っていたのを覚えている。
そこまでしか思い出せず、不意にその時の痛みが蘇ってきて胸を抑えて、唇を噛む。
でも、それと星奈が関係あるのか。
正直、あんなイケメンな友達がいたら忘れるはずがない。
ちゃんと思い出さないといけない。でも、記憶が途切れ途切れで思い出せない。
顔も声も。
「とりあえず、食べな?食べてまずは、そこから!」
店長は思い悩む俺に、いつも通り元気づけてくれる。
すっかり冷めてしまったホットミルクを勢いよく飲み干し、サンドイッチに齧り付いた。
(そうだ、これからだ‥まだ、諦めちゃいけない)
泣いていたんだ。いつも、俺の頭の中を笑顔で占めていたやつが、星奈が泣いていたんだ。
星奈には、笑っていてほしい。
どんなに、意地悪でも空回ってても笑っててほしい。
泣いた顔なんて見たくない。
サンドイッチも食べ終わり、荷物を持って店長の顔を見れば、店長はただ、頷いてくれた。
「ありがとうございます!俺、もう少し頑張ってみます!」
お金を置いて、勢いよく店を出た。
家に帰ってきて、まずは何か手掛かりがないかと、卒業アルバムなどを見返した。
だが、流 星奈という人物は、俺の通っていたどの学校にも存在しなかった。
つまり、同じ学校に通っていたと言うわけではないってことだ。
他にも何か手掛かりがないかと、部屋の中を漁るも何も出てこず仕舞い。
「何を、忘れてんだ〜?俺は‥」
頭を抱えるも、頭の中にいきなり記憶が蘇るなんて、奇跡は起こらず更に、悩みが悩みを深めた。
「お兄ちゃん‥って!何この汚い部屋‥」
「あ、翼‥」
翼は俺の部屋の惨状を見て、引きぎみに部屋を見渡していた。
思い出すために、ありとあらゆる棚や引き出しから探していた結果、部屋は足の踏み場がギリギリあるくらいの惨状になってしまった。
足の踏み場に気をつけながら、翼に要件を聞くとどうやら今日も手紙が届いていたらしい。
相変わらず、住所も書かれておらず、切手もないその手紙。
「なぁ、俺の昔の友達って翼何人か会ったことあるっけ?」
「まぁ、あるけど‥一番多かったのはやっぱりこの手紙の子じゃない?私とも時々遊んでくれたりして、案外良い子だったよね」
翼の言うこの子とは、ホッシーのことだった。
そういえば、家に来ては、まだ人見知りがちな翼ともよく遊んでくれたなと思い出す。
「そっか‥、悪い変なこと聞いて」
「?まぁ、良いけど、その部屋ちゃんと片付けてよね?!」
「うっ‥は、はい」
強気の妹に逆らえない俺は、渋々返事をして手紙を机に置いて、とりあえず片付けるかと一つ一つ片付けていく。
アルバムに昔遊んだおもちゃや宝物。いろんなところから出してみたものの何か、星奈について思い出すことは、叶わず仕舞いだった。
何か、何か、無いのかと考えていると、ふと、机の上の手紙に目がいく。
『今日は、久しぶりにお弁当を作ってみたんだ。
大切な人へまた、渡したくて』
その手紙の内容を思い出して、もしかしてと今日届いた手紙を慌てて開く。
『楽しかった思い出も、悲しかったことも忘れてないよ
君を忘れたことなんてない』
今日の手紙にはそう書かれていた。
その言葉や、以前のお弁当の手紙の言葉がやけに引っかかる。
もし、その大切な人が俺のことだったら。
ホッシーが言う、『君』が、俺のことだったら。
確か、あだ名をつけた時お互いの名前にある文字から呼びやすいものにしようと。
俺は、羽流だから『ハネくん』。
あいつの名前には確か、星があると聞いて『ホッシー』。
「ホッシーが、星奈‥?」
でも、じゃあなんで会った時に、告白した時に教えてくれなかったのか。
何か理由があったのか。
でも、理由ってなんだ。
(そういえば、あの大泣きした日ホッシーは、最後に何か言っていた)
『また、会えたら‥』
そう言って、ホッシーと指切りをした。
約束の内容が思い出せない辺り、俺らしいちゃ俺らしい。
でも、点と点が繋がった。
ホッシーは、きっと星奈だ。名前に星があるし、手紙の内容からして引っかかる点が何個かある。
でも、わざわざ手紙を出している理由までは辿り着けないでいた。
