明日はお休みをいただきます

 和也と俺は、通学路が一緒だった。
 というわけで、通学路が変わる時、和也はちょっと顔を(ユガ)めて、「……ああ、そう。でも大丈夫(だいじょうぶ)か?」
 俺の引越し先を伝えると、「そっちの方、俺の兄(にい)さんの実家あるから、案内しようか?」

「いや……」
 
 ただのクラスメイト(というか、恩人?)を表現する言葉なのかはわからないが、俺にとって和也は間違いなく『過保護』だった。
 そんな和也が、大切にしているものがあった。
 もの——というか、地域?
 
 仲見世通りに足を運ぶ。いつもなら俺を励ます店の灯りも、今は単なる灯りとしか映らない。あれは、灯りであって、平和と俺との境界線なのだよ、と。

 そうすれば、全てが無機質に覚えてくる。この中で、生あるものは俺だけとも感じられた。
 そういや……。和也は、ここでよく深呼吸をしてたっけな。
 今なら和也の気持ちがわかる気がする。
 和也は——、ずっと戦ってたんだ。