2026-01-05
『春の海』
君が海を眺めている姿を横から見て
ふと、こんなことを思ってしまった。
「海の向こうに愛する人がいる」
渋みを帯びた表情をしている君が
どこか可笑しくてクスクス笑った。
春の香りがする朝、散歩をして
コーンポタージュの缶を買って
「海が見たい」という話1つで
近くにあった海岸へと歩を進め。
着くや否や、「持ってて」と言われ
買ったコーンポタージュを渡されて
君は海に入りそうな勢いのまま走る。
まだ時期的には冬なのだけれど
春を感じさせる雰囲気も漂って
どこか懐かしささえ感じられた。
両手に持ったコーンポタージュは温かく
ただ僕はそこから君のことを眺めていた。
海を眺めている君はいつもより
少し大人な女性だと感じられた。
嗚呼、僕のことを好きになってくれて良かった。
心底、君には恥ずかしくて伝えられぬ思い抱き。
海を眺めていた君は僕のほうへと振り返り
手招きをするように僕を海のほうへと誘惑。
「こっちきて~」と大きな声で叫ぶ君は
さっきの大人な女性を感じさせないほど
初心で可愛らしい女の子へと戻っていた。
君の横へと着き、一緒に海を眺めた。
波は穏やかなもので、僕らを襲わず。
けれど冬、まだ風に温もりは含まれてなく
凄まじい寒さに君はやられてしまいそうで
僕は両手に持っていたコーンポタージュを
「寒そうだね」と言って1つ開けて渡した。
コーンポタージュを持っていた手は暖かく
その手のまま、君の頬に触れると嬉しそう。
「わ、あったかい」と僕を見て微笑む君。
僕がコーンポタージュを飲んだのを見てから
君もコーンポタージュを熱そうに飲んでいた。
「美味しい」と言うと「美味しい」と返され
「あはは」と笑って、海に視線を戻していた。
辺りに君と僕以外は誰もいなく
まるで世界で2人きりのような
幸せな時間だけが流れてるよう。
君はコーンポタージュの缶を口に付けたまま
何か考えているような素振りで海を見ていた。
また、大人な女性の雰囲気がしてくる。
「海の向こうに愛する人がいる」みたいな
表情をしているから、そう思うのだろうか。
なんだか僕も君の真似をしてみたくなって
「海の向こうに愛する人がいる」みたいな
表情を作って海のほうをずっと眺めていた。
数分経って「なんか色っぽく見えるよ」と
横にいた君が僕に向けて意見を放ってきた。
「そうかい?」なんて色っぽく返し。
「海の向こうに愛する人がいる」ではなくて
「隣に愛する人がいてくれる」ということを
考えながら僕は海のほうをずっと眺めていた。
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『春の海』
君が海を眺めている姿を横から見て
ふと、こんなことを思ってしまった。
「海の向こうに愛する人がいる」
渋みを帯びた表情をしている君が
どこか可笑しくてクスクス笑った。
春の香りがする朝、散歩をして
コーンポタージュの缶を買って
「海が見たい」という話1つで
近くにあった海岸へと歩を進め。
着くや否や、「持ってて」と言われ
買ったコーンポタージュを渡されて
君は海に入りそうな勢いのまま走る。
まだ時期的には冬なのだけれど
春を感じさせる雰囲気も漂って
どこか懐かしささえ感じられた。
両手に持ったコーンポタージュは温かく
ただ僕はそこから君のことを眺めていた。
海を眺めている君はいつもより
少し大人な女性だと感じられた。
嗚呼、僕のことを好きになってくれて良かった。
心底、君には恥ずかしくて伝えられぬ思い抱き。
海を眺めていた君は僕のほうへと振り返り
手招きをするように僕を海のほうへと誘惑。
「こっちきて~」と大きな声で叫ぶ君は
さっきの大人な女性を感じさせないほど
初心で可愛らしい女の子へと戻っていた。
君の横へと着き、一緒に海を眺めた。
波は穏やかなもので、僕らを襲わず。
けれど冬、まだ風に温もりは含まれてなく
凄まじい寒さに君はやられてしまいそうで
僕は両手に持っていたコーンポタージュを
「寒そうだね」と言って1つ開けて渡した。
コーンポタージュを持っていた手は暖かく
その手のまま、君の頬に触れると嬉しそう。
「わ、あったかい」と僕を見て微笑む君。
僕がコーンポタージュを飲んだのを見てから
君もコーンポタージュを熱そうに飲んでいた。
「美味しい」と言うと「美味しい」と返され
「あはは」と笑って、海に視線を戻していた。
辺りに君と僕以外は誰もいなく
まるで世界で2人きりのような
幸せな時間だけが流れてるよう。
君はコーンポタージュの缶を口に付けたまま
何か考えているような素振りで海を見ていた。
また、大人な女性の雰囲気がしてくる。
「海の向こうに愛する人がいる」みたいな
表情をしているから、そう思うのだろうか。
なんだか僕も君の真似をしてみたくなって
「海の向こうに愛する人がいる」みたいな
表情を作って海のほうをずっと眺めていた。
数分経って「なんか色っぽく見えるよ」と
横にいた君が僕に向けて意見を放ってきた。
「そうかい?」なんて色っぽく返し。
「海の向こうに愛する人がいる」ではなくて
「隣に愛する人がいてくれる」ということを
考えながら僕は海のほうをずっと眺めていた。
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